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WAVE 〜 日々のコラム = 2001 ( September / October / November / December )
2001                 September October November December

Decembe 2001 December 24 Christmas Bowl 〜 中大附属高Raccoons・首都圏高校アメフトの難しさ (東京私立小・中・高進学事情)
December 09 5年の意味するもの〜山梨学院大学Red Warriorsついに悲願の1部昇格 (大学アメフト)
December 02 東京大学応援歌・ただ一つ〜12月9日の明暗 (大学スポーツ)
November 2001 November 23 赤いValentine by Olivetti  (デザイン&イタリア)
November 19 二重構造と構造改革〜スポーツ編(サッカーJ1・J2&大学ラグビー)
November 04 J1昇格への戦い〜日本サッカーを救う道(サッカーJ1・J2)
October 2001 October 22 現代大学スポーツ人気事情(大学野球・ラグビー・サッカー・アメフト&高校アメフト)
October 15 誇りと矜持(大学アメフト)
October 12 Medical SF Comic Story(落語&医学)
October 09 大学アメフト元年〜2001(大学アメフト)
October 01 東京スタジアムは美しい(大学アメフト)
September 2001 September 29 ビバ!二人の北川(プロ野球)


December 24

Christmas Bowl 〜 中大附属高Raccoons・首都圏高校アメフトの難しさ


12月23日・全国高校アメリカンフットボール大会決勝戦・クリスマスボウル〜関東代表・中央大学附属高校Raccoons vs 関西代表・大阪産業大学付属高校Fighting Angels の試合結果は以下のとおりである。

Christmas Bowl 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
中大附属高Raccoons 8 8
大産大付属高Fighting Angels 12 7 14 33

東京スタジアム・観衆10,000


少子化と進学競争の激化が進む中でチームスポーツの運営はさらに難しくなってきている。
関西の事情はよくわからないが、首都圏における高校アメフト部にもその波は押し寄せてきている。アメフトの場合、特に用具などに経費がかかることや、アメフトというスポーツがかなりの人数を必要とすること、さらに戦略、戦術の複雑さなどが加わりサッカーなどのように手軽にはできないことの影響もある。

関西では首都圏におけるラグビーのように普及していることや関西圏での大学アメフトのTV放映が日常化していることも手伝い、アメフト学校のような存在の高校もあるのが強みである。大阪産業大学付属高校などはその典型である。主力のプレーヤーが推薦制度で立命館大学Panthersなどに進学していることがここ数年の立命館の強さの大きな要素を占めているともいえる。
もちろん、京都大学Gangstarsにおいてはすべて一般入学者がプレーをし、関西学院大学Fightersも推薦制度があるとはいえかなり条件が厳しいために多くが付属高等部から入部するというパターンになっている。

これに対し、首都圏の高校ではアメフト学校のような高校はほとんど存在しない。数年前まで日大三高がややそれに近かったが皮肉にも人工芝のアメフト専用グラウンドが完成した去年ぐらいからはやや弱体化している。現在アメフト高校のようなところは駒場学園がそれに近いといえるかもしれない。

首都圏で強豪といわれるチームははほとんどがいわゆる有名大学の付属高校や進学校といわれる高校である。たとえば、東京の場合、早稲田大学高等学院、中央大学附属高校、麻布高校、都立西高校、都立戸山高校などである。神奈川県では法政ニ高、慶応義塾高校、埼玉県では立教新座高校とややアメフト高校に近いがトップ校には届かない埼玉栄高校などである。

このような状況で関西の高校に立ち向かわなければならない関東サイドの高校が決勝戦であるクリスマスボウルで勝利することはなかなか大変なことである。事実、大産大付属高は今回で全国大会3連覇という偉業を成し遂げた。

それでも勝利をめざして精進しなければならないが、東京における新たな進学競争がその将来を危惧させるという状況にある。
それは少子化による各私立学校間における進学、経営激化により男子校の共学化という事態である。現在、東京の私立学校においてはこの1〜2年次のような変化が起きている。
中大附属高が今年から共学化し、男子生徒が半分になる。早稲田大学が付属小学校を来年よりスタート、これにともない早稲田実業高校も共学化で男子生徒が2/3に定員減少、また早稲田実業は小学校からの一貫教育をおこなうために中央線国分寺駅に今年移転した。

ところがこのような共学化は首都圏トップクラスの私立中学、高校の偏差値に大きく玉突き現象として影響し、特に男子生徒にとってはさらに偏差値の難関化を生み出してしまったのである。早稲田実業高校、中大附属高校の共学化によりこれらの偏差値域の青山学院高等部、国際基督教大学高校(ICU)、中大杉並高校のさらなる競争激化を起こしている。おまけに移転した早稲田実業高校と中大附属高は中央線の隣りの駅(武蔵小金井駅)となり中央線沿線の進学競争激化はさらにヒートアップして「男の子受難地域」となってしまった。

この男子生徒定員減少の影響がチームスポーツであるアメフト部に影響を与えるのではないかとアメフト関係者やファンに新たな心配の種となっている。当然、これらの私立校にはスポーツ推薦の枠はもともと一切ないということに加え、定員減少、偏差値上昇のトリプルパンチなのである。

打倒関西の道はまた遠ざかっていくような気がしてアメフトファンとしては複雑な気持ちである。クリスマスボウルで関東サイドが勝利に浸れるときは訪れるのであろうか?


 

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August 03, 2002 2002タッチダウン誌「高校トップボーイ」〜中大附属から8人 (アメフト)


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December 09

5年の意味するもの〜山梨学院大学Red Warriorsついに悲願の1部昇格(大学アメフト)


2001年12月8日、山梨学院大学アメリカンフットボール部Red Warriorsにとっての長い長い歴史は書き換えられた。

関東大学アメリカンフットボールリーグ入替戦、去年まで毎年2部で優勝または2位で入替戦に臨んできた彼らはどうしてもこの壁を乗り越えることができなかった。2部ダントツの常勝校として別格の存在だった山梨学院は組み合わせの不運などが重なったこともあり、大学アメフト界の七不思議のひとつとも形容されることもあった。去年までの入替戦A,Bブロックの1部、2部を各々抽選で決めるというシステムだったために事前のスカウティングなどに困難を伴ったという事情もあった。今年から一部Aと二部B、一部Bと二部A各ブロックの対戦となり確実なスカウティングで相手チームを把握できるようになった。

対戦相手は横浜国立大学Mastiffsである。二部在籍2シーズンという「ウサギ」のようなスピードで今年一部に昇格したラッキーチームであり、「カメ」である山梨学院は5年連続の入替戦である。1Qから両チームとも硬さがみられ思うような展開ができず、1Qは山梨学院のフィールドゴールのみで3−0とリードした。しかし、2Qからはふっきれたかのようにショットガンが決まりだし次のようなスコアとなった。

