JFL・J2時代はカップ戦でJチームを相次いで倒し、「カップ戦に強い」と言われた東京。だが、J1昇格1年目の昨年はナビスコカップ・天皇杯ともに初戦敗退。その屈辱を晴らすべく、ナビスコカップに挑む。しかも、昨年の天皇杯でまさかの敗戦を喫した甲府が相手である。そのリベンジの意味合いも含めて、是非とも勝っておきたい相手である。
東京は加賀見・梅山のレンタル復帰組を先発で起用。加賀見はトップ下に、梅山は右サイドバックに置かれた。磐田戦であまり機能しなかった呂比須に替わり加賀見がポスト役をこなす。格下の甲府相手ではあるが、加賀見がボールをキープすることで前線の起点となり、両サイドの攻め上がりを引き出す。しかし、シュートが枠に飛ぶどころか決定的なチャンスもなかなか作り出せず、サポーターの不満が募っていく。時折、浅利がミドルレンジからシュートを狙うものの枠から大きく外れていく。
対する甲府は両サイドが高い位置を保ち、ダイレクトパスで容易に東京の中盤を切り裂くが、サンドロ・伊藤のCBコンビが立ち塞がり、こちらもシュートにまでは至らない。30分を過ぎると東京がペースを握るが、全体的に動きが少なくチャンスらしいチャンスは皆無のまま前半を終了する。
後半に入ると、東京の動きが一変する。序盤から積極的に甲府ゴールへ襲い掛かる。53分、中盤で三浦がカットしたボールを呂比須がドリブルし、そのまま攻め上がった三浦にパス。ペナルティーエリアに侵入した三浦を甲府DFが倒してしまい、PKを得る。このPKを呂比須が決めて東京が先制する。
この先制点で試合の主導権は東京に一気に傾く。56分、右サイドからケリーが斜めにドリブル突破し、3人をかわしてペナルティーエリアまで持ち込んでシュートを打つが決まらず。だが、この直後の58分、ケリーの左サイドからのCKを加賀見がゴール右上にヘッドで直接叩き込んで2点目。加賀見自身、嬉しい今季初ゴールとなった。
67分にはそれまで好プレーを見せていた増田に代えて由紀彦を投入。その由紀彦も最近の不調を振り払うかのごとく好プレーを多く見せる。交代直後の69分。中盤にいた呂比須から右に流れた加賀見へパス。加賀見はドリブルで持ち込み、甲府GKのタイミングをずらしてセンタリング、ニアサイドに詰めたケリーはおとりとなりボールは呂比須へ。トラップをもたついたものの、呂比須が冷静に決めて3−0。だが、このプレーで加賀見が負傷退場。替わって戸田がピッチに入る。その戸田もレギュラー奪取をアピールしようと積極的に動き回る。
東京のゴールラッシュは続く。73分、1点目と同じような形で、中盤で三浦がカット→呂比須がスルーパス→攻め上がった三浦へ。ボールを受けた三浦は飛び出した甲府GKの鼻先をかすめるようにシュート。これで4−0。甲府も何とか一矢を報いようとするが、東京のカウンターを喰らってしまう。79分、由紀彦のFKはクロスバーを叩き、惜しくも得点ならず。終了間際の89分、甲府サイド中盤の辺りで戸田が倒されて得たFKを、由紀彦が判断良くゴール前フリーの呂比須へ。呂比須が難なく決めて5−0として、第1戦で大きなアドバンテージを得ることができた。
後半だけ見れば圧勝だったが、前半の戦いぶりはいただけない。解散の危機にある甲府の健闘もあったが、運動量が少なく、ゴールへ迫ることが出来なかった。早いうちから動きの量を増やしていかないと今後も続くJ1勢との戦いは厳しい。リーグ戦連敗の中で弾みはついたが、前半に関しては不満の残る内容でもあった。
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