1人2役の磁気抜き&文字盤(干支)の足付器
今回は、古い時計修理工具のご紹介です。
正式名称:電気式文字板足付器&マグネット抜器兼用器(第一号器)
ケース素材:杉
年式及び価格:昭和34年7月31日購入(当時3,400円)寸法:200×225×155
「文字盤(干支)足付」
腕時計の文字盤(干支)は、通常2本の真鍮製の足で止めてあります。古い腕時計や懐中時計をOVHする時など文字盤の脱着をしますが、古くなって取外しを行なうと文字盤の足が根元から折れてしまうことがあります。その様な時にこの工具を使うと折れた足を修復することが出来ます。また、メーカー違いや型式違いで、足の位置の違う文字盤の足を付け直して使うことも出来ます。上の真ん中の写真ご参照して下さい。左に見える黒い棒?が溶接棒です。溶接棒の先端を干支銅線針金に接着させると針金が段々赤く熱してプラスタン(予め塗る)が溶けて接点が固着します。実に簡単ですが、作業上のお約束ごとがあります。(作業注意点として、溶接棒を針金から離すとスパークします。その場合、スパークしても故障の原因にはなりませんが溶接棒が早く磨耗します。)
「マグネット抜(磁気抜)」
時計や工具関係は磁気を嫌います。磁気は人の目には見えないので、いつの間にか磁気を帯びてることが多々ある訳です。私達の周りにはたくさんのテレビ、パソコン等の電化製品の普及で、いろいろなところに磁気があります。その磁気が時計や工具に付いてしまうと、時計は、1日に何時間も狂ってしまうことになり、最悪な場合は、動かなくなってしまうことさえあります。こうなると素人では手におえないので、時計屋さんで磁気抜きという作業(修理)をしてもらうことになる訳です。また、工具関係、例えば、ピンセットだと摘んだビスネジが先に引っ付いて離れなくて作業に支障を来たりもします。今と昔とでは、磁気抜器の形や大きさ(今はプラ成型でコンパクト)が違いますが、回路関係は、基本的に同じ仕組みだと思います。使い方は、これも実に簡単です。AC100Vの電源をいれ、ドームのようなコイルの中に磁気を帯びた時計やピンセットを潜らせるだけで磁気が消滅します。簡単でしょう?こちらも作業は、実に簡単ですが、お約束ごとがあります。(作業注意点として、モタモタしないで素早く行なうこと。長く使用すると中のコイルが焼けてしまいます。)(危険!)
この電気式文字板足付器&マグネット抜器兼用器は、一昔前の工具ですが、作業が簡単に出来便利な工具だと思います。