入替戦 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
横浜国立大学(1部A7位)
山梨学院大学(2部B1位) 14 14 38

彼等にとってこの5年間はどれだけ長く感じたであろうか。スタンドを埋めたカウントダウンをする山梨学院関係者の歓喜は鳴り止まず, いつまでも立ちつくしプレーヤーを称えていた。学生スポーツの原点である。

しかし、この入替劇には伏線があったのである。実は最終戦までは横浜国立大学と対戦すると思われたのは立教大学Rushersであり、今シーズン入れ替えが起こるとすればこの立教vs横国大の一組だろうと大方のアメフトファンは思っていたはずである。事実スタンドではこの組み合わせの話をする人たちがかなり多くいた。特に立教関係者はしきりに悔しがっていた。つまり、最終戦のvs 神奈川大学Atomsに7−0というスコアで負けてしまったことが大きく響いたというのである。注目されたvs日本大学Phoenix戦もかなり緊迫した試合経過であったし、4Q半ばまではまったくどちらが勝つかわからない展開であった。来シーズンのPhoenixの前途も多難であることを予期していた。

入替戦 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
日本大学(1部A6位) 14
立教大学(2部B2位)

しかし、このような運も実力のうちである。実際、山梨学院はこの運に4年間見放されてきたのである。立教には来シーズンの奮起を期待したいものである。ようやく立教小学校からの体育なども重視する受験制度がプラス方向に働き、多くの立教スポーツ部は強化されつつあることも希望が持てる材料でもある。

もうひとつのハイライト、入替戦悲喜こもごもの人間模様である。


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December 02

東京大学応援歌・ただ一つ〜12月9日の明暗(大学スポーツ)


東京大学応援歌一番

ただ一つ 旗かげ高し いまかがやける 深空(みそら)の光 天籠(てんちょう)を 負える子ら 

友よ 友 ここなる丘に 東大の旗立てり 伝統の旗 東大の光 たたえ たたえん たたえ たたえん

東京大学運動会〜東京大学では体育会系の部を運動会と呼ぶ。銀杏の葉をマークとし試合終了後に “ただ一つ、、、”で始まる応援歌を現役、OBがこぞって詠うのが東京大学運動会の応援スタイルである。

東京大学運動会の各部は厳しい大学スポーツの時代の流れに直面し、その存在証明に立ち向かっている。

東京六大学野球では、立教大学の復活にともない再び最下位が定位置となりつつある。今年の秋季シーズンでも2年ぶりに一勝をあげるのがやっとであった。六大学初の女性投手・サウスポー竹本(新潟高・3年)を春季シーズンに登板させ、最終戦では明治大学2年の女性投手・小林(神村学園)との直接対決などの話題はあったが、真の実力を発揮するという大学野球本来の姿には程遠い試合展開となり苦しいシーズンが続いている。

これに対して現在もっとも輝いているのがアメリカンフットボール部・東京大学Warriorsである。いまや東大の新入生で高校時代にスポーツ体験のあるものは、ほとんどといっていいほどアメリカンフットボール部に入部したがる。今シーズンも関東大学アメリカンフットボールリーグのプレーオフに5年ぶりに進出し、惜しくも日本体育大学に敗れはしたが、かつての京都大学Gangstarsを彷彿とさせるぐらいの実力校となった。

しかし、残念ながらこのアメリカンフットボール部を除けばほとんどの部は低迷している。その象徴的な部がラグビー部である。このページ(11月19日・二重構造と構造改革〜スポーツ編)のラグビーversionでも述べたように、東京大学ラグビー部は長い間最下位が続き、現在3年連続でBグループとの入替戦に臨み、いずれも僅差でかろうじてAグループに踏みとどまっているというのが現状である。

今シーズンも最下位が決定、12月9日秩父宮ラグビー場でBグループ優勝校の成城大学との入替戦に回ることとなった。対抗戦グループが初めて入替戦を取り入れた3年前もやはり vs成城大学であり、このときの点差は僅か4点というきわどいものであった。その後も成城、立教との入替戦をかろうじてくぐり抜けてきたが、ことしは対戦相手の成城大学も3回も負けてなるものか、と気合が入っており予断を許さない状況となっている。もし、この対戦に負けるようなことがあれば東大ラグビー部は創立時からの対早稲田、慶応、明治などとの対戦が公式戦としてはなくなってしまうという危機に瀕している実情である。東京大学運動会にとっても、「関東大学ラグビー対抗戦」の意義にとっても大きな節目となる12月9日になりそうである。あの遠くからみてもすぐにわかる緑黒の通称・すいかジャージーの運命の一日である。

わたしは一度だけしか東大ラグビー部の試合をみたことがありませんが、アメフト部の東大Warriorsの試合は何度も見ています。わたしの母校との直接対決以外では東大Warriorsサイドに座って応援します。今年亡くなった義父はかつて旧制一高ラグビー部に在籍していました。「 XX快足を飛ばし劇的逆転トライ 」(XXは彼の名前です)といった内容の見出しが新聞のスポーツ面を飾ったこともあったそうです。俊足のウイングだったそうです。(わたしは話にしか聞いたことがないので、、)。彼が学生のころは現在の秩父宮ラグビー場は野原のように荒れ果てていたために(戦争のために畑などにしたためだったと聞いています)ラグビー部関係者などが中心となって試合ができるようなラグビー場に整備し直したそうです。この人たちには秩父宮ラグビー場の永久入場証が与えられました。彼もそれを持っている一人でした。

わたしは彼の遺品として、銀杏のマークの入ったジャージとラグビーボールをもらいました。東大アメフト部Warriorsを応援した試合終了後には、彼の心を偲び、東京大学応援歌「ただ一つ」を謡います。


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November 23

赤いValentine by Olivetti (デザイン)


赤いValentine by Olivetti〜このタイトルをみてピンときた方はかなりのデザイン通です。

小さいころになんとなく憧れた仕事にデザイナー、それも商業デザイナーではなく工業デザイナーというのがあります。ただデザインするのではなく、デザインしたそのものが動いたり、品物自体が機能するようなという意味でのデザインが好きでした。もっとも動きのあるものが車であり、動かなくても機能するという意味でのキッチン用品や文房具などです。

もちろん才能やそれに見合う能力もありませんでしたから、その憧れのようなものはとうぜん妄想で終わってしまいましたが、いまでもいろいろなデザインをみたり実際の生活に取り入れたりすることが好きです。

