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Date:22/Dec/2004 Media:Number 618 Title:[次世代発掘」ブラインド・サイドに潜む才能。 |
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世界と戦える人材をいかに安定して供給するか。「'79年組の僥倖」以降の積年の課題は、育成システムを先鋭化させたが、同時に宿命的な“ブラインド・サイド”を作り出した。だが光差さぬ場所にこそ、日本サッカーの生の土壌があり、真の才能が育まれている。 中村憲剛 Kengo Nakamura 1980年10月31日生まれ。都立久留米高校から中央大学を経て、'03年川崎フロンターレ入団。1年目から34試合に出場するなど、その広い視野と独特のパスセンスを高く評価され、今季のJ1昇格にも大きく貢献。175cm、66kg 都立久留米高校から中央大を経て、昨年川崎フロンターレ入りした中村憲剛は2年目の今年、J2でその才能を大きく開花させ、チームの独走優勝に大きく貢献した。 柔らかなドリブルと意表をつくパスを武器に、昨年はトップ下でプレーしていたが、今年、ボランチにコンバート。一列下がり、より前を向きやすくなったことで、持ち前の攻撃センスがさらに発揮されるようになった。 玉田や大黒と同じ'80年生まれで、シドニー世代の末弟に当たるが、シドニー五輪のときは、同世代として意識してみていたどころか、「プロになれると思っていなかったし、スゲーなあって、一ファンとして見ていただけ」だった。そもそも中村の場合、高校時代に国体やトレセンに選ばれた経験もなく、最高成績は都大会ベスト4という選手。それが当然の反応であった。 だが、レベルの差こそあれ、様々な要因ー現在でもかなり華奢だが、高校入学時には152,3cmしかなく、身体的に恵まれていなかったことは、そのひとつだろうーによって、秘めた能力を見い出されにくかったという点においては共通している。「誰が見ても、こいつを選ぶというような選手ではなかったという事。選手として、パンチがきいていなかった」とは、本人の回想だ。 キャリアが示す通り、高いレベルでプレーしたことのなかった中村は、高校から大学、大学からJ2と、環境がレベルアップするたびに、目の前に立ちはだかる分厚いカベにぶつかってきた。 「大学に入ったとき、走りにはついていけないし、ゲームでは4年生に吹っ飛ばされるし、最初の1週間くらいはショックで、すごいところに来ちゃったな、と」 しかし、本人いわく、「やっているうちに何とかなるだろうという楽天的な性格」が幸いし、常にそのカベを乗り越えてきた。 「当時はいっぱいいっぱいで、そんなことを考える余裕もありませんでしたが、今思えば、自分からカベを作っていたんだと思います」 それでも中大在籍中に、大学選抜や関東選抜の経験はない。4年の時に関東2部リーグにいたこともあって、Jのクラブから声がかかることもなかった。少なくとも、ここまでのキャリアを字面だけで見る限り、どうしてプロになれたのか、不思議にさえ思えてくる。 「よく入れたよな」 いまだに大学時代の同級生からは、そんなことを言われている。川崎に入ったのも、中大コーチのつてをたどって、ようやく練習に参加させてもらった末のことだったのだ。「自分も高校からプロに入っていたら、また違った人生だったのかなと思いますけどね。高校から入った選手は、僕が1年目のときには5年目になっていたわけだし、そう考えると、やっぱり遅かった。でも僕の場合は、大学がなかったら、プロには入れなかったわけだし、無駄じゃなかった。まあ、24歳でも可能性がないわけじゃないんで(笑)。新しいカベにぶつかるたびに伸びていければいいし、いくつになってもうまくなりたいと思っていれば、限界はないと思うんです。来年J1でやってみて、また最初は、こりゃダメだって思うんでしょうけど、どこからどれだけそのカベを破れるか。自分が楽しみですね」 何でもない普通の大学生だった選手が、遂に国内最高峰リーグ、J1の舞台までたどり着いたのである。 また、中村は「小学校のときに入っていたのが、基本技術をしっかりやらせてくれるチームだったので、それが今の自分の土台になっている」という。 この特集では、中村憲剛選手の他、大井健太郎選手(ジュビロ磐田)、工藤浩平選手(ジェフ市原)が取り上げられている。そのトップを大きく飾ったのが憲剛選手。見開きにわたって掲載された写真が、さりげなく素敵である。 ブラインド・サイド……。きっと、そうである。人の人生なんて、ほんのちょっとした縁とか、巡り合わせとか…。偶然とか、たまたまと思えるけれど、実はそうなるべくしてなっていたりするものなのかも知れない。憲剛選手も、基本をしっかり積み、たくさんの人間関係を築き、様々な知識を貯えるべくして、現在があるのだろう。そしていま、大きく花開かせようとしているのだと思う。最後の締めの言葉が印象的だった。“チャンスは必ずしも平等ではない。だが、扉は誰にも開かれている。”と。そのチャンスを掴むためには、やはり常に前に向いていること。そして、その扉はきっと前を向いていないと見えて来ないだろう…。 |
