『NEVER EVER』



  Chapter 4 ―プレゼント―

 朝は嫌いだ。
眠いし、今から学校だと思うと気が重い。
いや、違う。今まではそうだったけど。
最近になってからは・・・に会うのが・・・嫌だから。
隣に並んで歩いていても、ちっとも楽しくない・・・。

! 寝てんの?!」
「あぁ・・・で、何だっけ?」
「ったく〜。あのな、さんって・・・」

 ほらまた。

さんって、勉強も運動もできて、何か憧れちゃうんだよなぁ。」

 何が言いたいのよ。

、聞いてる?」

 聞いてるよ。聞きたくないのに。

・・・他に話すことないの?」
「えー?」
「いつもさんの話ばっかじゃん。前はゲームとか、音楽とかの話してたのに。」
「んー・・・だってだもん。」
「はぁ?」
「俺、さんを好きだって事、にしか言ってないよ。」
「親友にも? 友達にも? 誰にも言ってないの?」
「そう。だってが1番相談しやすいしー、気使わずに話せるしー。」
「そっか・・・。」
「ところでさ、さんって、明後日誕生日なんだ。何かあげた方がいいかなぁ?」
「さぁ。あげたいならあげれば?」
「何だよ、冷たぁい。(泣)」
「あ、学校着いたから私はココで。じゃぁね、。」
「おぅ。後でな、クールなちゃん。(笑)」

 バカ。人の気持ちも知らないで・・・。
明後日って・・・シオンとの約束の日じゃん。
私、一体何を願えばいいんだろう?
両想いになりたい。って、そう願えばいいの?
ちょっと何かが心に引っかかる。
だけど、それでは私を好きになってくれるんだ。
さんに見せてた、あの笑顔は私のものになるんだ。
は、私の彼氏になるんだ・・・。

―学校―

、何か悩んでる?」
「んーん。別に?」
「だってさっきからため息が13回。」
、数えてたの?(笑)」
「親友ですからね。」
「・・が好きな人の誕生日プレゼント、何がいいかって聞いてくるの。」
「へぇー。」
「だから考えてあげてんだけど・・・私その人の欲しいモノなんて分からないし。(笑)」
「他校の人なんだ?」
「そっ。そのプレゼントで株上げるつもりらしい。」

 は、私がの事が好きだって知らない(はず)。
親友のにも言ってないなんて・・・これじゃぁと同じじゃん。(笑)

「だけどそんなの私の知ったこっちゃないしー。」
「うわ、冷たっ!」
「ノロケ話は聞き飽きちゃったもん。」
「でも、それだけを頼りにしてるって事でしょー?」

 そうなんだけどね。
私にだけ言ってくれるのとか、嬉しいんだけど。
だけど私は、そんな事だけ話されても嬉しくないの。
でも、明後日までの我慢。
シオンに願うんだ。たった1つの願いを・・・。

―翌日の放課後―

「俺さー、さんに告っちゃうかな。」
「えっ?!」
「相手の誕生日に告ると、成功率上がるっていうじゃん?」
「あー・・・・・。」
「だからチャンスがあれば、明日。」
「そっか。頑張ってねv」
「ありがと。やっぱがいて良かった〜。(^^)」

 語尾にハートなんてつけちゃってさ。
私、バカみたい。
違う。私って・・・嫌な女。
どうせ明日になったら、シオンに頼める、なんて考えてる。
もし上手くいっても、結局は私を選んでくれる。
上手くいかなくても、結局は私を選んでくれる。

、プレゼント買うの一緒についてきてくれない?」
「・・・・・いいよ。(^―^)」

 ってば、本当に気づいてないのかなぁ・・・?
私、こんなにものこと好きなんだけどなぁ。
自分の好きな人が、好きな人にあげるプレゼントを、一緒に選ぶなんて。
そんなの、行きたくないって言えばいいのに。
だけどやっぱり、と一緒にいる時間が愛しいから。
返事はどうしても、“YES”になっちゃう。

―雑貨屋さん―

「で?」
「・・・で?」
「女の子って一体どーゆう物をもらったら嬉しいの?」
「そんなの、人それぞれ好みあるよ。」
「何だよー、ってば全然役に立ってない!(笑)」
「そんな事言ったって。(笑)」

 そしては、考え込みながらお店の奥に歩いていった。
その後を、ちょこちょこついて行く私は、周りからどーゆう風に見られただろう。
はカッコイイからさ。街を歩いてても、目立つんだ。
そんなと一緒にいる私は、一体どう思われるんだろう?
あげて欲しくもないプレゼントを一緒に選んでる私は、誰だろう?
結果的に無駄になるって分かってるプレゼント。
・・・自分が悪魔のように思えた。

、これは?」

 私が手に取ったのは、小さな置時計だった。
プラスチックで高そうには見えないけれど。
透明感ある色と、シンプルだけど可愛いデザイン。
思わず自分でも欲しくなっちゃうくらい。

「・・・女の子って、こーゆうの好きなんだ?」
「私は結構好きだよ、これ。」
がイイと思うものなら、大丈夫だな。ちょっと金払ってくるから待ってて。」

 いそいそとレジに向かう
その後ろ姿を見るのは、とても複雑な気分だった。