BS2でこのところ再放送しているイタリア(とっておきの美術四都物語)〜ミラノ編は実際に何度も行ったことのある場所もたくさん出てきたこともあってとても楽しいものでした。「ミラノで発見!イタリアデザイン」です。

実際もう10年以上仕事で使っているデスクも上から見るとちょうど丸みを帯びたようになっている上のスケッチのような(この絵を作るのが難しかったです。わたしのPC技術では無理です。)ものです。実際はもうすこしラウンドしていて柔らかな形です。大きさは2.5M X 1,5Mぐらいです。カラーはかぎりなく白に近いアイヴォリーホワイトです。まんなかの長さを調節できる一本の支柱だけしかありません。当然引き出しはついていません。ほかにもデスクはあるので収納はそちらへしています。このデザインは買った当時はなかなか画期的なものでパッと見てすぐにこれ!と決めたぐらいです。日本製ですがデザインはイタリア人のものでした。さらにイタリア製のスタンドライトを無理して買っていまでも使っています。極めつけはエンボッサです。これは日本でも最近使われるようになりましたが、ちょっとしたコメントや、会社名、個人名などをレターヘッドを挟んで押し付けて浮き上がらせて刻印するというものです。この内容とデザインを決めるためにいろいろ考えて注文しに飯倉のデザインショップに行ったことを覚えています。現在も使用中です。

さて、TVの内容に話をもどせば、アレッシに代表されるようなチェアー、ライト、エッグスタンド、バターケース、エスプレッソメーカー、楊枝ピックケースなどイタリアデザインのトリエンナーレなどを紹介しながらのプログラムでしたが、訪問しながらコメントする方が以前から著書やデザインブックなどで知っている武蔵野美術大学教授でデザイナーの柏木博氏がやっていたのもさすがに的確なコメントと彼自身が楽しみながら番組を作っている様子がよく伝わってきました。ナレーションの上田早苗アナも適任でした。

そして最後に登場したデザインがあの有名な真っ赤なタイプライター、しかも同じ赤のケースにすっぽりと入るオリベッティのバレンタインだったのです。これは日本でも発表されたときにとても評判になったものでした。

もちろんその赤いVallentine by Olivetti 〜わたしも早速飛びついて買ったのです。こうやっていつも余計なところに散財するのがわたしのダメなところですがイタリアデザインはそれほどわたしにとっては魅力的なものです。


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November 19

二重構造と構造改革〜スポーツ編(サッカーJ1・J2&大学ラグビー)


A. 二重構造〜サッカーversion/J1、J2の入替


やはりドラマは待っていた。

J1昇格の残り1チームがベガルタ仙台に決定した。NHK BSは昇格にかかわる3チームを三元中継という「一目でわかる放送」を実現した。メインに最終戦を残して2位にいたモンテディオ山形 vs 川崎フロンターレ(ホーム:山形)、得失点2で追うベガルタ仙台 vs 京都パープルサンガ(ホーム:京都)、そして山形、仙台ともに敗戦し勝った時だけにわずかに望みを残す大分トリニータ vs サガン鳥栖(ホーム:鳥栖)である。

メインのモンテディオ山形は7割以上攻め込みながらついに90分以内に得点できなかった。3戦を残した時点で昇格確実と思われながらその後格下の2チームに連敗、背水の陣だったベガルタ仙台はロスタイムに財前のボレーシュート一発で勝ち点3をゲット、この数分前に延長が決定した山形をかわしJ1昇格を決定した。

延長前の柱谷・山形監督にはその表情からおそらく仙台の勝利の情報が入っていたと思う。それが選手にも伝わったのか延長すぐにVゴールで山形は力尽きた。

個人的な考えとしてはモンテディオファンには申し訳ないが仙台昇格、山形3位であと一歩は正解であると思う。J1に上がるにはやはりマルコスのような本格的なストライカーが必要であるということであり、プロであればがんばったけど惜しかった山形はやはりJ1昇格には何かが足りなかったのである。この点はおととし、去年と2年続けて最終戦でJ1入りを逸した大分トリニータに似たようなものを感じる。

山形の選手がハングリー精神を持ってとぎすまされたようにゴールを執拗に襲う姿勢は買うが、結果を出すというプロの凄みを今後獲得してほしいという過酷な言葉を、J2の模範のようなすばらしい敢闘精神のモンテディオ山形の来シーズンの巻き返しを期待して激励の意味も含めあえて送りたい。そのぐらいでなければJ1を維持することはできないだろうし、なにより昨年J2で10位のチームが簡単にJ1に上がれるとすればそれは日本のサッカーの層の薄さの証明ともなってしまうかもしれない。また今季最高の1万7千人という大観衆に対するお返しとなるに違いない。

このことはぎりぎりでようやく昇格を決めたベガルタ仙台にとっても、最終戦の前の2連敗というプレッシャーの弱さの克服が、来シーズンのJ1での最大の課題となるということにもつながる。

J1,J2の厳しい入れ替え模様が、前夜セカンドステージを制覇した鹿島アントラーズの優勝シーンよりも鮮明にわたしたちには映る。ファーストステージ、セカンドステージの覇者の高い価値はすばらしいものではあるが、やはりチャンピョン決定戦のほうがJ1にはふさわしいのである。

どんなスポーツにも鮮やかに投影される優勝と入替戦という「二重構造」である。


B. 構造改革〜ラグビーversion/関東大学ラグビーにおける入替戦


関東大学ラグビー対抗戦グループの入替戦の現実的な実現(=AグループとBグループの実際の入れ替え)がいよいよ今シーズンは起こるかもしれない。

関東大学ラグビーは対抗戦グループとリーグ戦グループの並立状態が続いてきたことによるきしみやゆがみが長年議論されてきた。その具体的なことに関しては省くとして実力をとるリーグ戦グループは入替戦制度が確実に機能し、1990年ごろまでの低迷期間を脱することに一応成功している。リーグ戦グループ内での伝統校といわれる法政、中央、日大、専修を軸に、1980年代後半ごろよりそろばんを国家的授業に取り入れているトンガからの留学生を主力にして、いわゆる新興第一波・大東文化大の台頭が対抗戦グループ、関西大学リーグなどを含む全国大学選手権大会に新風を吹き込んだ。1990年代中頃からは新興第ニ波・関東学院大が一躍日本の大学ラグビー界をリードするぐらいの新・伝統校にのし上がった。いまや関東学院大語らずしてラグビーを語れないといえるぐらいになっている。これに刺激されて一時低迷した法政大学も復活しついに2000年には初のリーグ戦グループ同士による大学選手権決勝が実現することとなった。今やラグビーの3強といえば、関東学院、法政、慶応である。

