2001 J1 1st Stage @

3/10 第1節 FC東京−東京ヴェルディ1969 (東京スタジアム)

 待望の東京スタジアムの開業日。そして初の東京ダービー。チケットは前売りで完売し、15:30からの開業式典前から多くの観客が詰め掛け、最終的には4万人以上の大観衆となった。

 序盤は東京のペース。アマラオが中盤から前線まで献身的に動き、呂比須のポストプレーと相まって、三浦文や両サイドバックの攻め上がりを引き出していく。対するヴェルディも、個々の高い個人技とダイレクトのサイドチェンジを駆使してピッチを広く使い、ワントップの小倉にボールを集めていくが、フォローが遅く、決定的なチャンスを作れない。

 しかし、先制したのはヴェルディ。25分、三浦淳のFKがGK土肥の頭上を破り、東京スタジアム初ゴールを決める。その後、徐々に東京の動きが落ち、拾えていたセカンドボールもヴェルディが拾うようになっていく。ヴェルディも堅い守りを見せるものの、攻撃は相変わらずで膠着状態が続く。

 58分、東京は小林成に変え喜名を投入し、三浦文が2列目へ。続けて71分に由紀彦に変えて加入間もない新外人ケリーがピッチへ。ここから試合が動き出し、ケリーのファーストタッチがゴールを生んだが、オフサイドで無効。中盤を再構成した東京が再びチャンスを作り出し始め、82分には増田も入るが(浅利と交代)、同点ゴールは生まれない。

 これまでかと思われた87分、三浦文のドリブルからゴール前フリーのアマラオへパスが渡り、アマラオが抜け出そうとするところを、ヴェルディGK菊地が倒して一発退場。与えられたPKを呂比須が決めて同点。試合はそのまま延長へ。

 数的優位に立った東京は延長戦でも攻勢に立ち、106分、右サイドをケリー→増田→ケリーと繋いで切り崩し、ゴール前の呂比須へ。右足アウトサイドでトラップした呂比須は2タッチ目でシュートを放ち、これがヴェルディゴールへ吸い込まれ、逆転Vゴールで東京が開幕戦・初のダービーを制した。


 中盤の構成力があがり、合流間もないケリーも大きな期待を抱かせてくれた東京だが、クロスなどフィニッシュの過程など課題も多い。ただ、開幕戦を勝利で飾り、幸先の良いスタートを切れた事で波に乗っていってほしい。


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3/31 第3節 ジュビロ磐田−FC東京 (ジュビロ磐田スタジアム)

 神戸戦の敗戦後、日本代表の試合による2週間のインターバルを置いて行われた第3節。相手の磐田は、名波・高原・服部が代表参加、チームもアジアクラブ選手権でインドネシアに遠征、数人の体調不良が伝えられ、ベストの布陣は難しいと言われていた。しかし、鈴木を除けばほぼベストの布陣で臨んできた。対する東京は、怪我のアマラオはベンチにも入らなかったが、3/24のアローズ北陸との練習試合の布陣をベースに、呂比須・ケリーのツートップ、攻撃的MFには三浦と増田、ボランチには今季初出場の主将・下平を据えて磐田戦に臨んだ。

 東京は呂比須がワントップ気味に前線でポスト役となり、ケリーは1.5列目の位置に入って動き回る形を取る。前半の序盤のうちは何度かチャンスを掴むものの、呂比須がボールをキープできずに起点として機能しない。そればかりか前線に張り付いたままでサイドに流れないのでスペースも生まれず、三浦・増田の両サイドのMFは前線に飛び出せずにキープするのみになってしまう。

 磐田は名波・藤田らの中盤がテンポよいパス回しと中山・高原のツートップに素早く渡す形を併用して東京ゴールを狙うが、コンディションが完調でない影響か、決定的なチャンスを作れない。それでも前線からの厳しいチェイシングで東京のDFラインを押し上げさせず、東京の攻撃を寸断する。そして、このチェイシングが磐田の先制点を生み出す。

 29分、東京ゴール付近でサンドロがキープするも磐田のプレスによってGK土肥にバックパス。ボールを受けた土肥に向かって磐田・中山が全速力で追い詰める。これに土肥は慌てたのか、サイドラインに逃げようとしたキックをミスしてしまい、ペナルティーエリア内にいた高原の真正面に。難なくボールをキープして横切るようにドリブルを始めた高原に、ミスをした土肥が高原の足をはらってしまい、PKが宣告される(土肥にはイエローカード)。服部がPKを決めて1−0。

 先制した磐田はさらに激しいプレスで2点目を奪おうとする。これを東京はなんとか凌ぎきる。そして、ケリーが左サイドに流れて、個人技での突破もしくは三浦とのパス交換により何度かチャンスをつかむが決めきれずに前半が終了する。

 後半も序盤のうちは互いに活発に動いてチャンスを作るが、ゴールには至らない。53分、東京は由紀彦を投入(浅利OUT)し、増田を左サイドに、三浦をボランチに下げて攻撃の活性化を図る。さらに74分には喜名も入り(下平OUT)さらに攻撃の姿勢を強める。調子の上がらない磐田は、前がかりになる東京の裏を突き、中盤でボールを奪うとすかさず前線に送ってツートップのみでチャンスを作るが決めきれない。