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Date:7/Dec/2004 Media:週間サッカーダイジェスト12.21号/No.760 Title:2004 J2リーグ チーム別総括 Part.1川崎フロンターレ |
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全44節を戦い終えたJ2リーグの1年を振り返り各チームごとの収穫と課題を浮き彫りにする! 1位 川崎フロンターレ 1位 勝ち点105 得点104 失点38 得失点+66 魅惑の3トップを支えた堅守 満を持してJ1の舞台に復帰 悲願のJ1復帰を目指した今季、指揮官には鹿島のヘッドコーチを長年務めた関塚隆を迎えた。 “常勝軍団”のイズムを知り尽くす新監督のもと、第1クールから破竹の快進撃を続け、終わってみれば年間勝点105・総得点104という記録的圧勝。この強さの秘訣は何だったのか。 「ジュニーニョの爆発」「マルクスの勝負強さ」といった攻撃面はもちろん、リーグ屈指の守備力を評価。昇格が義務づけられた今季は、バランスを重視し、失点を最小限に抑えるサッカーを徹底した。 関塚監督は屈強な3バックと両ウイングの一方とで組む「3+1」の変則4バックを採用。2ボランチがサイドをケアするあまり、バイタルエリアを相手に突かれるという失点パターンが激減した。加えてボランチ中村が攻撃に専念する機会も増え、中盤から3トップへのスムーズな攻守の切り替ええも可能になったことも大きかった。中村の中盤後方からのゲームメークは今季の収穫のひとつだ。 さらに、我那覇の成長も特筆したい。それを促したのは、FWとしてプレーした関塚監督の指導力、そしてチーム全体に流れる「健全な競争の図式」である。 FWの激しいレギュラー争いが前線のレベルアップに繋がった。FWだけでなく、ボランチ、右MF、GKMなど、各Bポジション間で厳しい戦いがあったからこそ、独走の最中モチームのテンションを維持出来た。これも関塚イズムの効果と言えるだろう。 来季の課題としては、関塚監督は「J1で戦うためにはもっと組織力を高めてチーム力を上げていかなければならない」と語っている。ボランチ中村はJ1神戸との天皇杯4回戦(◯3-2)後に、「J1は判断力の早さが違う。でもやれないレベルではないと感じた。これから局面での早さに対応出来るようにしていきたい」とコメントを残している。 いずれにせよ、クラブ最大の目標であったJ1昇格を果たすことができた。川崎にとって、充実のシーズンであったことは間違いない。 〜2005の星〜 MF 14 中村憲剛 41試合5得点 ボランチとして文字通り攻守の起点となった。中盤でのつなぎ役を完遂し、自らフィニッシュも狙う。そのプレーぶりはまさにチームの“心臓”だ。初のJ1戦で真価が問われる。 |
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Date:23/Nov/2004 Media:川崎フロンターレオフィシャルマッチデープログラム Vol.22 Title:川崎フロンターレ2004 10大ニュース発表! |
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1位 J1昇格&J2優勝 2位 関塚監督就任! 3位 7試合連続無失点勝利! 4位 攻撃陣大爆発!! 5位 ホーム連勝記録 6位 ケンゴ大ブレイク 編集部認定・陰のMVPはこの選手 A「中村選手のボランチは今年一番のサプライズ」 H「またしてもジュニーニョは置いといて(笑)」 A「最初は守備でくろうしたみたいだけど、大きな選手にもあたり負けしなかった。強いチームには必ずと言っていいほど展開力とシュート力のあるMFがいる。よって編集部が選ぶMVPは中村選手に決定!」 H「納得!」 7位 若手急成長! 8位 寺田、我那覇待望のベビー誕生 9位 勝点計算でみんな大混乱? 10位 勝ち点100達成? |
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Date:20/Nov/2004 Media:川崎フロンターレオフィシャルマッチデープログラム Vol.21 Title:Kengo.net |
