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複雑な問題に出会った時に、「頭のよい」人間であれば、それをいきなり解決しようとはしない。自分がその問題を解くための知識をどの程度もっているかとか、自分がどのような推論のパターンをとりやすいかなどをモニターしたり、評価したりする。
このように、自分の個々の認知活動を上から見るような認知のことを「メタ認知」という。
人間の思考や推論というものは、これまでの知識だけでなく、自分の立場や感情に驚くほど振りまわされる。
ある認知をすることが、自分のこれまでの認知にとって不利になったり、それが誤っていると直面させられたりすることで、認知のハーモニーがとれなくなる。(認知的不協和)
この認知的不協和の状態は大変不快なものなので、人間というものは、それを避けるために、自分の置かれている立場や自分のこれまでの認知に縛られた推論を行う傾向があるとされている。
推論の材料である知識を集める段階で、つい自分の期待に沿う情報ばかりを収集し、そうでない情報を直視しようとしないことがよくある。
多少知識が豊富であったり、ふだんの推論能力が優れていたり、経験を積んでいたりしたとしても、その時の状況や感情に左右されて、誤った判断を下すことがある。
メタ認知能力のある人は、今の立場に自分の認知が左右されているとか、これまでの知識に囚われすぎているとか、感情に振りまわされた判断とか、を検討することができる。
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知能指数(IQ)だけでなく、感情的知能(EQ)が大切であると、よく言われる。
EQの5大要素は、次の通りである。
(1)自分の感情を正確に知る
(2)自分の感情をコントロールできる
(3)楽観的に物事を考える
(4)相手の感情を知る
(5)社交能力
自分の感情を知り、それをコントロールできる感情面での成熟と、自分が抱えている課題に対してくじけず楽観的に物事を考える能力、他者に対する共感能力が求められている。
これからの社会を生き抜いていく「生きる力」の一つに、感情的知能の育成を心がけなければならない。