「好きなモデル」 2006年11月26日 English version is not available.


 ちょっと前になるのだが、ようやくデジタル一眼レフを手に入れた。

 以前から気になっていたのだが、そのボディの大きさ故、機動性を重視する私のスタイルとあっていなかったため、一歩踏み出せずにいた。
 しかしながら、最近ボディ本体の小型化・軽量化が進み、さらに安価になってきた事もあり、ついに購入に踏み切った。

 試し撮り・練習がしたい今日この頃。そんな中、思いがけず人物のポートレート写真の練習に絶好の機会が訪れた。しかも魅力あふれる撮影対象。

 と、いうわけで仏像彫刻展へ行ってきた。

 練習にモデルの撮影会などもよいと思うが、こっちは仏様ゆえ有り難みにあふれている。さらに個人的な大好き度はモデルに引けを取らない。仏様のポートレートの激写あるのみだ。
 いや、正直綺麗なモデルも結構魅力的かもしれないけど…・。いやいやいや。ここは一つ煩悩はふりほどいて。こっちも綺麗だし。

 仏手。仏様の手。彫り始めの人が制作する基礎的な作品らしい。


 左: 聖観音
 右: 地蔵菩薩
 中: お、お賽銭…?


 大きな地蔵菩薩。頬やあごのふくらみの自然な表現が素晴らしい。
 仏像の表面がなめらかであるが、これは彫刻刀のみで仕上げられる。紙やすりなどは使用しない。


 雲中供養菩薩。丁寧な作りと躍動感に感動。


 菩薩立像。台座、光背(後ろの飾り)、仏像本体は全て一体。一つの木より彫刻刀で掘り出されている。


 仏像の頭と光背の拡大図。金色の模様は、金粉を溶いた絵の具を塗ったのではない。細く切った金箔を、仏像の表面に一本ずつノリで張っている。


 瞬間を切り抜いたかのような、迫力、立体感が好きだ。
 昨今よくあるアニメ系フィギュアの髪の毛のボリューム感も良くできていると思うが、木彫りの力強さ、緻密さが新鮮である。


 仏画の一部拡大図。生地は絹。
 主に水彩系の画材が使用されている様。
 背景はなくシンプル。


 タンカ(チベット仏画)の一部。生地は綿。
 鉱物性の画材で描かれており、油絵のような立体感、タンカ特有のハイ・コントラストが印象的。
 仏様の周りもびっしりと背景で埋め尽くされているが、タンカは教義、ストーリーを持っていて、それを表している。


 仏像彫刻、タンカ制作。なかなかの良い趣味である。入門して趣味で始めようかとちょっと思ったくらいである。

 さすがに年齢層は高めで、モデル撮影会ほどウキウキしなかったが、静かな展示場にて実物を間近で見られ、制作した方に色々とお話が聞けたりと、仏教美術を身近に感じる事ができた。貴重な体験であり、今後の物の見方の基準が少しなりともできたように思えた。

 本展覧会での見聞は、非常に密度の濃い内容であった。

 とはいえ、次あたりは動くモデルといきますか。


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