2001 第81回天皇杯全日本サッカー選手権大会

2回戦 佐川急便SC−佐賀楠葉クラブ (12/02 西が丘サッカー場)
 今季のJFLで昇格したばかりながら4位に入る健闘を見せた佐川急便。1回戦は順天堂大に苦戦しながらも勝利し、2回戦に駒を進めている。対する佐賀楠葉クラブは9年前に九州リーグから降格したものの、徐々に若返りを進めた。クラブ創立30周年の今年、ベテランと若手の融合した好チームとなって今大会初出場を果たし、1回戦では吉備国際大(岡山)を下している。

 試合は終始佐川ペースで進んでいく。JFLベストイレブンにも選出された熊谷がパスの基点となり、中央・サイドとバランス良く攻め込んでいく。そして12分、中盤でのパス交換からゴール前の山本にボールが回り、落ち着いて決めて佐川が先制する。楠葉もなんとか同点に追いつこうとするが、鈴木を中心とする佐川DF陣の壁は厚く、なかなかシュートまで持ち込むことが出来ない。
 30分、右サイドの米山からのロングパスに反応した井上がGKと1対1になり、倒されてPKを獲得。これを熊谷が冷静に決めて追加点。続けざまの36分、ピッチ中央でのFKを得た佐川SCは、楠葉に出来た一瞬の隙を見逃さず、素早いリスタートで前線にロングパス。受けた嘉悦がGKをかわして3点目。これで楠葉の集中力はほぼ途切れてしまい、ロスタイムにゴール前中央で嘉悦→山本→嘉悦とワンツーを許し、山本からのリターンを嘉悦がダイレクトボレーで突き刺して4−0となって前半を終える。

 前半にスコアが動いた試合は、概ね後半になると一転して静かな展開となるものだが、この試合は違った。後半開始から嘉悦・熊谷に代えて馬目・中払を投入した佐川SCは攻撃の手を緩めなかった。49分、右サイドに開いてボールをキープしていた馬目が中央に折り返すと、対峙する相手DFフェイントを入れてからシュート。これが決まって5-0。楠葉は一つ一つのプレーが雑になり始め、55分、自陣ゴール近くでボールをキープしていたDFが佐川SC・小幡にボールを奪われ、そこから繋がれて馬目に6点目を決められてしまう。
 この頃から楠葉は守備を固め、3人並べた前線にボールを送り、なんとか1点でも返そうとする。しかし、放ったシュートはことごとく枠を外れてしまう。しかも、得点を返すことに意識を取られすぎたのか、全体のバランスが崩れてしまった。、前線とDFラインの間にスペースが生まれており、シュートで終わらずに途中でボールを奪われてしまう度、佐川のカウンターを喰らってしまった。佐川のミスもありなんとか失点は間逃れていたが、80分に右の馬目→中央の山本→左の小幡とペナルティーエリア付近で繋がれ、小幡に7点目を奪われると、完全に戦意喪失。83分には馬目、88分には山本に決められてしまう。さらにロスタイムに楠葉DF2〜3人が陣取るゴール前中央を、山本に簡単にドリブル突破されてしまい10点目。佐川が容赦なく得点を積み重ね、10-0という圧倒的大差で佐川SCが3回戦に勝ち進んだ。

 圧勝した佐川は、次の3回戦でJ1の強豪・名古屋と対戦する。この日の試合とは一転して厳しい試合になることは確実だが、トーナメントを勝ち進む為には勢いも大事な要素である。この圧勝で得た勢いを名古屋にぶつけてみて欲しい。そうすれば試合はどうなるか分からなくなるだろう。

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