25号
小さいから楽しいホテルの経営』
                            平成16年4月16日
                                 vol 025
                               金曜日発行

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[小さいから楽しい。古いから味がある
         大きいホテルに負けるな!]
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     客室の「カルテ」作り
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◆ホテル施設のメイン商品は客室です。どんなに良い接客をし、お
客様に喜んでいただこうと努力しても、客室が宿泊するのに適して
いなければ、「コア」のサービスが出来ないわけで、何の意味もな
くなってしまいます。

◆お客様に提供する客室の管理をするのはホテルの基本です。
それでも、わかっていても全て管理出来ないというのが現状ではな
いでしょうか。

◆客室の管理は「シングルルーム」とか「ツインツーム」などの部
屋タイプだけでするのではなく、その部屋ごとに、特徴・状態を把
握することが大切です。

◆毎日行われる客室清掃の時、それを清掃後の状況をチェックする
時に、その部屋の異常や変化があれば必ずフロントに連絡するルー
ルを決めておくことが必要でしょう。

◆それ以外に3〜6ヶ月に1度位、支配人たち責任者による客室チ
ェックを行うと良いです。
その時は壁紙やジュータンの汚れ、カーテンの日焼けや破れ、電気
スタンドの笠の汚れ、空調風量などのチェックをします。

◆汚れ度を3段階か5段階のレベルで分け、それぞれの部屋の状況
を1部屋ずつ評価してゆきます。
壁紙やジュータンを一斉に張替えをするのは、予算の関係で出来な
くても、汚れがひどいところは計画的に少しずつ替えていけます。

◆タバコや食べ物の臭いは、清掃の段階かルームチェックの時に確
認し、その状況に応じてファブリーズ(商品名)等の消臭剤を使う
か、オゾン発生器で取らなければなりません。

◆客室が10〜20室程度であれば支配人の頭にそれぞれの部屋の
状況が入っていると思いますが、50室を越えると何かで記録を残
さなければ把握は出来ません。

◆そこで客室の「カルテ」を作るのです。
人間で言えば、掛かりつけの病院にはその人の健康状態から、過去
の病歴・検査結果などがカルテに残されています。
レントゲン写真等も保管されています。ですから担当の先生以外の
医者が見てもその人の健康状態がわかります。

◆客室もそれぞれ、陽が当たるか当たらないか、空調の音がうるさ
いか、冷房の効きが悪いか、壁紙の汚れはひどいかどうか。空調の
修理はいつしたかなど数え上げればきりがないほど一つ一つの客室
の状態は違います。

◆また、支配人の「客室チェック」は何時して、その汚れのレベル
はどの程度だったか、お客様からのクレームは過去どのようなもの
があったか等記入します。
それを支配人が頭だけで管理することは難しいことです。

◆簡単なのはパソコンでそれぞれの客室のカルテを作ることです。
それに部屋の特徴や修理経歴などを書き入れます。出来れば部屋内
部の写真もデジカメで撮り、それも添付して管理すると良いでしょ
う。
写真で見れば、柱型が出た部屋だったか、ベットの向きはどちら向
きか、掛けている絵はなんだったか等が直ぐ確認出来て便利です。

◆お客様から客室に関するクレームやベットメイクから上がって来
た部屋情報についてもその都度記入しておきます。

◆実際に「カルテ」があって良かったなと思ったのは、例えばお部
屋のお客様から冷房を入れても涼しくならないというクレームがあ
った時、その冷房の風量を増やす調整をした後、「カルテ」にその
クレームの内容とその処置の内容まで記入しておきます。

◆その後、同じ部屋にご宿泊の別のお客様から、同様に暑いとのク
レームがあった時は、これは機械の不良ということが考えられると
して、すぐ業者対応を依頼することが出来ます。

◆このように問題の発見とその処理が速く処置することが可能です。

◆「カルテ」管理のために担当者を決めておきます。
客室に関する情報を集めるために、『客室情報メモ』の用紙を作り、
支配人・フロント・ベットメイク係に持たせます。
何かある度に、それに記入して担当者に渡すようにします。

◆カルテの内容はそれぞれのホテルの都合や状況によって違うと思
いますので、どのように管理しても良いです。

◆私はパソコンソフトの「エクセル」で簡単なものを作りました。
その内容は、部屋番号が記載されているだけの「部屋一覧表」のフ
ァイルと、1部屋ごとの「部屋別のカルテ」のファイルを作ります。
1ファイル1部屋にします。

◆「部屋一覧表」の部屋番号と、1部屋ごとの「部屋別のカルテ」
のファイルをそれぞれリンクするように設定しておけば、「部屋別
一覧表」の部屋番号をクリックすると、直ぐに目的の「部屋カル
テ」のファイルを表示することが出来ます。

◆いろいろ工夫して作ってみたらいかがでしょうか


■□ 次回はインターネット予約についてお話します。  □■

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■発行者 SHCC 
     山地伸幸
住所 札幌市西区発寒7条12丁目 株式会社ニシモク

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□■編集後記■□
皆さんは高塚猛さんという名前をご存知でしょうか?
1977年に高塚さんはリクルートから盛岡グランドホテル総支配
人として行かれ、それを再建しました。その時は29歳でした。

当時の盛岡グランドホテルは倒産寸前でした。高塚さんは年間3億
5千万円の売上を7年後には21億9千万円にしたのです。

また、その後ダイエーの中内功さんからその力を見込まれ、「三顧
の礼」をもって迎えられ、野球の「ダイエーホークス」、「福岡
ドーム」そして「シーホークホテル」の再建を依頼されました。

高塚さんが盛岡グランドホテルを再建した様子は、確か20年ほど
前に「月刊ホテル旅館」だったと思いますが、ドキュメンタリーと
して掲載されました。その頃より好きな経営者です。

高塚さんの本の中によく出てくる言葉で、私が常に心に留めている
のが『他人と過去は変えられないけれど、自分と未来は変えられ
る』という言葉です。

この言葉によって、未来の夢を追いかけていく自分を叱咤激励する
ような気持ちになります。

別な人が言った同じような言葉で『他人を変えることは出来ない。
しかし自分を変えることによって、他人が変わる可能性はある。』
というのもあります。

どちらの言葉も、後ろ向きではなく常に積極的に前を向いて進むこ
とが大切だということを教えられる言葉だと思っています。

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