
学校保健特論レポート
〜子どもたちに学ばせたい健康問題〜
すてきな心とすてきな体
( 内 容 )
1 テーマ設定について
2 教材として取上げたいこと
3 今の子どもに必要なものとは?
4 保健学習と動機づけ
5 終わりに
1 テーマ設定について
今の子どもたちに学ばせたい健康問題のテーマを「すてきな心とすてきな体」とした。このテーマを設定した理由には、2つある。
まず第1に、価値のあるテーマであり、これからの教育で重視されている。
学習指導要領の中で、心と体を一体としてとらえることを重視して、運動の楽しさを味わう中で、明るく健康的な生活を営むことを目標としている。
第3・4学年の保健の内容に、(1)健康の大切さと健康によい生活の仕方(2)体の発育・発達がある。
第5・6年では、体つくり運動の中に、体ほぐしの運動が取上げられ、自己の体に気づき、体の調子を整えたり、仲間と交流したりすることが学習内容になっている。保健では、心の発達及び不安、悩みへの対処の仕方が内容となり、心と体は密接な関係にあり、互いに影響し合うことや不安や悩みへの対処には、大人や友達に相談する、仲間と遊ぶ、運動をするなどのいろいろな方法があることを学ぶことになっている。
以上のように学習指導要領に中では、心と体を一体としてとらえて、明るく健康的な生活を目指しているように、このテーマの設定は、今の教育の流れにマッチしているように思える。
もう一つの理由は、自分自身が興味を持っていることであり、心の問題は、自殺、無差別殺人、幼児虐待など社会問題になっている。また、教育の現場でも、いじめ、不登校、学級崩壊など多くの心の問題がある。
これらの心の問題を解決していくためには、一人ひとりの心と体のとらえ方を明確にして、自分なりの考えや意見を持ち、自己の生き方について考える必要があると思ったからである。
2 教材として取上げたいこと
<脳について>
(1)脳につての基礎知識
(2)脳に関する興味のある話
(3)脳について調べ学習・発表会
ねらい・・・脳について興味ある話を聞いたり、脳についての基礎的なことを学習し、自分なりに脳について調べ、自分なりの意見や考えを持たせるようにさせる。
<育つ脳・育てる脳>
(1)脳の発達
(2)脳の発達と栄養
(2)脳の発達と環境
ねらい・・・脳の発達や栄養と環境の関係について学習し、自分の生活の改善を図らせる。
<ストレスについて>
(1)ストレスとは?
(2)よいストレスと悪いストレス
(3)適度なストレス
(4)ストレスコントロール
(5)ストレスチェック
(6)積極的休養の仕方
(7)生命の呼吸法
(8)自律訓練法
ねらい・・・ストレスにつて知り、人生を明るく楽しく健康的にするにはどのようにしたらよいか、自分なりの方法を考えさせ身に付けさせる。
<セクシャル・ハラスメント>
(1)セクシャルハラスメントとは?
(2)セクハラの種類と例
(3)「楽しさと」と「嫌がらせ(セクハラ)」の違い
(4)セクハラを起こさないために
ねらい・・・相手の立場を考え、男女仲良く、協力し合っていくには何が大切なのかを考えさせる。
<運動と生活>
(1)運動の楽しみ方
(2)自分にあった運動とは
(3)運動を自分の生活の中に生かす方法
ねらい・・・明るく健康的な生活をするために、運動を自分の生活の中にどのように取り入れたらよいかを考えさえ、実践させる。
3 今の子どもに必要なものは何か?
今の子どもたちの現状は、「ゆとり」のない生活を送る中かで、「疲れやすい」「朝、食欲がない」「何でもないのにイライラする」「理由もなくキレル」といったストレスを持っている子供がかなりいることが、いろいろな調査などで報告されている。
また、社会問題として
@「本音で話し合える友達が作れない、少ない」など、人間関係をつくる力が弱くなって いるという指摘(社会性の不足)
A決められたルールを守るといった規範意識や倫理観の低下
B家事・手伝いを自らする割合が減少するなど、自立の遅れ
C肥満の増加、体力・運動能力の全般的な低下
D地域や家庭の教育力の低下
などがあげられている。
このような現状をふまえて、新学習指導要領では、「ゆとり」と「生きる力」をキーワードとして、子ども一人ひとりの「個性」や「自主性」などを大切にしながら、思考力、判断力、想像力を育てようとする学力観が提唱されている。
「生きる力」は、次のように説明されている。
1 自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく解決する能力
2 自らを律しつつ、他人と協調し、他人を思いやる心や感動する心など豊かな人間性
3 たくましく生きるための健康的な体力
わかりやすい言葉でまとめると、
○自分の夢や目標をかなえるための問題点は何か?
○そのためには、何を学んだらよいのか?
○どのような方法で、何を使って学んだらよいのか?
が、ポイントになるであろう。
以上のことから、自分の心と体について学び、自ら調べ、自分なりの考えや意見を持ち、自己の生き方について考えることは、意味のあることである。
4 保健学習と動機づけ
<なぜ、動機づけなのか?>
どんなにおいしく栄養のある料理であっても、子どもが食べなければ猫に小判である。どんなにすばらしい学習内容でも、子どもが興味・関心を持たなければ、学習効果は上がらないであろう。いろいろな栄養のある素材を、いかに工夫して与えるかが重要である。 学習への動機づけをどのようにするかによって、学習意欲の持ち方は変わって来るであろう。
<保健学習に関する動機づけの方法>
(1)学習内容に興味・関心を持たせる
学習内容は、子どもにとって興味のあるものでなけれならない。まず、教える側(教師)が学習内容に興味を持つことが大切である。次に、発達段階に応じたわかりやすい内容に工夫することがポイントになろう。
(2)学習内容の価値を認識させる
学習することの意味、目的が大切であり、何のために学習するのかを、子どもなりに理解させることがポイントになる。
(3)学習の主体は自分であるという意識を持たせる
子どもを将棋の「コマ」にするのではなく、「指し手」にすることが大切である。そのためには、押しつけの学習をするのではなく、課題を自分で見つけさせ、自分で解決させるための支援を工夫することがポイントである。
(4)概念的葛藤によって知的好奇心を喚起させる
「おや?」「どうしてだろう?」「不思議だな?」といった疑問を持たせ、知的好奇心をくすぐることが大切である。
(5)競争や共同を利用する
一斉指導ばかりではなく、グループ学習、個別学習をうまく取り入れ、励まし合い、協力し助け合いながら学習することが大切である。グループごとに調べたことを、発表し合って高め合う学習は重要である。
(6)適切な評価をする
学習の中で、子どもによる自己評価、相互評価をさせたり、教師が子どもの一人ひとりに合った評価(アドバイス)を与えてやることが大切である。
5 終わりに
学校保健特論の授業は、子どもに学ばせたい健康問題について、4人がそれぞれの視点からまとめて、発表し、意見や感想を述べ、討論をするという学習であった。
それぞれのテーマは、自分たちが興味を持った内容であったので、自由に調べることができた。自由に調べてよいということは、自分なりの明確な視点を持って調べないと、何をどのように調べたらよいのかがわからなくなってしまう。また、何をしようとしていたのかを見失ってしまったりしてしまう。
そこで、自分の課題研究のテーマのキーワード「動機づけ」を絡めて、学校保健特論のレポートテーマをまとめることにした。
「保健」という学習に対して、子どもたちを、いかに動機づけるかは、教育現場の者にとっては、重要な問題である。
このレポートにおいては、具体的なことをまとめることは出来なかったが、いつも「動機づけ」のことを考えて授業を仕組むようにしたいと考えている。