関東学院大学の完璧な練習施設は社会人チームを含めてもトップクラスである。内藤理事長がかつてミシガン州立大学に留学した際、関西学院大学の武田学長と同じ一時期を過ごしたことにより、関学のアメフト部に対抗して同じキリスト教系大学としてライバル心を燃やし、関東学院はラグビーでいくという方針を打ち出したことは有名である。天然芝・ナイター照明設備付の2面のラグビー場を保有し、一面は簡易スタンドも併設、公式リーグ戦の認定ラグビー場となっており毎年数試合のリーグ戦が行われる。さらにオックスフォード大学との提携により毎年ラグビー留学生を送り込み定期戦が組まれるという充実ぶりである。またTVK(テレビ神奈川)が放送する関東学院の公式リーグ戦の中継スポンサーにもなっている。

この入替戦制度を活用し一時流通経済大も付属高校である花園出場の常連・流通経済大学柏高校やニュージーランドからの選手源が強化されたが、トップクラスを維持することの難しさに現在直面している。しかし、この壁を破りそうなのがジャパンの監督となった向井昭吾氏をOBにもつ東海大である。東海大迎星(大阪)、東海大菅生(東京)などの付属高の強化によりようやく卒業生が東海大に入学するようになったことが大きい。ここ2〜3年のことである。それまでには特に東海大迎星の卒業生は京都産業大などに中心選手が進学し京産大は大学選手権でベスト4に入るなど黄金期を築いた。ジャパンのトップ選手であるスーパーブーツ・広瀬や快速フォワード・大畑などが在籍したころである。この時代は東海大そのものがあまり強くなかったというジレンマがあったことも否めない。昨シーズンぐらいから徐々にその成果が東海大は結実しはじめている。来シーズン以降にはリーグ戦グループの中位校として定着するものと思われる。

また2部校ではかつてのジャパンのSH堀越正巳(早大〜神戸製鋼)が去年より監督を務める立正大学や、実力は2部クラスと評価されながら新加入のため6部からスタートすることをことしから認可された朝鮮大学校なども注目校といえる。

一方、対抗戦グループは入替戦導入4年目となる今年、ついにA,Bグループの入れ替えが実際にありそうな気配である。対抗戦グループは正しい対抗戦を遵守する路線をずっととってきたが、大学ラグビー強化の波には抗しきれずついに入替制を導入した。去年までの3年間最下位東大はBグループの優勝校を破りAグループを維持してきたが、入替初年の成城大戦は4点差というきわどいものであった。意外なことにこの頃、成城学園高校は東京都ベスト4に入るぐらい強かったこともある。東大は花園出場経験のあったSO大芝主将(桐蔭学園)を擁してなんとか踏みとどまったという表現のほうが適切かもしれない。

去年まではA最下位とB1位との一組だけの入替戦が今シーズンよりリーグ戦グループと同じA最下位 vs B1位、A7位 vs B2位の二つの入れ替えシステムが導入される。上田監督による総合的な建て直しに成功し、一昨年大学日本一になった慶応義塾大学を別とすれば、ここ数年の早稲田大学、明治大学はかつての栄光からは考えられないようなベスト8止まりが続いたが今シーズンはようやく早慶明3校がかつての勢いをやや取り戻した感がある。しかし反面、赤い旋風・帝京大学がやや沈滞、さらに日本体育大学や筑波大学も低迷、国際派SO岩淵が抜けた青山学院大学も大幅にレベルダウン、対抗戦グループの二極分解化は深刻である。

入替戦が初めて機能するのではないかといわれる原因はここにある。今シーズンは現在のところ7位、8位は青山学院、東大の2校と推測され、一方Bグループからの入替出場候補は成蹊、成城、上智などである。今年は1校は入れ替えになる可能性が高い。入替システム導入によりBグループが明らかに活性化したわけであるが、かつてのBグループは目標のない同好会風と化し残念ながら観戦したい意欲を湧かせないリーグであったといわれてもしかたがない状況であった。早稲田大学 vs 立教大学の恒例の対抗戦などはあまりにも実力差が激しく150点の差がついたこともあるくらいであった。早稲田のレギュラー選手のこの対抗戦におけるもっとも大事なこころがけは立教の選手にけがをさせないことである、などとまことしやかにいわれたものである。そのぐらい立教のプレーヤーにとっては屈辱的なものであった。

(1位成城、2位成蹊が決定、東大 vs 成城、青学 vs 成蹊 の入替戦が濃厚〜2校の入れ替えもありうる状況である)

ともかくこの対抗戦グループにおける入替戦導入という「構造改革」は入替戦に期待するBグループ校の学内の関心や人気の上昇も含めて成功しつつあるといえる。

なお今シーズンよりかつての方式とは違うが対抗戦グループとリーグ戦グループとの交流戦も復活、本格的な交流戦は来シーズンからではあるが、今年は筑波大学 vs 中央大学、早稲田大学 vs 大東文化大学、関東学院大学 vs 帝京大学の3試合がおこなわれ大学ラグビーファンに大きな楽しみと夢を提供する第一歩がスタートした。こちらの「構造改革」も成功すると思われる。

スポーツは実力を強化することはもちろん、ファンを大切にすることがとても重要なことである。そのための「構造改革」であれば血を流すことも必要である。

June 18、2002 (WAVE) = 夢はかなうか?〜ラグビー・スーパー12大学リーグ構想 へはここをクリック

東京大学応援歌・ただ一つ〜12月9日の明暗(大学スポーツ)へはここをクリック


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November 04

J1昇格への戦い〜日本サッカーを救う道(サッカーJ1・J2)


入替戦〜スポーツの世界で最も残酷であるが正しい実力を示す戦いである。この厳しい現実に向かわなくてもいいスポーツはおそらくアマチュアでは東京六大学、そしてプロでこの入替戦がない恩恵に浴するのはあの阪神タイガースか?