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中村選手が注目するクラブ、それはいま世界で最もスペクタクルで美しいサッカーをプレーしているといわれるスペインの強豪・バルセロナ。いつの日かロナウジーニョとマッチアップする日が来るのでしょうか? 中村憲剛 #14 MF ミランやレアルもいいけど攻撃的なバルサがイチバン! ここ最近は断然、バルセロナ!去年はあまり見てなかったんだけど、今年はバルサの試合をテレビでやるときは録画してほとんど見てる。プレスの意識が強くて全員が前から守備をするから、2バックみたいな超攻撃的な布陣でもなりたっちゃうのがスゴイ。ロナウジーニョの脇までサイドバックが上がっちゃうようなサッカーだから見ててすごく楽しいし。グアルディオラやロナウドがいたころのバルサも好きだったなあ。チームがオランダ化したときは気持ちが離れちゃったけど。 サッカー選手としてもボール回しがうまいチームが好みだから、フロンターレのサッカーは大好き。だからバルサみたいな「攻撃的で全員がテクニックを持ってるんだけどディフェンスもサボらない」チームは自分が目指す理想のスタイル。あれだけ魅力的なサッカーをしたら、きっとたくさんの観客がスタジアムに足を運んでくれるだろうし。 最近はよく海外のクラブが日本に遠征してきてるから、将来的にバルサと試合がやれたらいいなあ。…いや、待てよ。ということは、逆に、ボールを回されるってこと!?う〜ん、それはまっぴらゴメンだな(笑)。 |
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Date:16/Nov/2004 Media:週間サッカーダイジェスト11/30号/No.756 Title:第84回天皇杯〈全日本サッカー選手権大会〉輝いた7つの金星 |
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たしかな試金石 川崎がJ1を倒す 川崎フロンターレ3-2ヴィッセル神戸 土曜日に行われた4回戦でも、すでにJ1勢が3チーム(柏、新潟、清水)、姿を消していた。日曜日に等々力に乗り込んだ神戸は、十分に川崎を警戒していたはずだった。 試合は立ち上がりから川崎がペースを握る。3トップを気持ちよく走らせ、再三神戸のDFラインの裏を突いていく。13分にセットプレーからあっさりと先制点を奪うと、そこから勢いを増した川崎は再三にわたってゴールチャンスを築いていった。攻められながらも、38分にはカウンターから追加点を奪うなど、試合運びの巧さでも神戸を凌駕していく。 ところがハーフタイム後、流れが一転。後半開始早々にホルウ゛ィがゴールを決めたこともあるが、神戸が一気に2人を交代、システムを3-5-2から4-4-2に変更。59分、同点ゴールが決まった。 J2を圧倒的な強さで制したチームは一転した流れにも落ち着いていたようだ。72分、押し込まれながらも、またしてもカウンターからチャンスを作り、決勝ゴールを決めた。 「天皇杯はJ1のレベルを肌で感じられる良い機会。自分たちよりも力があるチームと戦えることがチームにとっては重要。勝ち上がってさらに上での経験を積みたい」(関塚監督) 神戸に競り勝った川崎の準々決勝の相手は、関塚監督の古巣でもある鹿島。J1優勝経験のあるチームに、J2王者は、いったいどのような試合を見せてくれるだろうか。 懸命に戦う憲剛選手のショット2点…。 J2最強の攻撃陣はJ1のカベを破れるか!? すでにJ2優勝&J1昇格を決めている川崎。ホーム等々力に神戸を迎え撃った天皇杯4回戦では、ジュニーニョ、マルクス、我那覇の最強3トップがどこまで通用するかに注目が集まった。 POINT.1 3トップは通用したが… すでに圧倒的な破壊力で昇格戦線を駆け抜け、年間勝点100達成も間近な川崎。彼らの看板といえば、得点ランク上位に顔を出す3トップに代表されるアタック陣である。 決勝点をヘッドでたたき出したジュニーニョは「確かにJ1のDFは強い。でも僕としてはJ1の方がやりやすいかな。J2ではロングボール主体で、カウンターばかり狙うチームが多い。でも今日の神戸のようにJ1はしっかりつないでくる。そこから奪って速攻を仕掛けた方が自分の持ち味であるスピードを生かせるからね」 マルクスも「J1と戦うということは経験として貴重だ。今年準備しておけば次につながっていくと思う」 「相手のマークはそんなにきつくなかった。もっとガツガツくると思っていたんですけど。ただ勝ったとは家、決定力を上げていかないといけない」との我那覇の言葉は、決められるときに決めておかないと、いつやられてもおかしくはないというJ1の厳しさを表している。 POINT.2 課題は判断のスピード ジュニーニョはプレースタイルの面でJ1とJ2の違いを挙げたが、ボランチ中村は「判断力の差」を指摘した。 「やはりJ1の選手はみんな上手い。とにかくボールをムダに取られないというか。後半はボールの奪いどころがどうしても後ろに成ってしまい、そこから目へとスムーズにつなげることができなかった。ここの判断も早い」 相手に押し込まれたときに、どのようにしてスピードと突破力ある3トップを生かすか.このあたりがJ1勢との対戦ではキーとなるだろう。中村は「できないレベルではないと思った」と語るが、その一方で「後方で奪ってから前線との距離があっても中盤でタメを作ればいい.でも後半はそれができなかった」と語る。 とにかくJ1での戦いが待ち遠しいばかり…。憲剛選手のこれからの活躍に大いに期待したい♪ |
