92号
小さいから楽しいホテルの経営』
                               平成18年1月12日
                                    vol92
                        
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      [小さいから楽しい。古いから味がある
               大きいホテルに負けるな!]
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     「今こそ顧客志向のサービス向上を」

◆今年は年明けから株価も上がり、各経済評論家も景気の上昇を謳
っています。

◆でも、本当にお金を持っている人達は、今までのデフレで不景気
の時にこそ、お金を儲けました。

◆不良債権で苦しんでいる銀行から、その債権額の10分の1程度
の価格で購入します。

◆その物件の収支構造を少し手直しして転売します。そこで莫大な
利益を上げていました。
勿論その物件の中にはホテルも含まれています。

◆現在は銀行の不良債権問題が解消されてきたために、景気も良く
なってきました。
それと同時に、不良債権が少なくなってきたために、不良債権を安
く購入してきた投資家達は購入するお金が余り出しています。

◆それが株式市場に流れて、株式上昇の要因のひとつになっていま
す。

◆ハゲタカファンドといわれる外国資本ばかりでなく、国内企業で
も資金的に余裕のある会社が共同でファンド会社を造り、どんどん
ホテルを購入しています。

◆それでもやはり投資の主体は外国資本です。

◆「ジェトロ」が「ジャパニーズ・マーケット・レポート」を海外
投資家向けに出して、日本への投資を促進しています。

◆そのレポートの中に、2004年12月時点での日本の「ホテ
ル」市場を分析して、当該産業の市場動向、関連法規制、日本市場
の主要なビジネスモデル・商慣行、外資参入事例、参入アドバイス
を掲載しています。

◆それは日本のホテル市場の有望性を述べて、外国資本の導入を図
ろうというものです。

以下にそのレポートに記載されている要旨をそのままご紹介します。

◇本レポートは、2004年12月時点での「ホテル」市場を分析してい
る。日本のホテル産業は、団体・法人需要の減少により縮小傾向が
鮮明で、特に、旅館や民宿といった和風宿泊施設は厳しい状況が続
いている。一方、ホテル、会員制リゾートホテルなどは堅調に推移
している。

◇シティホテル、ビジネスホテルが機能を絞り込み、宿泊特化型ホ
テルやラグジュアリーホテルに業態を転換しつつあることが背景に
ある。
(ラグジュアリーホテル:都市部に立地する高級ホテルの総称)

◇今後、成長が見込まれる分野は、本格的な市場形成が始まったば
かりのラグジュアリーマーケットと宿泊特化型ホテルが挙げられる。

◇既に近年、国際的なホテルチェーンが都市の再開発プロジェクト
の中で進出する例が相次いでいるが、既存ホテルやチェーンの買収
(テイクオーバー)、用途転換(コンバージョン)、官製施設の運
営受託などによる進出が考えられ、進出チャンスは拡大していると
言える。

◇日本進出に当たっては、適切なパートナー選び、出店する立地、
PRの手法、地域の特性を活かした運営などが重要になる。特に、日
本ではエージェント(旅行代理店)を活用した販売が主流であるこ
と、食材の調達に際し、問屋、商社を利用することが一般的である
ことなど、商習慣に留意する必要がある。

◇その他、ホテルを開業するに当たっては、国内の宿泊施設を対象
とした「旅館業法」、「生活衛生関係営業の運営の適正化および振
興に関する法律」などのほか、「国際観光ホテル整備法」、「建築
基準法」、「食品衛生法」など、さまざまな法規制への配慮が求め
られる。


◆レポートの概略はこのようになっています。外国資本家に向けて
ホテル投資を勧め、きめ細かいアドバイスがなされています。

◆既に多くのホテルが投資対象とされ売買されています。
投資会社が投資家を募り、その資金でホテルを購入し、それをホテ
ル運営会社に運営を委託する方法をとります。

◆その時あるのはあくまでも投資効率です。
いくら投資し、その運用利回しがいくらになるかだけが興味対象で
す。
ホテルの運営収益が悪くなれば簡単にホテルを転売します。

◆投資対象ホテルがヒルトンでとかシェラトンクラスのシティーホ
テルだと、そのサービスレベルに合わせた設備は充実させます。

◆しかしビジネスホテルクラスのホテルは違います。
投資額と利回りを徹底的に追及されます。投資額を減らすために、
内装の改修や設備の増強などはそれ程されません。

◆人員は徹底的に減らせれ、お客様サービスの費用も削られます。
客室もサービスも悪くなりますから当然価格を安くしなければお客
様は来ません。
短期間で利益が出ることを考えます。

◆そこには「レベニューマネジメント」の考え方は無く、稼働率だ
けの追求になります。
設備も悪くなり、人員サービスも低下するわけですから、それしか
求めることが出来ないのです。

◆また、対投資家に対しても、稼働率が高かければ運用会社は経営
手腕があると評価されるということになります。

◆ここでホテルの名前を出すことは出来ませんが、このようなホテ
ルは数多くあります。

◆彼らの頭の中には、中小ホテルを投資対象にしてしか見ておらず、
お客様に喜んでいただけるようなホテルを造ろうという気持ちはあ
りません。ホテルとして成功させるということはまず考えません。

◆ホテルを投資対象にして、その価値を吸い尽くしたら簡単に転売
します。そこにはホテル業としての『ホスピタリティーの心』を大
切にするという観念はありません。
資本の論理しかありません。
勿論、資本主義の国では当たり前のことです。

◆振り返ってみれば、今までそれ程シビアな考えに基づいた日本へ
の投資が少なかったという幸運に恵まれていたと考える方がいいで
しょう。

◆これから益々このような資本の論理が広がります。
仕方がないことです。

◆でも、考えようによっては、このようなホテル環境だからこそ、
「顧客志向」に立ったホテル運営こそが光ってくるのです。

◆いままで2年間ほどこのメールマガジンでお話してきましたよう
に、 「小さいホテル」としての経営とサービスを改めて見直せば
恐れることはありません。

◆それどころか、規模は大きいがサービスレベルの低下したホテル
こそは、充分に戦える相手であり、そこのお客様を新しい自分たち
ホテルのお客様として受け入れる可能性が高まってきたのです。


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■発行者 SHCC 
     山地伸幸
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□■編集後記■□
皆さんはお正月どのようにお過ごしでしたか?
神社に「初詣」に行かれた方も多いのではないでしょうか。

中には初詣といっても、年に1度しか行かない「1回詣」の人もい
るのではないですか?

偉そうに言うことでもないのですが、私は良く神社に行きます。
行くのは北海道神宮が多いです。
神社にお参りに行くとそれだけで心が落ち着くのです。

最近「パワースポット」といって、そこに行くと何か『力』が授か
るといわれて、話題になっています。
また、「パワースポット」といわれる所に神社が作られていると伝
えられています。

私が北海道神宮にお参りに行くと心が落ち着くというのもそのせい
かもしれませんね。

お参りした帰りには、駐車場近くでお菓子の「六花亭」が運営する
「無料休憩所」に寄ります。
そこでは美味しいほうじ茶とお菓子が無料でいただけます。

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