83号
『小さいから楽しいホテルの経営
平成17年8月10日
vol83
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[小さいから楽しい。古いから味がある
大きいホテルに負けるな!]
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私が造りたい「小さいホテル」6
◆私が作りたい「小さいホテル」は、今までお話してきた内容と重
なります。
1つには「都会にあるペンション」のイメージです。
部屋数は少なく、多くても20室まで。
原則家族で運営できるものです。
◆次には部屋が長期滞在できる広さがあることです。
最低でも1LDKで40平方メートルの広さが必要です。
◆長期滞在者が多いということは、チェックイン・チェックアウト
に関する業務が少なくて済みますから、スタッフの少ない家族運営
でも出来きます。
◆まず、なぜ「都会にあるペンション」かという理由を、私が住ん
でいる北海道札幌に例えてお話します。
◆北海道に観光に来られるお客様は、北海道の自然を満喫したいと
思い、また緑が溢れる札幌の生活を味あうことを望んでいると考え
ます。
そのように思っているお客様にとって、宿泊するところが東京と同
じコンクリートの高層ホテルで本当に満足するでしょうか。
◆出来れば緑に囲まれ、朝は鳥のサエズリで目覚め、天気の好い気
は庭で朝食を摂るのが嬉しいのではないでしょうか。
◆豪華でなくても、ホテルオーナー手作りのパンとベーコン、郊外
農家で作られた野菜サラダがある朝食は、非日常的な旅の始まりに
なります。
それでいて札幌という都会の便利さがあります。
◆ホテルの部屋の数が20室以上になると、ホテルを運営しベット
メイクまで家族中心で完璧にするのは難しくなります。
20室程度でもベットメイクをするには、1〜2名程度のアルバイ
トは必要でしょう。
それでも家族中心で運営されるので、コストが大幅に削れます
◆次に部屋の大きさです。
客室の広さは広いに越したことはないのですが、それなりに建築・
設備コストのことも考えると、40平方メートルの広さまでが良い
のではないかと考えます。
◆この広さですとキッチン付きのリビングが12畳、寝室が8畳、
風呂などのユーティリティー4畳がほぼ納まるでしょう。
◆私が考えている「小さいホテル」の食事提供は原則朝食だけとし
ます。ですから昼食や夕食は外食になりますが、簡単なキッチンが
付いていると、自炊も出来ます。
長期滞在を考えると部屋にキッチンが付いていなければ、折角訪れ
たその土地の食材を使ったチョットした料理も作れません。
◆リビングには小さな食卓テーブルと椅子。ゆっくり休むことの出
来るソファー等が置けるようにします。
◆寝室にはベットを2台とエキストラベットが置けるようにします。
また出来れば1間(1.8メートル)幅のクローゼットを設置します。
◆次は風呂についてです。ホテル側から言えば、西洋式のユニット
タイプがいいでしょう。
しかし、お客様側から見ると日本式の湯船につかり、洗い場がある
お風呂の方が落ち着くのではないでしょうか。
◆外国のお客様にとっても、日本のお風呂体験が出来るので喜ばれ
るはずです。
◆「札幌という町の中で、1部屋40平方メートルの客室を持つな
んて、1部屋当たりの投資コストが高くなってしまい、販売価格が
2万も3万にもなってしまう。」と思われると思います。
◆勿論、従来のやり方で考えればその通りです。
私はそれを何とか1万円の価格で販売出来ないかと考えています。
次回からはそれについてお話します。
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□■編集後記■□
先日友人と会った時、「ゆっくり『大人の酒』が飲めるバーがあま
りないね」という話しになりました。
そう言えば確かに、沢山のスナックやバーがありますが、それらの
多くはカラオケがあったり、団体さんがいたりして、1人でゆっく
りお酒を飲みながら時間を過ごすところがありません。
そんな話しの中で、それでは「理想とするバーとは」ということに
なったのです。
室内は全体がイギリスパブ風で、木をふんだんに使った内装。
バーカウンターは低くし、最低でも幅60センチの木製。
椅子は座り心地の良い肘付き椅子。照明は少し落としています。
カウンターの中には男性のバーテンダーが1人か2人。
必要のない時は控えていて、少し話したいなと思う時にスッと来て
話し相手になってくれる。
席数は多くても20席までとし、3名以上の団体客はお断り。
1人か2人単位のお客しか入れない。
そんなバーは、沢山は儲からないけれど、必ず固定客が出来、『俺
のバー』『私の隠れ家』的な店が出来ると思うのですが・・・
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