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Date:16/Nov/2004 Media:週間サッカーマガジン11/30号/No.1001 Title: 天皇杯4回戦 REPORT |
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川崎FはJ1で通用するのか 神戸に粘り勝ちで手にした「J1]からの贈り物 「J1、やっぱりすごいですよ」と中村。来季からのJ1復帰が決まっている川崎Fにとっては、いわば前哨戦となるゲームで、神戸を相手に粘り強く勝ちきった。 前半は神戸を抑えきって2-0。川崎Fの重い通りの試合展開に成ったが、そこで黙っていないのが神戸だった。中村が「すごい」と感嘆したのは、劣勢をいかに盛り返していくか、という部分だ。 2点を奪った前半が一変したのは後半すぐ。神戸の狙いは3-5-2から4-4-2への変更。返された2点共、寺田が「マイナスに戻ってくるボールを打たれている。みんなが戻りすぎて、寄せが甘く成った」と悔やんだ集中力の緩み。ただそれ以前に、相手のシステム変更で小さな混乱を起こしていたからでもある。中村が指摘したのは「ボックス型だと、ウチのアウトサイドのマークが不明瞭になる」こと。こうして、主導権は神戸のものとなった。 そこがJ1とJ2の違いなのか。中村は「流れが悪いときに、全員で意思統一して修正出来るようにしなければならない」と振り返った。 写真5点が掲載。憲剛選手のショット1点には、“「14番対決」が見どころの一つ。前半は中村が封じたが、後半はホルウ゛ィが生き生き”とある。課題はあったかも知れなかったが、負ける気がしなかった試合だった。すごく、堂々とした戦いぶりが印象的だった…。 |
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Date:9/Nov/2004 Media:週間サッカーマガジン11/23号/No.1000 Title:週間サッカーマガジン1000 特別企画8 1000号 1000人プレゼント |
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川崎フロンターレ 我那覇選手から高校時代に愛用した思い出いっぱいのシューズを、中村選手からお気に入りのTシャツを、吉原選手からGKグローブが届きます! 105.中村憲剛選手 Tシャツ ナイキのノースリーブTシャツが掲載されている。左胸にナイキのマークと“OLE”のロゴ入り。鮮やかな黄色に、衿ぐりとロゴ、サイドにあしらわれたグリーンが目を引く。胸元に、大きく憲剛選手のサイン入り。 |
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Date:24/Oct/2004 Media:月刊サッカーズ12月号 Title:2004 J2 昇格の舞台裏 急速な進化を遂げるJ2 |
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川崎の独走を生み出した知られざる要因 J2に異変が起きている。川崎が過去に類を見ない強さでJ1昇格を決め、2位以下のチームは大混戦。なぜ川崎は独走できたのか。そして残されたJ1への切符を巡る争いがここまで激化している理由とは? 毎年、最終節まで激しいJ1昇格争いが繰り広げられるJ2で、今シーズンは川崎が第36節で昇格、第37節で優勝と史上最速記録を更新した。 もちろん、川崎がこれほど早く昇格を決めたのは、チームが持っていたポテンシャルの高さを証明したことに他ならない。シーズン開幕当初、ジュニーニョ、マルクス、我那覇和樹の3トップを採用した関塚監督は、その後3-5-2、さらには4-4-2をテスト。また、昨シーズンまでキャプテンとしてチームの心臓的役割を果たしていた今野章をサブに回すなど、チーム内の競争意識、選手間のライバル心をかき立てた。多くの選手を起用することで選手層を厚くし、チーム全体の力を向上させたことも忘れてはならないだろう。外国籍選手のずば抜けた能力の高さに加え、今後川崎の中盤を担っていくであろう中村憲剛をボランチに据え、攻撃だけでなく守備能力を伸ばすことができたのも優勝の大きな原動力となった。 ☆J1チーム数の増加で3チームまで昇格のチャンス ☆リーグ全体のレベルアップが各チームの〈カラー〉を生み出した J2優勝を決めた10/2vs.横浜FC戦、鬼木キャプテンがプレートを授与されているPHOTOが掲載されている。もう、とにかく嬉しそうなケンゴの表情が印象的…。 とにかく、ケンゴの嬉しそうな表情がたまらない記事でした。本当に嬉しかった! この日を絶対に忘れたくない!ケンゴだけでなく、選手一人一人の表情に、J2優勝の喜びが伝わる、そんなショットでした!優勝の原動力となったケンゴ。素晴らしいです! |
