イスタンブールのイタリア人


トプカピ宮殿ハーレム内で

こんにちは。
 「ビザンティン美術史」の試験の準備をしながら、いろいろと旅先での出来事を思い出したので、再びイスタンブールです。

噂どおり

苦手な団体旅行、しかもイタリア人と・・・と不安を抱きながらの旅は、さすがに一応研修旅行だからなのか、北部イタリア人だからか、またはイタリア人とはいえ今時の若者なのか、みんな全体的におとなしめ。時間厳守だし、羽目をはずして騒ぐこともなし。皆黙々と、教授の強行軍につきあっていました。
それでも、思いっきり「らしさ」を発揮してくれたのは、貴重な、夕食後の自由時間。「旅慣れていてしかも堅実なドイツ人と違い、イタリア人は旅慣れていないから、旅に出ると浮かれて皆しょうもないおみやげを大量に買ってくる。」と、以前ペルージャである先生が分析していたけど、まさにその通り・・・。
大観光地イスタンブールでは、日本人は絨毯や宝石、陶器などの、いってみれば、中級〜高級(超高級ではない)製品のよいカモなのだと思います。私だって、現在貧乏学生の身分なので、あえてどこも「目の保養」に留めていたけど、そうでなければ何か欲しくなってしまうところ。実際、そういうお店は、グラン・バザールの中でも、町の中でも、日本人と見るとすぐ日本語で話し掛けてくる。ところが・・・彼女たちは、違う!まあ、ほとんどが20代前半と若いから、というのもあるかもしれませんが・・・まず、いかにもお土産ではあるけれども、こまごました「らしい」ものが、1ユーロくらいからあること、というのですでに舞い上がり、土・日はもちろん、毎日夜中の12時すぎまでお土産物屋が開いている、というイタリアではありえない環境にさらに興奮し、一種ハイな状態というのでしょうか。値引き交渉は一種ゲームのようなものだし、2-3人から4-5人、という小人数でのグループ行動が、その盛りあがりに輪をかけ・・・。

トルコ名物「アップル・ティー」用のガラスの茶器セットは、おそらく大半の人が買ったと思って間違いはないでしょう。それはまだ使えるからいいとして、道端で5ユーロと言われ衝動買いした木製の笛?とか・・・「そんなもの買ってどうするの!?」というものから、まともなものとしては、現地のCD、ソファーカバーなど・・・。彼らの商魂たくましさの前にイチコロ、という感じ。本くらいしか買っていない私は、同行者の中で一番買い物が少なかったであろう、と確信しています。
さすが、と思ったのは、参加していた40代後半、と思われるカップル。昼間団体で通りがかった道すがら、あたりをつけた店を、短い時間に効率よく回り、クッションにするための手織物をお買い上げ。トルコ製ではないけど、こういうのが欲しかったから、と言う。日本を除くほとんどのアジアからアフリカのサファリ・ツアー、国外での発掘研修まで経験しているだけあり、旅慣れ具合が、普通のイタリア人ではなかったようです。あと、もう一人、ふだんから独自のファッションで大学でも目を引いていた彼女は、グラン・バザールにて、2時間以上粘って、チベット製(確か、すみません、うろ覚え)の髪飾りを購入。髪飾りというか、アンティークの布のハギレを編んだようなもので、頭に輪状に巻くと、細い布の三つ編みが何本も垂れ下がる、という、かなり独特な代物。
こんな、トルコにこだわらず「ちょっとした面白いもの」に出会えるのも、はるか昔から海陸ともに東西の交易の中心地であったイスタンブールらしさかな、などと思いました。そのイスタンブール、かつてのコンスタンティノポリの支配下で憧れ、真似をして、やがて一度は征服してしまったヴェネツィアは、東方趣味の名残もあるとはいえ、その自由な「商業都市」ぶりは残念ながら失っているようです。


前回、「ヴェネツィアの外国人」の中で、オーストラリア人のユリア、と書いたのは、「オーストリア人」の間違いです。また、クロアチア人のラスターは、「ブラスター」が正しい名前でした。失礼しました。
ではまた。
Fumie