2001 JFL 後期

後期第5節 佐川急便SC-横河FC (8/26 多摩市立陸上競技場)
 前期終了時は昇格したてながら2位に入り天皇杯出場を決めた佐川急便SC。昨季の低迷から脱却し、同じく6位に躍進した横河FC。しかしながら後期に入ってからは共に敗戦が続き、波に乗れずにいる。JFL東京ダービーはまだまだ暑い中で行なわれた。

 佐川はボランチの熊谷を基点にして、嘉悦・山本・小幡らが横河DFラインの裏に何度も飛び出そうとする。しかし、パスの受け手と出し手の息が合わずにオフサイドにかかってしまう。さらに両ウイングバックの攻撃参加はなく、中盤でのでのパス交換もミスの連発で満足いく攻撃が仕掛けられない。横河は池上を中央に据え、岡元・登内と3トップ気味の布陣を敷く。しかし、中盤から3トップにボールが渡ってもサポートが乏しく、独力での突破を余儀なくされては固い佐川DFに止められてしまう。4人で組むDFラインからの攻撃参加もない状態。暑さのせいか全体的な運動量も控えめで、やや佐川が押し気味なものの、互いのミスで刻々と試合が進んでいく。
 さしたるチャンスもないまま迎えた前半ロスタイム、佐川陣内左サイドで横河がFKを得る。池上がゴール前に送ったボールに波立が軽く頭で合わせると、軌道を変えたボールが佐川ゴールに吸い込まれて横河が先制する。

 前半終了間際の失点で佐川は目が覚めたか、後半に入りミスも減って更に攻勢に出る。運動量が落ちた横河を尻目にチャンスを幾つも作り出すがあと一歩の所で及ばない。
 しかし65分、佐川は右サイドから攻撃を展開し、山本がクロスを入れると横河DFがそれを手で阻止してしまう。ペナルティーエリア内での痛恨のハンド。佐川にPKが与えられ、これを熊谷が決めて同点に追いつく。
 同点にされた横河は松下らを投入して勝ち越しを目指すものの、運動量は乏しいままで勢いに乗る佐川に中盤で自由にプレーさせてしまう。26分、佐川の中盤からのパスに反応して飛び出した山本を横河DFが捕まえられず、抜け出されてしまう。GKと1対1になった山本は冷静にシュートを決め、佐川が逆転に成功した。横河は何とか同点に追いつこうと反撃を試みるが、3トップ頼みの攻撃は前半と変わらず、なかなか佐川ゴールまで攻め込むことが出来ない。
 佐川は逆転してからは堅実な試合運びを見せて横河の攻撃を防いでいく。88分・ロスタイムに嘉悦・山本が追加点を挙げて突き放し、結局4−1という開幕戦同様のスコアで佐川が勝利を収めた。

 横河は前述した通り3トップへのフォローが薄く、決定的な得点機会をあまり作ることが出来なかった。GK山岸は何度も好セーブを見せたものの、DFがラインの裏を狙って飛び出す佐川攻撃陣を捕まえきれないままに失点を重ねてしまった。天皇杯予選を間近に控え、DFの再確認が必須であろう。
 4得点をあげた佐川も決して調子は良くないように見受けられた。実際、最後の2得点は横河の足が止まってしまった後に生まれたものだし、前期はよく見られた中盤でのリズム良いパス回しも見られずじまい。後半に動きは良くなったが前半は連携の悪さも目立ち、再び2位、それ以上を狙うには現在の状況では厳しいのではないだろうか。この不調が暑さから起因していることを祈りたい


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後期第7節 横河FC−アローズ北陸 (9/22 西が丘サッカー場)
 後期に入り、なかなか勝利に恵まれない横河。先日も天皇杯の東京予選決勝で法政大に敗れるなど、調子は下降線にも思えた。しかし、前節(国士舘大戦)でようやく後期初勝利を収め、このまま波に乗っていきたいところである。相手のアローズはJFLでは下位に低迷しているが、天皇杯予選(富山県)ではYKKに勝利して本大会出場権を手にするなど決して侮れない相手である。

 横河は登内・藤掛がツートップを組み、岡元・池上が攻撃的MFに入る形を採る。実際は藤掛と登内が縦の位置関係を築き、岡元を含めて頻繁にポジションを入れ替える。池上は右サイドに張ってDFラインのフォローまでこなしている。しかし、連携が今ひとつでそれぞれが単独で突破を図ろうとしては潰されてしまう。更に後方からの押し上げにも乏しい為、厚みのある攻撃を仕掛ける事ができない。アローズはツートップの小林・浅島、MF金木らが横河DFラインの裏をしきりに狙ってくる。
 13分、横河は右サイドの突破からDF川村がロングクロスを入れ、ファーサイドに走りこんだ岡元がヘッドで落とし、それを受けた登内がワントラップから見事なシュートを決めて横河が先制する。
 しかし18分、試合は振り出しに戻る。アローズが右サイド深くを突破してのクロスを横河は一旦は跳ね返すものの、そのこぼれ球を拾われ、攻め上がって来たMF小柴が放ったシュートはゴールに突き刺さり、アローズがすぐさま同点に追いつく。
 その余勢を駆ってアローズが試合のペースを握る。ドリブルと裏へ抜ける動きで横河DFを崩しにかかるが、追加点を奪うには至らない。横河もサイドチェンジで揺さぶりをかけて反抗する。そんな中迎えた36分、ハーフウェイライン付近右サイドから中央へ浮き球が渡り、反応した岡元が相手DFと空中で接触・落下して負傷退場。山口が交代出場したものの、リズムを掴むことなく前半を同点のまま終える。

 後半に入り、池上がやや中央よりにポジションを取り、縦横無尽に動き回ってボールを回していく事で横河にも攻撃にリズムが生まれ出す。しかし、アローズの攻撃にDFラインが深く引くようになってしまい、前線もハーフウェイラインまで下がらざるを得なくなってしまう。横河がボールを奪って藤掛に楔を入れても、低い位置にいるせいか、そこからゴールまでが遠い。更に藤掛とアローズDFとの競り合いの殆どが藤掛のファウルと判定されてしまう。攻め込むことが出来てもアローズGK平地の好セーブもあって得点を奪えない。
 終盤に近づくと、選手交代でリズムを掴み直したアローズが攻勢に立つ。DF陣の身体を張った踏ん張りとGK渡辺博の好守でなんとか得点を許さない。結局同点のままタイムアップ。横河は連勝する事ができなかった。

 先制点をアシストした岡元の負傷退場は痛かったが、そこから池上が幅広く動けるようになり、攻撃にリズムが生まれたのは何とも皮肉な話だ。岡元、池上らの役割・位置関係を今一度見直すことで、停滞する攻撃態勢を活性化するメドが立ったような気もする。


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