ことしもJ1昇格への激しい戦いがJ2で続いている。大詰めの11月3日、各チームともついにあと3試合を残すのみとなった。J1ではセレッソ大阪がJ2への陥落が決定、あと1チームは東京ヴェルディ1969、横浜Fマリノス、そしてアビスパ福岡の3チームのうちのどこかというところまで押し詰まってきている。Jリーグ誕生の年にチャンピョン決定戦をおこなったヴェルディとマリノスがJ2陥落争いをするとは誰が予想しただろうか。

わたしはこの頃、国立競技場のわりと近くに住んでいたのでゴールのどよめきを肉声で聞いた後にTVをつけるとすぐにリプレイのシーンを見ることができた。J1がもっとも華々しかった時である。改装された東京体育館のきれいな周辺を散歩していると、国立競技場の電光掲示板の得点を見ることができたことや、超満員の観客席の最上段にまで詰め掛けた人影がスタンドから今にも落ちそうに見えたこともわずか10年といってもJ1の歴史を感じる。

その後、急激に人気を落としたJ1ではあるが本来の「実力」を追求することによってプロとして確立する方向性をみいだしたと思う。それにさらに拍車をかけ面白くしたのはやはりtotoよりはJ1とJ2の入れ替えであると思う。最初の1年は入替戦をおこなったが次の年から自動入れ替え制度にしたことが厳しさをいっそう深めてプロスポーツとして一段レベルアップした大事な要素となったような気がしてならない。

今年の昇格、降格はいつもとは違い、2002年ワールドカップ開催年でのJ1かJ2かという各チームの成否を握る点が各チームやスポンサー、サポーター、関連団体、地元などに大きなファクターとしてさらに緊張感と重要性を大きくしているのが特徴である。

〜〜11月3日現在の展開と個人的な期待と予想としては〜〜

ベガルタ仙台、ここはかなり昇格濃厚である。チーム設立時にブランメルというネーミングが某アパレル関連の商標と同じであったことからオールスター戦の一方のチーム名を取ったようなベガルタとしたのは当初いいのかな?と思ったものである。

残り1チームであるが、京都パープルサンガまたはモンテディオ山形のどちらかにかなりチャンスの目があり、かなりがんばった場合の大宮アルディージャかアルビレックス新潟である。残り3試合の対戦相手からいって京都は最終戦の仙台、山形が次の新潟が当面の大きなポイントになると思われる。

残り試合の対戦相手
ベガルタ仙台(勝ち点:80) ヴァンフォーレ甲府 サガン鳥栖 京都パープルサンガ
京都パープルサンガ(勝ち点:79) 川崎フロンターレ 湘南ベルマーレ ベガルタ仙台
モンテディオ山形(勝ち点:76) アルビレックス新潟 水戸ホーリーホック 川崎フロンターレ
アルビレックス新潟(勝ち点:73) モンテディオ山形 川崎フロンターレ 湘南ベルマーレ
大宮アルディージャ(勝ち点:72) 水戸ホーリーホック 横浜FC ヴァンフォーレ甲府
大分トリニータ(勝ち点:71) 横浜FC ヴァンフォーレ甲府 サガン鳥栖

以上の組み合わせとなっているが、経験からいえば京都、新鮮味からいえば山形である。赤表示が大事な試合といえる。仙台は京都以外は比較的楽であり、京都は仙台との直接対決と川崎、山形は新潟と川崎戦を残している。

京都はJ1復帰ということであるのに対して、山形、新潟は初のJ1昇格という違いがある。落ち着いて戦えば勝ち点が多い京都に分がある。しかしこのような入替戦というのはどんなスポーツでも勢いというものが大きく左右する。大分が2年連続して最終戦でJ1入りを逃したのも酷な言い方をすれば最後の勢いがなかったという点である。

少し気になるのは勝ち点では下にいる4位の新潟の盛り上がり方のほうがすばらしいことである。スポーツにはモチベーションというものが非常に重要である。選手の士気にもっとも影響するのがこれである。この点、新潟はワールドカップのために新しいスタジアムができたからといえばそれまでだが、3日の京都戦では4万2千人という大観衆が集まった。こういうことが大事なのである。この点でいえば勝ち点では不利ではあるが新潟は山形に圧勝であり、直接対決が大きく左右することもありまだまだ昇格圏内といえるかもしれない。大宮アルディージャや大分トリニータもこの部分は似ていることと、残り試合の相手に恵まれているのも利点である。ただし、大分の場合は過去のあと一歩をどれだけ引きずらないかということにもかかってくる。

山形は今シーズン就任した柱谷監督の戦略性のある総合的なチームつくり=J1からオファーのある選手にはオープンに当人に伝えてレンタル移籍させる(コンサドーレ札幌にいった堀井選手が実例)、アグレッシブな一貫したオフェンスを展開するということや、フィジカル面でのトレーニング施設の充実、Jリーグ唯一の社団法人としての運営など他チームより優れた点も確かに多いが、3日の試合をニュースで見た限りではおそらく3千人ぐらいの観客というのはすこし寂しい数ではないだろうか? J1に上がるかどうかというチームであれば少なくとも5千人〜1万人ぐらいは常時入ってプレーヤーを元気づけてほしいものである。逆にいえばプレーヤーにサポーターや地元民は元気づけられるからである。残念ながら一部熱狂的なサポーターだけが盛り上がっていたようにしかみえなかったのがわたしの勘違いであればいいと思うのだが、、、

地元の盛り上がりや彼らがスポーツを文化としてどれだけ理解し定着させることができるか、このことがあと3試合となったJ1昇格への大きな要素のようにわたしには思えてならない。

その答えはもうすぐ出る。


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October 22

現代大学スポーツ人気事情(大学野球・ラグビー・サッカー・アメフト&高校アメフト)


大学スポーツの人気はあきらかに多様化してきている。

以前は大学スポーツの花形は野球と一時的にラグビーであった。野球は各リーグが拮抗し、マリナーズへいった佐々木の出身校である東北福祉大や福岡ダイエーホークスの選手供給源として台頭してきている九州共立大など地方の大学リーグなどもプロ野球へ進出するようになってからは、人気のある大学スポーツには違いないが、〜人気のある大学スポーツのひとつ〜といった存在になってきている。

大学ラグビーは90年前後にかなり人気がでたが3Kスポーツといわれるようになってから人気が急落した。少子化の影響も大きい。もうひとつラグビー協会自身が「現代」に対応できなかったことのほうが要因としては大きい。これについては日本ラグビー狂会(あくまで‘狂会’が正しい漢字である、正式な協会ではない)というこころあるスポーツジャーナリストたち(大友良行、中尾旦仁、朝日新聞ラグビー担当デスクなど)の俗にいう「赤本」「黒本」「黄本」などに詳しい。

Jリーグ人気のサッカーはなぜか大学サッカー人気にはあまり結びついていないのが不思議である。しかし、JRのスポンサードでリーグ戦の中吊り広告などで最近はだいぶ人気が出てきている。これには就職事情の影響も大きく、サッカーをやっている高校生がかなりのトッププレーヤーでないかぎり大学へ進学するようになったことが遠因となっている。

