「田縣神社へ行って来た」 2005年3月20日 English version is available.


 愛知県小牧市 田縣神社(田県・たがた)の豊年祭に行ってきた。
 今回は日本国内のお話。

出会いは突然に

 「日本にはこんな祭りが本当にあるのか?」
 きっかけは、海外の友達の写真付きメールからだった。
 調べてみると、それは毎年3月15日に行われる田縣神社の豊年祭という祭りらしい。
 時には「奇祭」とも呼ばれるこの祭り。世界的にも有名なようだ。
 その奇祭っぷりを紹介しようと思う。

 今年の豊年祭は火曜日の平日であったが、祭りの魅力にとりつかれた私は迷わず会社に休暇を申請していた。
 こういう類は即断即決、勢いが鈍る前に行動あるのみである。

名古屋へ

 祭り前日の14日夜、脱兎のごとく会社を飛び出し、23:30新宿初の高速バスに乗り込んだ。
 名古屋まで約7時間。アイマスクに耳栓まで用意したが、興奮してほとんど寝られなかった。明日の祭りが楽しみで仕方ない。

 翌日15日、早朝6時半。遂に名古屋駅へ到着。

 「何やってんだろ、オレ」

 寒空の中冷静になったのか、まずはじめに率直に思ったことである。明日会社あるのに…。
 少なくとも新幹線でゆっくりしてくればよかった。バスの乗り心地が悪い事悪い事…。

愛・地球博

 現在の時刻6時半。祭りの開始は13時。名古屋城も9時開門。みそカツ屋なんてまだやっていない。
 とりあえず愛知万博の会場へ行くことにした。
 満員電車に揺られながら…。ホント何やってんだろう。

 町中至る所に「愛・地球博」の垂れ幕が。ちなみに右にいるモリゾーはあまりかわいくない。

 リニアモーターカーは既に運航中。車両がガタガタ振動しなくて感動!

 万博会場の改札口。カラフルでキレイ。なんだかちょっと楽しくなってくる。

 愛知万博の開催は、数日後。やっぱり今はまだ入れなかった。

 ただいま準備中。

 あわよくばスタッフに紛れて入れるかとも思ったが、IDカードのチェックがあったので断念した。
 しかたないので近くから会場を眺めているだけであったが、なにやらだんだんと愛知万博へ行きたくなってきた。
 その昔筑波万博へ行ったことがあるが、大して面白かったという記憶がない。
 万博自体にさほど興味がなかったのだが、ここへ来てその気にさせられてきた。
 見事に広告にやられて、雰囲気に飲み込まれてきた感がする。不覚。でも行きたいな…。

名古屋城

 一通り万博入り口あたりをうろうろした後は、まだ時間があったので名古屋城へ行った。
 ちなみに名古屋城では、2週間前に21年ぶりに金のしゃちほこが城の屋根からおろされた。

 現在金シャチはどこか他の場所に行ってしまい、城を不在にしている。シャチには会えなかった。

 金シャチ不在の通知。

 しかも名古屋城敷地内は、近日開催される名古屋城博の為工事中…。

 金シャチ不在の名古屋城をトボトボと観光し、おとなしく祭りの会場へ向かった。

田縣神社 豊年祭

 名古屋駅から電車で小一時間ほどのところに、「田県神社前駅」がある。12時半くらいについたが、まださほど人も多くなかった。

 田県神社前駅。こぢんまりした小さな駅である。祭りの日は臨時の職員がいるので、帰るときに大行列になるようなことはない。

 駅前に出ていた露店。ちょっと変わった「?」な品の数々。

 飴?

 駅付近の露店その二。「?」な木の工芸品の数々。大変危険なので拡大禁止。

 駅から神社へ向かっていくと、だんだんと人が増えてきた。
 年齢層は意外と幅広く、お年寄り、家族連れ、カップルと、様々である。人種を問わず外国人も数多い。世界的に有名なのは間違いないようだ。いよいよである。

 田縣神社の鳥居。入り口は県道に面していて広々としている。

 豊年祭の一番の見所である御輿行列は、神社から10分ほど歩いたところにある熊野社(くまのしゃ)より出発、神社内の本殿に到着し、御輿に乗っているご神体が奉納される。
 御輿行列にはまだ時間があったので、田縣神社内を散策してみた。

 田縣神社の破魔矢。「?」な部分がちょっとあったりする。

 神社内の本殿。写真には写っていないが、中には去年のご神体が奉納されている。

 祈願所。「?」な感じがする。多分気のせいであろう。

 奥宮。賽銭箱がある。長い物は気にしない。

 二つの石球の間に賽銭を投げ入れる。賽銭箱に小銭が入ると、「チン」と音が鳴る仕組みになっている。石版には参拝の仕方が俳句として詠まれている。なかなかこれで風流。

 祭りの出店。間違い探しをしてみよう。

 焼きトウモロコシをほおばる人。なんでもない祭りの風景のはずが、思わず余計な事を考えてしまったり。

 思わぬ場所に見所満載で時間を忘れていたが、気がつくともう少しで御輿が出る時間になっていた。
 急いで熊野社へ向かっていったが、遠くで見越し行列が始まっているのが見えた。

