暑中お見舞い申し上げます。
ヴェネツィアでは相変わらず暑い日が続いています。ただ、朝晩の風はさわやかで、6月中旬の気温30℃以上、湿度も80-100%という事態に比べると、かなり過ごしやすくなっているように思います。もちろん、昼間うっかり日向に出ようものなら、水と石の照り返しのせいか、1分と持ちませんが。
三角関係
さて、私の通う学科では、外国語が2つ必修。外国語といっても欧州言語のみなのでもちろん日本語は残念ながらその数に入りません。どれも授業の仕組みやら試験、単位の取り方などが複雑で、去年は取り逃してしまったので、今年こそ、と思って英語の授業に通っていました。
中心となっているのは「翻訳」で、教授が英語のテキストを読みながら、イタリア語で解説、翻訳していくというもの。一方、「演習」は、小人数にわかれてやはり同じような文章を音読したり、同義語・反対語を探したり、要約をしたり・・・主に英語で話す練習をするためのもの。いずれも、予習も復習もなく、ほぼ100%理解できるし、授業に出ている分には「これは試験も初めて楽勝かも?」などと気楽に構えていました。
ところが、いざ試験を受けようと準備をはじめてみたらこれが大変。もともと学科向けに設定された、”English
for Arts”というコースなので、テキストも、美術館、考古学、絵画の解説、文化財保護団体の活動・・・と内容が絞られており、知識や想像で漠然とカバーしていたところもあるのだと思います。それにしても、授業中にテキストを「眺めて」いたときには、どうやらイタリア語と日本語のちゃんぽんで理解していたらしく、一字一句、イタリア語に訳そうと思うと、そう簡単にいかないのです。何より、日本語で、というよりもカタカナ語で認識していた英単語かかなり多いこと。そのカタカナから、イタリア語が出てくるものもあるのですが、やはり確認のために一つ一つ辞書で確認。イタリア語と英語で、語源が同じでも違う意味になっているものもあるし、気になりはじめるとどれも怪しく、英伊・英和・和伊・伊和を行ったり来たり。
もう一つ困ったのは、文法。おそらく一般的には、イタリア語などのラテン系の言語は、動詞の時制と法がたくさんあって複雑、ということになっているのだろうと思いますが、それはそれで、論理的で、慣れてしまえば時間の関係が明らかで、意外とわかりやすいのです。英語は、例えば過去形の種類が(イタリア語に比べて)少ないのですが、単に一対一の関係で訳せない、というだけでなく、一つ一つの文章それぞれ、当然のことながら前後関係によって訳し方も変わってきます。二つの違う言語、当たり前のことなのですが、正直のところ、日本語に訳すよりは案外機械的にできるのではないか、と高をくくっていたので、気がついたときには、かなりパニックに陥っていました。
準備不足をはっきり自覚したまま赴いた試験はやはり最悪で、いきなり英語による質疑応答で大きくつまずいてしまいました。聞かれていることはわかるし、読んでいる文章も(だいたい)わかる、でも、全くしゃべれない、話せないのです。一体どうしたらよいのでしょうか?授業中に、(なぜか)「発音がいい」と言われたことがあるので、うまくしゃべれない分は音読で稼ごうともくろんでいたのですが、もちろんいくら音読できても、話せないのでは仕方ありませんよね。今から思うと、ほめられたのではなく、励ましだったのでしょうか・・・試験については、その本人が当日いなかったのも不運の一つだとも思っていますが。なんだか、そろそろ頑張ろうと思った矢先に、また英語コンプレックスが舞い戻ってきてしまいました。ああ・・・
ではまた。
Fumie
|