ここ数年かなり人気が上がってきている大学スポーツがアメリカンフットボールである。関西では以前よりラグビーよりずっと人気のあるスポーツとして定着していたが、これは関西における人気校が強いという事情も大きかった。関西学院大学、京都大学に加えて立命館大学の台頭があったからである。さらに神戸大学、甲南大学、同志社大学、関西大学、近畿大学などが少しずつではあるが強くなってきていることが相乗的に人気を盛り上げた。関西では人気校同士のカード、BIG3の関京、関立、京立戦などは数万人という阪神タイガースをも圧倒するような観客が集まる。また関西エリアでの放送ではあるが、毎日放送、読売テレビ、関西テレビ、サンTVなどは以前より中継していて視聴率もかなりある。今年はついに関東の大学アメフト出身アナウンサーが読売テレビに誕生した。中央大学ラクーンズ出身で現役時はWRだった清水健選手である。また去年はTBSテレビに関西学院大学ファイターズの実力・人気ともに大学トップクラスだったQB有馬選手がやはりアナウンサーとして入社している。こちらは大学日本一を決める甲子園ボウル(TBS、毎日放送系)への戦力と思われる。

関東大学アメリカンフットボールリーグ戦、こちらは皮肉にも90年ごろまで長い間日本の大学アメフト界のトップをキープしてきた日本大学フェニックスが衰退化してからのほうが人気が出てきている。90年以降、関東大学アメフトリーグは戦国時代に突入し、その中で法政大学トマホークスが常勝校として急浮上、ついに2000年には関学を破り日本一になった。これに追随して専修大学グリーンマシーン、日本体育大学ゴールデンベアーズなども強化されたが、なんといっても東京大学ウォリアーズの台頭は大きかった。いまや東大に入学してくるスポーツ経験者はほとんどアメフト部に入りたがる傾向がある。

アメフトは実際かなり「頭」を使うスポーツである。多くの戦略パターンがあるために観客自身がついていけないようなところがあるのが難点といえば難点である。日本におけるアメフト人気が今一つブレークしなかった理由もここにあったかもしれない。

したがってどうしても高校時代からの経験者が高校、大学とやって戦略や戦術をマスターし、同時にフィジカル面も鍛えていく、というケースが有利になってきている。これが各大学の付属高アメフト部の人気を高めてきている。東京では中大附属、早大高等学院、早稲田実業高校、日大三高、明治学院東村山高、神奈川の慶応義塾高、法政二高、埼玉の立教新座高などである。さらに従来からの麻布高、都立西高、都立戸山高、駒場学園、佼成学園(東京)、埼玉栄、花咲徳栄(埼玉)、暁星国際(千葉)、三島(静岡)最近では海城高校(東京)、茨城の江戸川取手、立命館慶祥(北海道)なども強くなってきている。

さらに2002年サッカーワールドカップによる各地の競技場施設の充実によりアメフト、ラグビーも恩恵を受けているのもたしかである。実際、関東大学リーグ後半の天王山ともいえる東京大学Warriors vs 日本大学Phoenix, 法政大学Tomahawks vs 中央大学Raccoonsは東京スタジアムで開催され沿線の京王電鉄もバックアップ、「東京スタジアム決戦:法政大学 対 中央大学」の中吊り広告CMが事前より電車内でかなり見受けられた。これは東京スタジアム年間主要試合シリーズのひとつとして法政 vs 中央のアメフトとラグビーが2週連続してこのスタジアムで開催されるからである。

東大vs日大戦には2500人、2000人ぐらいが東大側スタンド、法政vs中央戦には3,500人ぐらいの観客が入った。ほぼ中大側に3,000人ぐらいというリーグ戦途中の試合としてはかなりの集客力である。これは近年中大附属高が高校アメフト界でトップクラスを維持しているために(全国高校チャンピョンを決めるクリスマスボウルに3回出場、2001年秋季東京都大会にも優勝)メンバーがそのまま大学へ進学し、中央大学Raccoonsが東京大学Warriorsと拮抗して関東のプレーオフに進出するぐらいに強くなってきているからである。両校ともユニフォームがBLUE & WHITEなので見た目も酷似しており、現役学生やOBにアメフト部が人気がありスタンドでの盛り上がりが相当なものがあるところもよく似ている。

この数年の間に早稲田大学Big Bears, 慶応義塾大学Unicornsも一度ずつ2部に落ちるという苦汁をなめたが両校とも1年ですぐに復帰、付属高校アメフト部の充実に伴い実力、人気とも取り返してきている。例えば早大高等学院は2001年春季東京都大会に優勝、慶応義塾高校は2001年春季関東大会に優勝した。また明治大学Griffinsは付属高校のアメフト部があまり盛んでないために以前より中大附属高より毎年主力になるような選手をリクルートするというねじれ現象をおこして実力をアップしてきている。

以上のような伝統校といわれる大学アメフト部に共通するのがOB会、後援会を含め一般学生、OBのバックアップと人気はかなりなものがあり、試合会場では各校チアリーダーの応援はもちろん、イヤーブック、グッズ(T-シャツ、トレーナー、ジャンパー、タオル、ストラップ、メガホン、小旗など)の販売額の増加が部の強化資金として機能している。さらに評価されるべきは各校アメフト部のホームページの充実である。これは多くのスポーツ部のなかでも野球部よりも優れているページを開設しているところが少なくない。コンテンツも豊富で各付属高やチアリーダーのメンバー、フォトなども併設されていてアメフト全体を視野にいれることができるようになっている。これらが一体となって人気の底上げにつながってきており、対戦カードによっては従来の定着した観客だけではなく、一般のファンも含めかなり集客力のある大学スポーツとなってきている。

この10年、大学スポーツ人気事情は大きく変わったといえる。


試合は東大と法政が勝ち、プレーオフ進出校は法政に続き、最終戦の東大Warriors vs 中大Raccoonsの決戦で2校目が決まるという構図が色濃くなってきた。また、日大が負けたことでかつての常勝校がついに屈辱の2部との入替戦となることがいよいよ現実的にちらついてきた。

関東大学アメリカンフットボールリーグ戦:結果および各試合スタッツはここをクリック


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October 15

誇りと矜持(大学アメフト)


誇りと矜持 : 大学スポーツはこの2つの言葉に支えられてプレーをし、OBや観客も気持ちを入れ込む。特に伝統校や国立大学などではこの傾向が顕著である。

2部リーグの現実は厳しい。関東大学アメリカンフットボール2部リーグ:上智大学Golden Eagles vs 新潟大学Tigers, 一橋大学Crimson vs 東洋大学Vikings この2試合にはこの大学スポーツの原点のような「誇りと矜持」を垣間見ることができた。

