71号
小さいから楽しいホテルの経営』
                          平成17年3月18日
                                   vol71
                                金曜日発行

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[小さいから楽しい。古いから味がある
         大きいホテルに負けるな!]
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         ホテル建築・改築時の一考3
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◆天井の素材について検討してみます
天井はクロス張りかジプトーン(商品名)といわれる吸音の素材が
使われる場合が多いでしょう。

◆ロビーの床に御影石などが使用されていますと、どうしても音の
反響が強くなります。
特に天井が石膏ボードの上にクロスを張っただけのロビーはひどく
なります。

◆ジプトーンというモノは表面が柔らかく凸凹していて、音の吸収
をしてくれます。でも、凸凹しているため汚れが付いてもなかなか
拭き取れません。

◆特に汚れは天井の給排気口付近がひどくなります。他のところは
結構きれいにしているホテルでも、天井を見ると給排気のところだ
けが汚れているのをよく見ることがあります。

◆給排気口周りだけを表面が滑らかで拭き取りやすい素材で囲めば
掃除しやすくなります。
例えば、給排気の機器と同系色の鉄板を使うか、あえて色違いのメ
ラミンなどで囲んでみるのも良いのではないでしょうか。

◆材質や色を変えるわけですから、意匠がらみでその取り合わせに
は工夫する必要がありますが、メンテナンスしやすいと思います。

◆次に客室に関してです。
客室の壁紙は色々試しましたが、一番いいのはビニール系のクロス、
それも表面がつるつるしているものがいいでしょう。
安くてよく言われる「スソモノ」でも良いのではないでしょうか。

◆ビニールクロスより価格が高い布製のクロスは、見た目も肌触り
もいいのですが、布製のクロスは呼吸します。
湿気調整をすることは良いことですが、タバコを吸う人が宿泊する
と、その煙を一緒に吸い込んでしまいます。

◆その結果長い間に下地材の跡が浮き出て来ます。
ご自宅で布クロスを使用している家では、お父さんが吸ったタバコ
のために壁に変な跡が出てきたりしていませんか?

◆また布クロスですとコーヒーなどの飲物をかけてしまったらもう
取れません。

◆客室の床ですが、ほとんどのホテルではジュウタンでしょう。
ごとたまにフローリングのところもありますが、歩く音が響き、使
いにくい材料です。

◆客室で使うジュウタンは、カットされた羊毛のものが肌触りも良
く、タバコを落としても焦げた部分を払えば余り目立ちません。
でも、耐久性を考えるとナイロンの方が良いかもしれません。

◆昔のナイロン製のカットジュウタンはカットしたところが光って
「ナイロン製だ」とすぐわかりました。
でも、最近のはカット部分に工夫がしてあるため光らず、一見羊毛
のジュウタンと見間違う程です。

◆また客室内のジュウタンもタイル式が良いでしょう。
タバコの焼き焦げなどが出た部分は、ベットの下のカットジュウタ
ンと交換したりして「使いまわし」をすると寿命が長くなります。

◆あと客室内で「した方が良いな」と思うところは、ユニットバス
入り口ドアの「靴ずり」部分の工夫です。

◆ドアの枠部分は木で作られて、ペンキが塗られています。
「靴ずり」の部分も木にペンキを塗ったままの客室も多いのですが、
それだと「靴ずり」部分を踏んだりして、角が削れて見苦しくなり
ます。

◆やはり「靴ずり」部分はステンレスで巻くようにするべきです。
ステンレスにすると、何時までもきれいで清潔感があります。

◆時にはこのことを建築設計士でも知らない人がいますので、こち
ら側から請求するようにすると良いです。

◆ベットの「ヘッドボード」についてお話します。
「ヘッドボード」を作る時、材料節減のためもあり、ベットの上面
からのみの部分しか「ヘッドボード」を作らない場合があります。

◆そうすると、ベットが「ヘッドボード」より下の壁に直接ぶつか
ります。

◆壁は防火上、石膏ボードで出来ていますので、ベットメイクの作
業をする時、何度もベットが壁にぶつかります。ベットは軟いとい
っても何年かすると壁がボロボロになります。

◆表面上、クロスは破れていませんが、触ればすぐわかるほどにな
ります。

◆「ヘッドボード」は床から立ち上げるかして、ベットが直接壁に
ぶつからないように工夫してください。
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■発行者 SHCC 
     山地伸幸
住所 札幌市西区発寒7条12丁目 株式会社ニシモク

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□■編集後記■□
先日、講演会に行ってきました。
講師は花王(株)の前会長 常盤文克氏で、題名は「質に軸足を置
くモノ作り経営」というものでした。

「日本では、業績が良い会社と悪い会社が両極に分かれている。
業績が良い会社は『質重視の会社』で、悪い会社は『量重視の会
社』になる傾向にある。」と言います。

「そして会社も大きい会社が良いわけではなく、小さくても人真似
でない自分の質を高めている会社が良い会社です。」と結論付けて
いました。

人間もそうだと思っています。
人が優秀か、そうでないかはその人の「質」だと思っています。

人の価値は学歴でも職歴でもありません。人が人として基本的な考
え方が出来るか、基本的な行動が出来るかだと思っています。

よく「5のS」は大切といわれます。
『整理』・『整頓』・『清潔』・『清掃』・『しつけ』です。

挨拶がしっかり出来、人のことを思いやる心を持ち、親孝行の人は
素直な考え方が出来ます。

私の小さい頃は当たり前のように言われていたことです。
言われている時は「そんな当たり前のことを」と思っていましたが、
今になって、大事なことであると感じるとともに、難しい事だとも
思います。

短絡的にお金を儲けるための本が出回り、それを煽る風潮が見受け
られる昨今です。
今の子供達もそれに流され、人としての「質形成」が軽んじられる
ことを懸念します。


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