| こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。 雨が降る、とはよく言ったもので、洗濯なんてめったにしない友人が、洗濯をしようとしたら、この週末は雨になりました。年が明けてから、濃霧の日は何度かあったけど、雨が降るのはほんとうに久しぶり、そういえば、年末に3-4日まとめて雨が降っていたので、それ以来でしょうか。
冬になる前から、クリーニングに出さなきゃ、と言っていた冬物のコートを、家から3分のクリーニング屋が見つからずにずっとタンスにしまいこんでいて、ようやく、ようやく発見して持ちこんだら、ドライ・クリーニング不可、のマークがついていて断られたのだそうです。自宅に帰れば、マークの解説が載っている冊子があるんだけど。そう前置きをしながら、だけど、確認もしなかったから。洗濯機で30℃水洗い、何のことはない、家庭用の洗濯機で洗えるものだったのです。
そんな彼女が、次にまた洗濯をしようと思い立つときには、きっとまた雨が降るのでしょう。
アルプスのりんご、シチリアのレモン
12月にローマへ行ったときに、たわわに実るみかんやオレンジの木を見かけて、はっとしました。初めてイタリア旅行をしたときに、フィレンツェのある美術館の中庭に、大きな鉢植えのレモンの木が飾られていて、ああ、これがイタリアか、と思ったことを思い出したからです。
桃やプラム、杏にさくらんぼは、花が開く頃から楽しみのは言うまでもなく、夏が終わるころから見かける梨も、おしりの膨らんだいわゆる西洋梨ですが、長めのもの、日本の梨のようにほとんど丸に近いもの、熟しても皮が薄緑色のもの、茶色や黄色になるもの、小さいものから大きいもの、と種類が豊富で、愛嬌があります。元々日本から伝わった柿も、ここでもすっかり秋の風景として馴染んでいますし、ざくろの実が緑からじっくり赤くなっていくのも、美しいものです。もちろん、オリーブ、ぶどうも忘れてはなりません。そうして、一年中何かと目と胃を楽しませてくれる果物の木ですが、そういえば、このヴェネツィアあたりでは、柑橘類には出会わないのです。
オレンジにせよ、みかんにせよ、もちろんスーパーでも市場でも、どこでも売っています。ふだんそうやって口にしている果物も、南北に長いイタリア、りんごやベリー類は北から、オレンジやレモンは南から来ていることは、頭ではわかっていたのですが、では、北にあるヴェネツィアは、南に比べるとうんと寒いかというと、実感としてはそうでもないのです。冬でも、零下まで下がる日は数えるほどだし、そんな時はたいていイタリア中が寒波に襲われてローマやナポリでも零下になっていたりします。
でもそんな微妙な差でも、これが植物の分布図の違いなのでしょう。ヴェネツィアに、オレンジはない。それがローマでは、パラティーノの丘でもごくごく普通に、たくさん実をつけたオレンジの枝が揺れ、遺跡の間でその鮮やかな彩りを添えているのです。それがまた、手に届くところは見事に全部なくなっているのですが。
そうえいば、ゴシックやルネサンス時代のドイツやベルギーの絵で、部屋の中にオレンジが一つ置かれていたりするのは、その家、その家族の裕福さの象徴なのだそうです。当時、北ヨーロッパではオレンジは貴重品だったのですね。昨日はちょっとビタミンCが足りなかったかな、と思いつつ、朝からオレンジ3個をぎゅっとしぼって飲んだりしている今の生活からはとうてい考えられません。
今現在は試験期間で、2月中旬まで続きます。これが終わったら後期の授業が始まる前に、たった3日間なのですがパレルモに行ってくることにしました。初めてのシチリア、噂に聞くアーモンドの花に、ちょうど出会えるといいな、と楽しみにしています。
Fumie
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