新潟大学Tigersは監督の強い意向で “北陸大学リーグで優勝するよりも関東でもまれて大きくなろう” という強い志しを持って関東大学リーグに加盟を希望して認可されたチームだという。これに対し、上智大学Golden Eaglesは数年前までは何度か一部リーグに昇格したチーム、というよりも上智大学における体育会系のシンボル的な存在として他の部にもかなりの影響を与える存在である。またミッション系大学におけるアメリカンフットボール部は関西学院大学Fightersのような強豪でなくても、部そのものがたとえばポール・ラッシュ博士により設立された日本の大学アメフトチーム草分けの立教大学Rushersや明治学院大学Saints, 国際基督教大学Apostles, 桜美林大学Three Nails Crownsなどのようにその大学において象徴的な位置を占めていることが多い。

このような各大学の「誇りと矜持」が激突するのであって、ただアメリカンフットボールというスポーツの勝負だけがあるのでは決してない。上智大学Golden Eagles vs 新潟大学Tigers, 試合は最後の最後までもつれ終了3分前を切ってから新潟大学が逆転勝ちした。スコア:27対25。1年生長身185cmQB#5小林(都立戸山)とこちらは小柄な(165cm) 同じくルーキーRB#1武田(江戸川取手)で再建中の上智は経験不足を補い4Q途中までリードしたが、最後に新潟大学の3年生QB#17草次(県立国府)に持ち込まれ勝負をひっくり返された。

ここ数年力をつけ昨年は2部3位と躍進した新潟大学の強さを示したのはこの試合終了後延々30分にもわたる監督の全選手への気合である。彼はこの1点しか言っていなかった。「勝っただけでいいのか。このレベルでいいのか。もっと高いレベルのフットボールを我々はやらなければならない。」 次週最後の山場であるvs一橋大学Crimson戦をにらんだ最後の仕上げというわけである。そこには強豪東京大学Warriorsや現在1部に在籍する横浜国立大学Mastifs、筑波大学Excalibersなどに通じる国立大学独特の「誇りと矜持」が映し出されていた。

おそらくこの1戦に勝った方が入替戦に出ることになるだろう。しかも2位となればことしからブロックごとの入替戦となるので相手は日本大学Phoenixとなる可能性が高い。入替戦へ出場できたとしても日大に勝つのは至難の技である。これは去年リーグ最終戦に敗れ、入替戦でもっとも勝ち目のない筑波大学Excalibersとぶつかってしまった一橋にもいえることである。(現在2部Aブロックトップは城西大学Bears

来週は現在の大学アメフト界で最も高い「誇りと矜持」がぶつかりあう2試合が東京スタジアムでおこなわれる。決戦:大江戸シリーズと銘打ってある。

第一試合:日本大学Phoenix vs 東京大学Warriors  第二試合:法政大学Tomahawks vs 中央大学Raccoons

今シーズン最大のハイライトとなる。


訂正:

入替戦は一部A vs 二部B, 一部B vs 二部A の組み合わせが正しいものです。

10月19日現在の順位は次の通りです

1) 一部Aで入替戦に出場する可能性のある大学: 日本大学、関東学院大学、横浜国立大学

二部Bで入替戦に出場する可能性のある大学: 山梨学院大学、立教大学、神奈川大学

2) 一部Bで入替戦に出場する可能性のある大学: 帝京大学、慶応大学、筑波大学

二部Aで入替戦に出場する可能性のある大学: 城西大学、一橋大学、新潟大学


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October 12

Medical SF Comic Story(落語&医学)


落語家をあえて英語でいうと〜(Japanese) traditional comic story teller〜というような無理な言い方があります。

いささか日にちがたってしまいましたが、わたしの友人である立川らく朝さんの「ちょっと身体にいい落語会」を楽しんできました。わたしにとってはテニスの友人の福澤さんといった方がピンとくるのですが、本業が医者でありながら立川志らく師匠(立川談志師匠の弟子)の本格的弟子として去年立川流Aコースに入門し、本業の傍ら精力的に一人会や志らく師匠をゲストに迎えたりしての本格的古典落語会などを毎月こなしている気鋭のプロの落語家でもある。

その彼が本業の医学を絡めての初のホールを使っての「ちょっと身体にいい落語会」と銘打って日本橋公会堂で9月27日に新作の健康落語を取り入れてのお披露目と相成った。健康落語としてはすでに六作目をひっさげての「狭心症・心筋梗塞」をテーマにしたものである。客の入りは彼が心配する必要のないぐらい盛況でなじみの観客もかなりいる様子であった。

専門である高脂血症、動脈硬化症を横糸に、彼の十八番とするSF仕立てで現代のストレス社会を鮮やかにストーリー化した新作であり、「くすぐり」で横道に揺らせながらも最後は江戸人情噺として実にうまく構築されていて、観客も笑いながらも吸い込まれるように聴き入っていたのが会場から伝わってきた。

途中の質問コーナーでの回答でこの健康落語をとりあえず10作までにもっていき、それを出版したいと意欲的に語っていたが、この辺は志らく師匠よりも志らく師匠の兄弟子の談四楼師匠のような風格をも感じさせるものがあった。ぜひがんばってもらいたいと思います。

尚、幕開けの「ドクターらく朝のヘルシートーク」ではドクター7割、落語家3割のかなり突っ込んだ医学的な話が聴けます。ちょっとはニセ医者になれるぐらいの知識が身につくかもしれません。ふだん忙しい担当医であれば絶対に言わないだろうというようなことも聞けてなかなか面白いこと請け合いです。

しかし、ここまで修行を積んできた彼もちょっとした迷いを持っている(半分はジョークですが)ということには笑ってしまいました。ケーシー高峰との「差別化」に腐心しているというのです。大丈夫ですよ、福澤さん。パンフレット(落語の場合、なんていうのかな?)のトップに謳ってあるように

〜健康への誘いと落語の楽しみ その両者を高いレベルで融合させたい この落語会は そんな理想への 私のあくなき挑戦です〜

その通りに見事に昇華していました。これからもぜひがんばってください。また拝聴しにいきます。


立川らく朝さんのことについてはここをクリック〜らく朝さんのホームページにもリンクしています


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October 09

大学アメフト元年〜2001(大学アメフト)


ついにその日が来たというべきか。日本の大学アメリカンフットボール界に残像のように日本大学Phoenixはこの10年存在してきたが、ついにその残像も虚像に変わってしまったといえる象徴的な日となった。

第二戦かろうじて4Q時間切れすれすれに相手ファンブルボールカバーからのタッチダウンで横浜国立大学Mastiffsに逆転勝ちしたが、この日対戦したvs明治大学Griffinsでは過去のPhoenixのかけらもなかった。QB#11吉田(2年・堀越)はパスに迷いスクランブルを繰り返すがそれが通じたのも2Q半ばまでがやっとだった。前半13対0で明治に2つのTDをとられた日大は後半に入ってもオフェンスの方針が全く見えずずるずると後退、逆に明治に追加TDを奪われ、4QにまたもやTDされあわや完封か、と思われた。なんとか4Qに相手ファンブルボールからディフェンス陣が1TDを返したのみ。最後まで彼らのやりたいプレーはわからなかった。最終スコア:27対7。

