運動処方特論レポート
1 エネルギー消費量と歩数の相関関係
2 ウオーキングの効果について
3 ウオーキングの仕方について
4 終わりに
1 エネルギー消費量と歩数の相関関係
<エネルギー消費量と歩数>
┌────┬──────────────┬───────────┐
│ │ エネルギー消費量 (kcal) │ 歩 数(歩)
│
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 水 │ 2935 │ 12206
│
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 木 │ 2176 │ 8119 │
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 金 │ 1970 │ 4219
│
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 土 │ 2195 │ 9126
│
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 日 │ 2176 │ 8816
│
├────┼──────────────┼───────────┤
│ 月 │ 1932 │ 5926
│
└────┴──────────────┴───────────┘
相関係数 r=0.96となり、
歩数とエネルギー消費量は、かなり強い相関関係があるといえる。
<睡眠を除いたエネルギー消費量と歩数>
┌────┬───────────────────┬──────┐
│ │ 睡眠を除いたエネルギー消費量 (kcal) │ 歩 数(歩) │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 水 │ 2062
│ 12206 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 木 │ 1920
│ 8119 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 金 │ 1663
│ 4219 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 土 │ 1810
│ 9126 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 日 │ 1715
│ 8816 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 月 │ 1624
│ 5926 │
└────┴───────────────────┴──────┘
エネルギー消費量全体から、睡眠のエネルギー消費量を除いたものを(全体−睡眠)とした。
相関係数 r=0.84となり、エネルギー消費量(全体−睡眠)と歩数は、強い相関関係がある。
<活動的エネルギー消費量と歩数>
┌────┬───────────────────┬──────┐
│ │ 活動的エネルギー消費量 (kcal) │ 歩 数(歩)
│
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 水 │ 772
│ 12206 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 木 │ 334
│ 8119 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 金 │ 49 │
4219 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 土 │ 786
│ 9126 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 日 │ 492
│ 8816 │
├────┼───────────────────┼──────┤
│ 月 │ 74
│ 5926 │
└────┴───────────────────┴──────┘
身の回り、急歩、炊事、掃除、片づけ、買い物、作業、ゲーム、自転車、洗濯物の活動を(活動的エネルギー消費量)とした。
相関係数 r=0.01となり、活動的エネルギー消費量と歩数は、相関関係がなくなってしまった。これは、6日間の自分の生活時間をを振り返ってみると、車の運転や学習時間、休憩時間が多い。これらのエネルギー消費量が、除かれているからだと考えられる。
2 ウオーキングの効果について
「健康日本21」では、一日平均歩数9200歩(男性)、8300歩(女性)を推奨している。その根拠の元となるウオーキング効果の実態が、東大医学部研究科 川久保清助教授らの研究でわかってきた。
ウオーキング効果実験(週1回、4〜10km急歩、約30人、3ヶ月間実施結果)
1 血圧が下がる
脳卒中などの危険因子となる血圧が上下とも下がることが確認された。