 予定よりも10分前くらいに熊野社を出ていた。要注意。

 熊野社へついてみると、行列はたいして進んでいなかった。

 行列の先頭。始まったばかりといった感じ。

 行列の最初の方。女性が笑顔を振りまきながら何か運んでいる。

 行列はこんな感じで進行する。酒やつまみが配られる。

 実は山車にはブレーキの棒がついている。来年は前に棒をつけたいと言っていたおじいちゃん。

 待つ事数分。ついに御輿がやってきた。群衆もいっそう色めきだつ。

 朱色の大きなご神体が御輿に珍座している。いうまでもなく、もろアレである。この御輿が人垣を練り歩き、時にはぐるぐると回転する。

 木製。とりあえずモデルは誰なんだろうとか考えてしまう。

 行列は、1時間半かけて田縣神社までゆっくりゆっくり進む。

 行列の最後尾をお巡りさんが見守る。中にはごついカメラを首にさげているお巡りさんも…。

 主に女性にモノをつかませようとするおじさん。一応触ると御利益がある。もう片方の手には密かに別の棒が。

 普段ならあり得ないモノがひょいと顔を出している。意外と自然だ。

 みんなの人気モノ。こういうのってなかなかない。たまに本物が混じってもわからないのでは?

 ようやく神社に行列が到着した。

 もの凄い棒の絵を前に、ラブラブな二人。根本にはちゃんと黒いモノが。

 本殿に御輿が到着するするのを待つ人々。

 本殿に突入直前。

 突入後。また来年。本殿の中でもまだぐるぐる回っていた。今度自分も試してみようと思う。

 こんな感じで、豊年祭行列は終了した。だが祭り自体はまだ終わらない。餅投げがあるのだ。
 この餅投げ、かなり取り合いが壮絶なのだが、他でやっている餅投げもこんなに激しいものなのであろうか?

 壮絶な餅投げ。餅が隕石のように激しく落ちてくる時も。隣から鈍い音が聞こえ、うずくまっている人もいた。ちなみに、お年寄りや女性には退避勧告が出る。餅投げの最中に「こりゃ駄目だ」と逃げる人も続出。

 地獄絵図を思い浮かべる。ちなみにK氏は見事に餅をばんばんとっていたが、実際そんなに餅はいらない。後で若干後悔した。

 以上で祭りが終了。

 東南アジア等にもアレやソレの崇拝は古来よりあるが、現代において老若男女交えてここまでオープンにしているものはないのではないか。厳格に神聖な物として扱うよりも、むしろ割り切って親しみやすくした方が、長く存続する文化であると思う。
 神社内のオブジェ、朱色のご神体、少し奇妙なみやげなども、良い具合にそれぞれ一躍買っている気がする。

 特徴的な雰囲気を持つこの祭りに来て良かったと本当に思った。
 金シャチ不在の名古屋城も、開幕直前の愛知万博も来て良かった。泣

 夜は名古屋づくしという事で、ひつまぶしときしめんを食べ(てんむすはさすがに腹におさまりそうにないので断念)、新幹線で帰った。
 今まで新幹線が快適だと思った事はなかったが、行きの高速バスに比べたら天国であった。贅沢は言っていられないものである。

 久しぶりの国内旅行であったが、相変わらずの強行軍であった。どこへ行こうが、旅行のスタイルは基本的には変わらないような気がする。おかげさまで馬鹿疲れした。

 「まだ火曜日。週末は遠い…」

 思いつきで滅多な事はする物ではないと改めて思った。が、また近いうちにやるのだろう。

 いつまでもこんな事ができたらいいなぁと、思ってしまう今日この頃であった。

 勢いで土産を買ったは良いが、本当に人に渡せるかどうか…。


田縣神社 2005年度豊年祭スケジュール

 以下、田縣神社内に設置されていた案内板より抜粋。

2005年3月15日
田縣神社例大祭「豊年祭」の祭典・行列次第

11:00 田縣神社で厄歳男の厄祓祭斎行
13:00 熊野社で御前祭斎行
14:00 豊年祭行列が熊野社を出発・田縣神社に向って行進
15:00 田縣神社で例大祭斎行
15:30 豊年祭行列が田縣神社へ到着
16:00 田縣神社境内で餅投行事挙行

 案内板に乗っていた地図。


田縣神社情報

 名称: 田縣神社(たがたじんじゃ )
 住所: 〒485-0004 愛知県小牧市田県町152
 アクセス: 名鉄小牧線「田県神社前駅」より徒歩5分
 備考: 豊年祭は毎年3月15日に開催


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