前節・札幌戦でシステム・スタメンを変更して勝利を収めた東京。今季初の連勝を狙う。対する柏は昨季年間最多勝点を上げ、今季の優勝候補に挙げられながらも波に乗り切れずにいる。
試合は柏がボールキープする時間の長い展開となる。大野のパスからポスト役の北嶋、少し下がり目に位置する黄善洪にボールが渡るが、サンドロ・小峯の両CBが2人を封じ込む。柏自慢の両アウトサイドも攻撃が中央から前線に展開されることが多く、あまり機能しない。東京も左サイドでは小林成が、右サイドでは由紀彦がケリー・アマラオと連携して突破するものの、守備重視のために攻撃に人数がかけられず、決定的なチャンスを作れない。
25分、土肥がGKは6秒以上手でボールを保持してはいけない、いわゆる『6秒ルール』の反則を取られてPA内で間接フリーキックを与えてしまう。このピンチもなんとか凌ぎきり、一進一退の攻防が続く。そんな中での40分、場内が騒然となる事件が起こる。
ピッチ中央、やや東京陣地よりでボールキープた柳想鉄に背後から三浦がファウル。これに激怒した柳が三浦の足を踏みつけ、報復行為で退場を宣告される。さらにこの行為に怒った由紀彦が詰め寄り、柳の胸を自らの胸で小突いてしまう。由紀彦も退場を宣告されるが、柳は由紀彦の顔面にチョップを見舞う。これで両チームが入り乱れ、乱闘寸前の一触即発のムードに。どうにか事なきを得るが、由紀彦は奥歯を2本折ったうえ、2試合出場停止処分を受けてしまう(柳は4試合出場停止処分)。
そのまま前半は無得点で折り返し、10人対10人で戦うことになった両チーム。東京はトップ下にいたケリーが右サイドに流れて由紀彦の穴を埋める。ボランチの柳を失った柏は明神のワンボランチにて対応する。
51分、三浦が左サイドをタッチライン際まで突破してFKを得る。ケリーの蹴ったボールは柏GK南の頭上を破り、直接ゴールにねじ込む。東京としては公式戦約2年ぶりのFKからの直接ゴールで先制する。
この後、柏がさらにボールをキープし、洪明甫を攻撃参加させ、両アウトサイドを一気に交代させてまで東京陣内へ攻め込む。だが、浅利が大野を徹底的にマークして効果的なパスを配球させず、DF陣の身体を張った守備、GK土肥のファインセーブにより得点を与えない。更に柏は、大野を下げて根引を投入。DF渡辺毅を前線にあげるパワープレーに出る。対する東京も下平を投入し、崩れかけた中盤のバランスを修正して1点を守り抜く。
そしてロスタイム、柏陣内での内藤からのスローインを受けたケリーが、相手に囲まれながらも中央へ折り返す。パスの先にはアマラオ。アマラオは狙い済ましてヘディングシュートを柏ゴールに叩き込む。ロスタイムのゴールで2−0として、そのまま試合終了。東京は今期初の無失点試合で初連勝を決めた。
アマラオをトップに敷いた4−5−1システムに変更して結果を残している東京。J2時代とほぼ同じシステムであり、中盤の運動量も戻ってきている。カウンター時のスピードに不満もあり、アマラオが抜けた場合に同じ闘い方が出来るか不安も残るが、一時の不調は脱せた様である。
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