ポントゥス・フルテン
あるコレクションのアーチストたち 展

ヴェネツィア、パラッツォ・フランケッティ

Palazzo Franchetti, Venezia

2006年7月9日まで

http://www.istitutoveneto.it/

サブ・タイトルがすごい。
Sam Francis, Warhol, Ernst, Brancusi, Malevic, Duchamp, Rauschenberg, Vedova, Oldenburg...20世紀のビッグ・ネームが並ぶ。
個人コレクション、といっても、財界成功者の行き着く果てでもなければ、貴族やブルジョア階級の道楽でもない。
ポントゥス・フルテン。1924年、ストックホルム生まれ。美術、民俗学、美術史を学んだ後、キュレーターとして活動を開始。ストックホルム現代美術館館長、パリのポンピドー・センター(現代美術館)館長、ヴェネツィア・パラッツォ・グラッシ館長等を歴任。そのほか、ロサンゼルス、ボン、など、世界各地で携わった現代美術館、美術展も数知れず。
この個人コレクションの作品は全て、その彼の活動の中で直接アーチスト達から得たもので、ここにいるアーチストたちは、そう、もちろん仕事として知り合った関係とはいえ、皆、フルテンと仕事以上の友情で結ばれていた。

ウォーホルのシルクスクリーン「マリリン」、その隣に並ぶのは、今回ポスターにもなっている、アクリル画、”Mao”(1973)、そして自画像。どれも大きな作品で目を引く。かと思うと、マレーヴィッチは、小さなデッサン1枚。ブランクーシは、「ジェームス・ジョイスの肖像」(彫刻)のほか、自画像(写真)1枚。フルテンがヴェネツィアで開催した「未来派展」のためのジャン・ティンゲリーのデザイン。
役得といってしまえば、それまでかもしれないが、1つ1つの作品を見ていると、決してそれだけではないことがわかる。まず、「フルテンへ」とメッセージが書き込まれたものが多いこと、そして、彼の、さまざまな肖像。そこには、人柄を知ってこその親しみ、からかい、愛情、冗談・・・。

フルテン自身が展覧会に寄せてコメントしているように、何か1つのテーマに沿ったコレクションではない。だから、この展覧会を楽しめるかどうかは、フルテンという個人に興味を持てるかによると思う。
もう1つ、この展覧会で、見学者たちをよりフルテン個人に近づかせているのは、作品と並んで、各部屋に展示された彼自身のモノクロ写真。展覧会の準備をする姿、アーチストと語り合う姿。80年代のヴェネツィア滞在時には、キュレターの間で、展覧会自体はもとより、フルテン詣でをするのが通例だったそうだが、今回のキュレターもその1人だったに違いない。

コレクションの作品は全て、昨年ストックホルム現代美術館に寄贈。


Fumie

7 marzo 2006