『NEVER EVER』



Chapter 3 ―の好きな人―

「・・・よし、この2つのどっちか! どっちがいいと思う?」
「こっちの白がいいと思うよ。、白似合うもん。」
「分かった。じゃぁそうしよ〜っと♪」

 
 のTシャツ選びも終わり、がレジに向かった直後。

・・・?(怒)」

 顔のすぐ側で、シオンの怒った声がした。

「おい〜、俺を置いていくなよなぁ!」
「いや・・・寝てたから・・・。それにと2人っきりだったし♪」
「あっそ。それよりが待ってるよ。」
「えっ?」

 ふとレジの方向を見ると、が立ち止まっていた。
私が駆け寄ると、はまた歩きだした。

「待っててくれたの?」
「まぁね。、歩くの遅いね。(笑)」

―ショップの外―

「ねぇ、クレープ食べたい。」
「はっ?」
「食べたいなー。○○屋さんのクレープ、おいしいんだよねー。」
「・・・しょーがない。今日付き合ってくれたお礼に、俺がおごってやる!!」
「やったぁ☆」

 別にね。それからの事なんて考えて無かったんだ。
幸せな時が、壊されるなんて、思ってなかった。

―クレープ屋さん―

「ほら、どれがいいのか言って。」
「イチゴが入ってるやつがいい!」
「ハイハイ。・・・すいません、このイチゴのください。」

 店員が振り返った瞬間、と店員が声を出して驚いた。

「「あっ!」」

 だけど私には、何が何だか分からない。

さん、こんなトコで何してるんですか?」
「バイト。この間から始めたんだ〜。」
「マジで? 知らなかったー。」
「(こそっ)・・・、この人誰?」
「あぁ、さんって言って、俺のガッコの先輩。さん、こいつがです。」
「宜しくね、ちゃん。から、よくちゃんの話は聞いてたんだ☆」
「あ・・・宜しく・・・です・・・。」

 私は軽く頭を下げて、それっきりさんと目を合わせようとしなかった。

「はい、クレープお待ちどぉさま!」
「ありがと〜。ほら、。」
「う、うん。ありがとう。」
さん、また来てね〜。(^^)」

 羨ましくて、悔しくて。
私だって、と同じ学校に行きたいよ。
私だって、と毎日一緒にいたいよ。

「ねぇ、。」
「何?」
「好きな人・・・いる?」
「なっ、何で急にそんな事聞くんだよ!?(真っ赤)」
「あー、顔真っ赤。」
「〜っ!!」

あまり当たって欲しくない、勘が働いた。

「しかもさ、それってもしかしてさっきの・・・」
「バレたか・・・。そうですー。俺は、さんの事が好きなんですー。」


+ドクッ+

 一瞬、心臓が止まった気がした・・・。

「そっか。まぁ、頑張りなよ!」

“俺は、さんの事が好きなんですー。”

「おぅ。応援さんきゅ☆」

 すぐにでも、泣き出したい気分だった。


―家―

「・・・?」

 背後から聞こえるシオンの声に、私は振り返らずに答えた。

「何よ。」
「まぁ・・・元気出せよ。」
「無茶言わないで! 無理に決まってるでしょ!!」

 気遣ってくれるシオンに、私は八つ当たりしていた。
本当は、知ってる。シオンは悪くないってこと。
も、さんも悪くないってこと。
誰も悪くない・・・そうでしょ?

「・・・別に、付き合ってるワケじゃないんだろ? あの2人。」
「そうだよ? そんなこと分かってる!」
・・・。」
の片想いかも知れない・・・だけど・・・の心の中には、私じゃなくてさんがいるの!!」

 どうしたんだろ、私。

「・・さんなんて・・・いなくなっちゃえばいいのに・・・。」

 しばしの沈黙。先に沈黙を破ったのは、シオンだった。

「まだ、と出会って1週間も経ってないから、俺、間違ってるかも知れないけど。」
「・・・・・。」
って、そんな奴だったっけ? そんなに独占欲強くて、自分勝手で、ヒドイ事言う奴だったっけ?」

 確かに今の発言は、私も言いすぎだ。

「そーゆう風に思ってる奴だなんて、思ってもみなかった。」
「・・・が・・・じゃん・・・。」
「え?」
「しょーがないじゃん!! 私はどぉせ・・・こーゆう奴なんだよ!!」

 私はそう言い放つと、部屋を飛び出していた。