こんにちは。いかがお過ごしでしょうか。
あちこちで藤の花が咲き誇り、強い陽射しの下でむせ返るほどの香りを放っています。思えば「地面」のないヴェネツィアでは、テラスのアーチや壁をつたって花を咲かせる藤は、最も適した花のうちの一つかもしれません。
さて、今年は復活祭が4月20日、と遅めだったため、イタリアでは大連休となりました。国民の休日、いわゆる旗日は翌日の21日(月)だけですが、学校などは前後1週間近くお休み。25日(金)が開放記念日、5月1日(木)がメーデー、とイタリアでは数少ない旗日が続きます。
ちなみに私の大学は14日(月)から後期の第二期が始まったばかりなのに17日(木)から23日(水)までが復活祭休暇、そのため谷間の24日(木)、26日(土)はほとんど休講になったばかりか、14-16日も、多くの教授がやる気を持てなかったのか休講続出。それなら早く言ってくれればいいのに・・・とぼやきたくもなります。
イタリアの復活祭
復活祭(イタリア語で、Pasqua=パスクワ)は、キリストの復活を祝うお祭り、カトリックにとってはクリスマスに次ぐ重要な行事です。1週間前の日曜日のミサでは、神の祝福としてオリーブの枝を受け取り、各自家に飾ります。直前の金曜日が聖金曜日(Venerdì
santo)、キリスト受難の日として、肉を断ち魚料理を食べます。そして復活祭当日はクリスマス同様、家族や親戚で集まっての食事となります。復活祭のメニューは、というと調査不足でよく知らないのですが、卵料理や、羊の肉などを食べたりするようです。
ドイツなどの習慣として読んだり聞いたりしたことのある、たまごの殻を使っての飾りは、あまり見かけません。そのかわりここでは、復活祭のたまごと言えば、たまご型チョコレートのこと。うずらのたまごくらいのサイズで身の詰まった、グラム売りのものもありますが、さらに一般的なのは大きな恐竜の(!?)たまごくらいあるもの。各メーカーによる派手な包みのものは中に「プレゼント」が入っていますが、見た目にも、もちろん口にも大満足なのはお菓子屋さんの作る自家製チョコレート、やはり大きなたまごに、絞り出しなどで飾りをつけたものが店頭に並びます。
もうひとつ、復活祭のお菓子といえば、「コロンバ」(Colomba、鳩の意味)。生地はクリスマスのお菓子、「パネットーネ」に似ていますが、文字通り鳩の形をしていて、上にお砂糖とアーモンドが数粒乗っていたりします。ヴェネツィアでは、「フォカッチャ(ヴェネツィアーナ)」(focaccia
veneziana)という、やはり大きく丸く焼いたふわふわの甘いパンが、もともと復活祭のお菓子だったのですが、今ではこの時期にはどこのお菓子屋さんもコロンバを焼くようです。その代わり、フォカッチャの方は定番の名物お菓子として、わりとどこでも一年中作っているので、興味のある方は、ヴェネツィアにお出での際にぜひどうぞ。ただし、一般的に「フォカッチャ」(focaccia)というと、ピザの生地を丸く少し厚めに伸ばして焼いたもののことを指し、プレーンやオリーブ入りなど、通常は塩味ですので、ご注意ください。
翌日の月曜日は、Pasquetta(パスクエッタ、小さなパスクワ、の意味)といって休日なのですが、この日は宗教的行事から離れて、ピクニックやハイキング、サイクリングなど、野外に出かけるのがなぜか伝統なのだそうです。
が、この季節に3日から1週間のお休みは、Pasquettaを待たずとも遠出をしたくなるのが人情というもの。実際は、休日に入るとお決まりの空港の混雑状況、道路の渋滞情報などがニュースを賑わせます。友人が確か復活祭休暇のことを「民族大移動」と呼んでいましたが、まさにその通り。ヨーロッパ各地からイタリア各地へ旅行者が大挙して侵入してきたのと対をなすように、イタリア人は、ロンドン、パリをはじめとする欧州各地を占拠していたようです。
すみません、復活祭は1週間前の話題なのですが、イタリアではどうなの?という質問を友人の中からいただいたので。
今年は、復活祭前後はイタリア全国で雨というあいにくのスタートとなりましたが、まだまだ続く飛び石連休。連休後半については、次回にまた。
Fumie
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