これで1勝2敗、残りの対戦相手はいずれも上位の法政、中央、東大を残しているが、いまのままでは入替戦に黄信号というより赤信号にかなり近いといわざるを得ない。かつて栄光を誇った日本大学Phoenixはどこへいこうとしてるのであろうか。

逆に東京大学Warriorsは思い切りのいいメリハリの利いたパスがはまり関東学院大学Hurricanesを一蹴。QB#8関(4年・麻布)のコントロールでTE#34黛(4年・都立西)のラン&パス、RB#32足立(4年・麻布)の力強い走り、そしてWR18樫村(4年・駒場東邦)のセンスあふれる鮮やかなロングパスキャッチが随所に決まった。

第一試合は中央大学Raccoonsが順当に横浜国立大学を下した。スコアは37対9。

このままいけばAブロックは3強の法政、中央、東大が残り(3校とも3戦全勝)、実力的に抜きん出ていると思われる法政がトップになるとすれば、あとの一校は最終戦の東大vs中央でプレーオフ進出が決定しそうである。


高校は中央大学附属高校Raccoonsが残り90秒に大逆転、都大会優勝を決めた。最終スコア:31対28。

詳細はここをクリック


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October 01

東京スタジアムは美しい(大学アメフト)


東京スタジアムに初めていった。とてもきれいである。バリアフリーもしっかりしていて現在の日本のスタジアムではトップクラスであろう。アクセスも渋谷または新宿からわずか20分程度、京王新宿線・飛田給駅徒歩数分という至便さである。収容人員5万人。サッカー、アメフト、ラグビーには最適のスタジアムといえる。FC東京、東京VERDY1969のホームスタジアムである。

関東大学アメリカンフットボールリーグ戦、ひさびさ慶應義塾大学UNICORNSの試合をみる。相手は東海大学TRITONS。残念ながら一部リーグといえども下位校同士の戦いとなるとややレベルが落ちる。慶応OBの叱咤激励の声が飛ぶ。現役が弱い時のOBの悔しさが伝わってくる。しかし、一年生QB長谷はがんばって東海大学になんとか勝った。経験を積み重ねて12年後に中位にのし上がってきてほしい。

土曜日は早稲田大学BIG BEARSが筑波大学EXCALIBERS1721で負けたという。Bブロックは大混戦である。来週は早慶決戦のためことのほかOBの力が入っていたのが印象的であった。

第二試合の専修大学BIG GREEN vs 帝京大学ASSASINSの前半だけをみたが、こちらは相変わらず専修のスピードあふれるオフェンスが際立っていた。特にWR22清水のパスキャッチとその後のすばやい走りは圧巻。ビッグゲイン後のNFLばりのパフォーマンスもなかなか派手で客受けがいい。

詳細はここをクリック


高校秋季大会は東京都は中大附属が日大三高を6214の大差で下し、来週の決勝へ進んだ。相手はこれまた山場で春の優勝校・早大学院を下した駒場学園であるが、中附有利は動かず、関東大会決勝は慶応高校を抽選の末下した(神奈川準決勝)法政二高となる可能性が高い。

東京スタジアムでおこなわれる対関西代表との日本一を決めるクリスマスボウルへのビッグチャンスである。中附が前回出場したクリスマスボウルは対関西学院高等部以来である。このときは終了14秒前に逆転負け、スコアは1410だったと思う。東京ドームでおこなわれ、高校生大会にもかかわらず1万人以上の大観衆が集まったすばらしいゲームだったことを記憶している。

訂正:1998年に関大一高と戦い惜敗しています。

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September 2001

September 29

ビバ!二人の北川(プロ野球)


プロ野球パ・リーグ、大阪近鉄バッファローズが優勝した。

この試合での二人の北川に注目。一人はもちろん近鉄の北川である。代打逆転満塁サヨナラ プラス 優勝決定ホームラン、というこれからもこんなことは二度とないだろうということをやってのけた。阪神ドラフト2位から大阪近鉄へトレードされた。その理由がまことしやかに伝えられている。矢野と正捕手争いをしていたが、カツノリ(野村監督の三男)登場にともないカツノリよりもはるかに実力は上であるが野村監督に疎んじられた、というのが真相である。ただし、こんな大きな仕事をやってのけるとこれからの人生が大変である。

もう一人の北川、ほんとうはこちらの北川の方をわたしは応援していた。実はわたしが去年から注目していたこの試合のオリックスの先発投手である。この試合どうしても勝たせてあげたかった。文武両道の人というのは彼のことをいう。川越高校〜横浜国立大学〜オリックス・ブルーウエーブドラフト7位のルーキーである。神奈川大学リーグで横浜国立大学を3年生のときに2位に引き上げた。4年間で30勝ぐらいしているはずである。北川が在籍した4年間、はっきりいって横国大野球部は北川のワンマンチームといえると思う。当時評判になり、なんとしても卒業までに一度観戦したかったがなにせ神奈川大学リーグをみる機会はまずありえない。関東学院大、神奈川大などが強豪のリーグである。最後の手段としてTVK(テレビ神奈川)が春、秋のリーグに12試合中継するのでVTRをとろうと思ったのだが4年次では優勝にからむことなく横国大は中継されなかった。「大学野球注目の選手」〜クリックするとこのページへ〜などにも載せたが遠藤(筑波大附属〜東大〜日本ハム)より実力ははるかに上である、とわたしは踏んでいた。

オリックスに契約金なしで入団、10日間一軍経験すればボーナス一千万円というオリックス方式でただ一人クリアした。仰木監督のマスコミ・アピールのうまさもあいまって中継ぎを経て見事この試合2度目の先発投手となった。一度目の先発のときも50/3を投げ、勝ち投手の権利を得たが後続が打たれ不運にも勝利投手となれなかった。近鉄の優勝がかかったこの試合、2度目の先発、北川は絶好調で7回途中までに2失点に押さえ今日こそは初勝利!と思ったが、もう一人の北川がプロ野球史上もう2度とないだろうことをやってのけた。

しかし、48千人の大観衆の前で投げたことは、弱小大学リーグで育った北川にとってみれば勝利投手をも上回る快感だったに違いないし、なにより大きな自信となったはずである。オリックスは来年からかつての西武ライオンズの大スター・石毛宏典監督(駒沢大学〜プリンスホテル〜西武ライオンズドラフト1)となる。石毛監督は必ずや北川をローテーション投手として育て上げるに違いない。

文武両道・北川投手、このような選手をわたしは大好きである。


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