2 悪玉コレステロール値が下がる
動脈硬化の原因ともなるコレステロールのうち悪玉コレステロール(LDH)が下がり、善玉コレステロール(HDL)の上昇が計測された。
3 中性脂肪が下がる
悪玉コレステロール同様、動脈硬化の原因となる中性脂肪も下がった。
4 血糖値も下がる
糖尿病のリスクともなる血糖値を下げる効果があることが確認された。
また、
★ウオーキングを続けることで、
最大酸素摂取量が増加し、
循環器系及び呼吸器系の働きが活性化することによって、年齢とともの衰えてきた
心肺機能を高めることが出来る。
★大筋群を使うことによって
筋肉の衰えを抑制し、姿勢が良くなることで
腰痛の防止にもなり、自分の体重をすべて受け止めながら運動することで骨にも十分な負荷がかかるため
骨粗鬆症の予防にも効果がある。
★40年以上も前 、2階建ての階段を上り下りしながら勤務する車掌は、運転手よりも心臓病の発生率やそれによる死亡率が著しく低いことに着目した英国人モーリス医師は、肉体労働の多い職業の方が健康的で、運動不足の職業の方が寿命が短いことを最初に警告した功績により、後に国際オリンピック委員会から表彰された。
(波多野義郎 5・27日経)
以上をまとめると、次のようになる。
@心臓・肺が強くなる
A体力がつく(持久力・筋力)
Bぼけ防止
Cダイエット
D生活習慣病の予防(高血圧・動脈硬化・心筋梗塞・脳卒中・糖尿病ほか)
E病気がよくなる(生活習慣病・骨粗鬆症など)
F新しい街並発見
Gストレス解消(リフレッシュ)
H交通費の節約
3 ウオーキングの仕方について
(1)時間
1日60分、週2〜3回が目標。はじめは、15分くらいから、脈拍を目安にして無理をせず行う。最低15分は歩かないと、エンジンの燃料である脂肪は燃えない。
(2)程度
脈拍が、<最高脈拍(220−年齢)−安静時脈拍>の2分の1くらい安静時脈拍より早くなるような速さ。例えば、40歳で安静時脈拍が60拍/分なら、120拍/ 分になる。
(3)歩き方
@背筋を伸ばして
体の裏側の筋肉をピンと張って歩くと、年齢とともに衰えやすい背筋を丈夫にする。若々しく美しい歩き方になり、姿勢も良くなる。
A歩幅を広げて
歩幅を広げて歩くと、腰から下の筋肉がたくさん使われる。身長(cm)−100が目安。
Bかかとから着地して
かかとから着地して、足の裏全体で体を支え、けり出しながら最後に爪先から離れる。ベタベタと足裏全体で着地する歩き方は、歩幅が広がらず、筋肉がしっかり使われない。
C腕をリズミカルに振って(1秒間に2歩のペースが目標)
腕は肩の力を抜いてリズミカルに。速く歩くときは、肘を90度前後に曲げて。
D腰で歩く
一直線上を歩くように腰を回して歩くと、歩幅が広くなり、使われる筋肉の量も多くなる。ウエストが引き締まってくるので、特に女性にはおすすめ。
(4)服装
・季節にあった服装(帽子、マフラー、手袋)
・荷物(飲料水など)は、手に持たずに、リュックなどにまとめる
・天候の急変に備えて、傘や、ヤッケがあると便利
・靴は、スニーカー・ウオーキングシューズなど底の広く厚い、足にあった靴
(5)注意事項
・足のけが(ストレッチなどをして、無理のないペースで)
・循環器系の障害(高血圧の人は、温度差で血圧が急激に変化することがある)
・熱中症(帽子をかぶり、歩く前に水を飲んでおき、歩くときも水分を補給する)
・交通事故(夜は目立つ服装、反射テープの利用)
(6)生活の中に定着させるポイント
@明確な目的意識がある
A日課として意識的に時間を設定する
B歩くことの楽しさを味わう
C環境や仲間に恵まれる
D歩いた効果が確認できる(歩数・体重・血糖値)
4 終わりに
歩数とエネルギー消費量の相関関係を調べるにあたり感じたことは、統計処理の学習の重要性とパソコン処理の必要性である。
データを処理するには、どうしても統計のことについて理解していなければならない。これから、少しずつ基礎的なことを勉強していきたいと思っている。
また、今回、パソコンでエクセルという表計算ソフトを使ったが、統計処理で利用したのは初めてである。エクセルの基本を十分に理解していない自分にとって、未知の世界であった。エクセルの基本をマスターするだけでも、かなりの時間を要すると思われた。これを機会に、夏休みを利用してエクセルの基本だけはマスターしたいと考えている。
ウオーキングの効果についてまとめたことで、歩くことがいかに大切かがよく理解できたように思う。
ウオーキングの効果は、頭の中で理解するだけでなく、実際に自分の生活の中に位置づけて初めて意味のあるものだと思う。ライフスタイルがどんなに変わっても、歩くことを生活の中に位置づけて、自分の健康を守りたいと考えている。週に2〜3回はウオーキングの時間を設定し、日頃の生活の中でも車やエレベーターを出来るだけつかわず、歩くことを大切にしたいと考えている。
「自分の健康は自分で守る」という意識を子どもに育てることが、今の健康教育の課題である。そのためには、教える教師自身が、この意識を持つことが教育の第1歩になるのではないか、と思っている。