「香港へ行ってきた」 2001年11月12日


 長年の夢であった香港へ、ついに行って来た。今までにも行く予定はあったのだが、そのたびに諸事情により延期となってしまっていた。
 が、今回はまったく様子が違った。出発3日前の夜にふと「連休って特に予定って入ってないよなぁ…、海外って今からいけるのかしら?」などと思ってしまい、学園祭を含めた週末の連休を利用して行くことに決めた。夜ならではのハイテンションがなせる技だ。朝起きた時に冷静になって考えてみたら、どうなってしまうんだろう。思いつきもここまでくると、我ながらどうかと思うが。
 しかしながら突発的な予定が功を奏し(?)、今回ばかりは延期となる理由が入り込むスキを与えなかった。もっとも、延期どころか計画自体が立ち上がらない心配の方が大きかったが。
 行き先が正式に決まったのは出発2日前の夜であった。この様な旅行に賛同してくれた物好きな友人と一緒に、香港行きか台湾行きかで迷っていた。結論がでないまま、とりあえず現地の週末の天気を確認してみた。
 「台北-雨」「香港-くもり」。迷うまでもなかった事がわかり、香港行きとなった。
 そんなワケで、2泊3日で香港へ行った。

 「せっかくこんなに突然海外へ行くことになったのだから、どうせだったら学校の人達には内緒にして出かけて、帰ってきてから驚かせよう」。しかし旅行代理店から届いたFAXを受信する際に皆のさらしものとなり、暖かく見送られることとなった。オレの野望が…。FAX送る前に電話くださいっていった じゃん。
 香港では、これといった名所へはあまり行かなかった。かの有名な100万ドルの夜景を見に、ビクトリアピークへ登ったくらいな物だ。いや、この記述は正確ではない。正確には「ビクトリアピークへ昼間行こうと思ったら、ホテル付近で迷いに迷って夜になってしまった」なのだ。まぁ夜に見られて良かったかもしれないが。
 100万ドルの夜景といわれるのも納得がいった。夜景の綺麗な広がりが印象的であった。100万香港ドル(=1,600万円程度)ではないなぁという感じだ。

ピークトラム駅から見た夜景。っていうか、道に迷って日が暮れた。約100万USD。

 香港では夜景も綺麗なのだが、普通のビル群すら綺麗で、公園も充実していた。それを思うと、伝統的な文化をのぞいて、香港の人に東京都心で紹介できる場所をパッと思いつくことができない。きっとそうではいけないのだろうが。
 名所らしいところといえば、タイガーバーム宮殿へも行った。タイガーバームを作った人の別荘兼公園だ。しかしこれもまた正確な記述ではない。工事中の宮殿など、名所であるハズもない。見に行けば改装中であった。外から改装中のタイガーバーム宮殿を眺めて、数分で終了した。結構楽しみにしていたんだが。

タイガーバーム宮殿入り口。もろ工事中。

 観光らしい観光はあまりせず、買い物をしつつ町歩きばかりしていた。と、言うと幾分聞こえはいいが、実際は「さんざん迷って町歩きになった」感がしなくもない。そんな中、歩きに歩いて気がついた事がいくつかあった。
 1つは香港の気候。30℃もないのだが、湿気が80%程度あり、いつでも汗をかいている状態であった。気持ち悪いこと気持ち悪いこと。現地の人は、汗一つかいていないようであった。中にはマフラーをしているオシャレな女性もいた。慣れればそんなものかもしれない。
 2つ目は、車道に近い歩道にだけ降る雨の事である。原因は大量に設置してあるクーラーの室外機にある。歩く場所をあやまると、これを食らうことになる。
 3つ目は、トイレがなかなか見あたらない事だ。きっとあるのだろうが、何故だか見あたらない。たまにあったかと思えば、建物の奥深くにあったり。観光客にとっては、勘が働きにくいところにある。この事に、一番悩まされた気もする。
 香港では、食費があまり日本と変わらなかった。とはいえ、おいしい物が食べたかったのであまりその辺の事は気にしなかった。
 食事の回数は滞在期間中に5回。滞在期間が短いと食事の回数も少なくなってしまうので、なんだかもったいない気もした。1日に4回も5回も食事ができるわけでもあるまいし。いや、しかし今思ってみると、4回も5回も食べても良かった気もする。活動している時間も長かったわけだし。今度はチャレンジしてみよう。
 料理は概しておいしかったのだが、おいしさと料金の事を考えると、上海などで中華料理を食べた方のがずっと良い気がする。当然店にもよるのだろうが、あまり安くはなかった。そうはいうが、香港の料理は上海や北京よりも日本人の好みに近い物がある。

 香港で、現地の友達との会合を果たした。その友達とは知り合って3年にもなるのだが、実は声も聞いたことがない。インターネットで知り合ったのだ。3年間、間欠的にではあるがメールのやりとりをしていた。その3年間で、いったい何度「I go to Hong Kong!!!」と言った事やら。そして、この度ついに行くこととなったので、出発前日の深夜にその旨のメールを送ると、彼女は忙しいのにも関わらず、香港であいましょうと言ってくれた。
 現地で彼女の携帯電話に電話をし、ホテルのロビーで待ち合わせた。実際にこうしてあってみると、彼女の気風、性格、口癖までもがよくわかる。当然だが、彼女の存在がよりリアルに感じられた。この瞬間、私の中で初めて「実際に世の中で生活している人」という確かな感覚が生まれた。この経験は、少ない私の想像力にプラスとなったと信じている。しかし、このような感覚を意識する事で、もはや自分は旧世代の人種であるということを証明してしまった気もする。どうなのだろうか。
 友達はとても明るく元気な人だ。そんな彼女と、今現実に会って話している事が信じられなかった。
 香港に滞在している間、彼女は街を案内してくれた。確かに町並みや名所はおもしろかったが、実際は彼女と一緒にいるという状況を楽しんでいた気がする。また、その状況を作り上げてくれた彼女の気遣いに感謝したい。今回の旅行で一番印象に残った物は、100万ドルの夜景などではなかった。言うまでもないがタイガーバーム宮殿でもない。
 今や彼女はネットフレンドではなく、現実の友達となった。だが、真の友達となるには、私の努力が必要そうだ。

 そんなこんなで、結構ステキな週末をすごせた。

尖沙咀側から見たヴィクトリア・ハーバー。

道教寺院 黄大仙。写真はこのくらいのサイズが限界。

寺でセクハラをするK氏、ではなかったと思う。


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