 選手交代による中盤の組換えもあまり機能せず、後半序盤まで効果的な動きを見せていたケリーも徐々に試合の流れから消えていき、ボールを回すもチャンスを作れない東京。83分には松田を入れ(内藤OUT)最後の総攻撃に出るが、ロングボールを追って呂比須と松田が重なってしまうなど、シュートにまで持ち込むことすら出来ない。結局、1−0のまま試合は終了、東京は2節に続いて無得点で連敗を喫してしまった。


 本調子ではないながら、国際試合を数多く経験している磐田にゲームをコントロールされてしまった印象が強い。東京は過去2戦よりも内容は向上しているが、呂比須がブレーキとなり効果的な攻撃が構築できなかった。ケリーがチームにフィットしてきてチャンスを作り出すなど期待材料もあるが、それだけではとてもじゃないが苦しい。選手交代後の戦術の不徹底もある。この辺りをクリアしていかなければ、優勝はおろか、下位低迷も有り得るだろう。ナビスコカップ甲府戦でなんとか建て直し、始まったばかりの今後のリーグ戦に向かって行ってほしい。

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4/29 第6節 FC東京−ジェフユナイテッド市原 (東京スタジアム)
 第5節(レッズ戦)での勝利の後、2週間のインターバルを置いて再開したリーグ戦。ゴールデンウィークの過密日程の初戦の相手はジェフ。過去2年では3勝1敗と勝ち越してはいるが、韓国代表のFW崔龍洙もすっかり回復し、開幕3連敗から立ち直りの様相を見せているだけに侮れない相手ではある。
 開始直後、バックパスを受けて土肥がクリアしようとしたが、そのボールが詰めてきた市原FW大柴に当たったり(ボールはタッチラインを割る)、中盤での三浦から内藤への横パスがカットされたりと東京の調子がおかしい。4分、市原の攻め。崔龍洙をポストにしてボールを受けた長谷部が左サイドのムイチンへパス、フリーの状態で斜め前へドリブルを仕掛けたムイチンはペナルティエリア内へパスを送る。そこへ右サイドから東京DF陣の合間を縫うように侵入してきた大柴がそのパスを受けてゴールへ流し込み、市原が先制する。ボールに気を取られて引きすぎてしまいDFとMFのラインが空いたスペースを使われた上に、侵入してくる選手を捕まえられないままにDFラインが崩されてしまった。
 後方から前線までのラインををコンパクトに保ち、各選手の出足の早い市原が仕掛ける効果的なプレスに対し、東京はパスを繋いでいくことが出来ない。その上、中盤の運動量が少ない為、DFラインでボールをキープしてもパスの出し所がなく、市原のプレスに押されて仕方なくFWへのロングボールを送らざるを得ない。そのパスも精度が高いとは言えず、ターゲットとなる呂比須に届かずボールを奪われてしまう。キープが出来ても、中盤のフォローが薄いのでこれまた奪われてしまうと言う悪循環。それでも幾度かは攻勢に出るが決定的なチャンスを作れない。市原は崔龍洙をポストにして大柴が東京DF陣の裏を狙う。左サイドのMF村井も快足を生かして攻撃に絡んでいく。
 前半終了も近くなった42分。市原のCKをクリアするが、それを市原MF中西が拾ってペナルティエリア右サイドから中央へドリブル。東京がそれを止められず、中西は反対側から来た長谷部と入れ替わるようにパス交換。そのまま長谷部はシュートを放ち、綺麗な弾道で東京ゴールへ吸い込まれて0−2。そのまま前半を終える。
 後半に入り、東京は怪我から復帰したアマラオ、そして喜名を投入して反撃を期する。が、開始早々の46分、東京の右サイドを村井に突破されクロスを入れられる。このクロスを土肥がはじくものの、こぼれ球を大柴がしゅーと。藤山が懸命のクリアを試みるが、ゴールラインを割っており、これで0−3とされてしまう。この3点目で、東京の戦意はほぼ喪失してしまった。
 途中、浅利が三浦とのパス交換で攻め上がりゴール前でシュートを放ったのが唯一にして最大の決定的チャンスであった。何度かゴール近くまで運んでいくものの、打てる状況でもシュートを打たずに潰される。内藤に替えて由紀彦を投入し、右サイドから何度かチャンスを作るが市原DFに跳ね返される。出足も運動量も市原が圧倒しており、終盤にはサンドロを前線に上げてパワープレイに出るが、功を奏せず、そのまま試合終了。
 スコア以上の惨敗とも言える試合内容であった。全体的に運動量に乏しく、パスを満足に繋げないこともしばしば見受けられた。0−3とされた後半は目も当てられない状況で、常に市原に機先を制されていた。戦術云々よりも選手個人個人に積極性が感じられなかった点は、今後に不安しか残さなかった。サポーターのブーイングを真摯に受け止め、状況の打開を図って欲しい。

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