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Date:23/Oct/2004 Media:川崎フロンターレ・オフィシャルマッチデープログラムVol.20 Title:Mind one Column 前田有紀:テレビ朝日アナウンサー『やべっちFC』 〜フロンターレを知り尽くしたメディア関係者によるリレー式コラム〜 |
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選手とサポーターの心がひとつに そんな光景をずっとみつめたい 「Mind−1…こころひとつにJ1へ」 サポーターの皆さんはご存知のフロンターレのキャッチコピーですが、J1昇格を巡る激動の数週間、まさにこのコピー通りの光景を目の当たりにしました。 9月23日、大観衆が集まった昇格を賭けたホームでの一戦。選手達も、「サポーターと一緒に決めたい!」と気合い十分でしたが、その願いは届きませんでした。しかし、山形の逆転ゴールから試合終了までの7分間、心に残る風景がありました。川崎の夢を打ち砕くゴールの直後、どよめきで一瞬大きく揺れたスタジアムはは、いっそう大きな歓声に包まれたのです。その時、「等々力では、ゴール裏のサポーターの応援は盛り上がるんだけど、なかなかスタジアム一帯となった大規模な応援にならないんだよね。」と、試合前に地元局のカメラマンさんがつぶやいていたことを思い出しました。しかし、その時の等々力は“勝ってほしい”という強い願いで、スタジアム全体が手拍子と歓声で一体になっているようでした。J1昇格へ「絶対あきらめない!」というフロンターレサポーターの意地を感じました。そしてその思いは痛いほどに選手たちに伝わっていたようです。試合後、監督も選手も口々に「応援してくれたサポーターに申し訳ない。」と、真っ先にサポーターの皆さんに触れているのが印象的でした。 数日後、私が麻生グラウンドに取材に訪れた時に話した2年目の中村選手の言葉にフロンターレの強さを垣間見ました。「自分は去年の悔しさしか経験していないけど、サポーターは4年前にJ1で味わった悔しさ、辛さ全てを経験して応援してくれている。だから、頑張ろうと思えるんです」。その3日後、チームとサポータ−の絆がさらに増したフロンターレは、史上最速でJ1昇格を決めました。 首都圏のJリーグチームは、関東だけで13チーム。地域密着型である地方都市のチームに比べて、多くのチームがひしめき合う首都圏のチームにとって、サポーターに愛されるチーム作りは、大きな課題だと思います。そんな中でも、フロンターレは、選手もチームも一丸となってサポーターを大切にするクラブだと感じました。緑に囲まれたとてものどかな麻生グラウンド。昇格を決めた後のクラブハウスの掲示板には、サポーターから寄せられた祝福のメールが所狭しと貼付けてありました。そして、選手たちが練習に汗を流すグラウンドでは、散歩で通りかゥった園児たちが「サッカー選手頑張ってー!」と声援を送り、気がついた選手が手を上げて応えています。そんな風景も、ここでは当たり前の事です。 「こころひとつにJ1へ」 川崎フロンターレの来季J1での活躍を期待するとともにチームとサポーターの心がひとつになったこの心温まる風景がこれからもずっと見られることを願っています。 ということで、J1昇格を再三逃した悔しさは確かにあった。 けれども、今となってはそれなりに教訓めいた何かを感じるし、それはそれで良き想い出となりつつある。J1昇格を決め、J2優勝を決めた今だからこそ言えることなのかも知れないけれど…。そんな最中、ケンゴがこんなことを話していたのかと思うと、なんだかとても癒されたような、これからもしっかり頑張ろうという気持ちになる。「これからも応援して下さい!」と語るケンゴに、もっともっと…、これまで以上に頑張って応援し続けていきたいと思うコラムでした。 |
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Date:14/Oct/2004 Media:J SPORTS Title:「Foot!! Thursday」#9 |
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Jリーグを中心に、国内外のフットボールを多面的にお伝えする「FOOT! Thursday」。 今回は、史上最速でJ1昇格とJ2優勝を成し遂げた川崎フロンターレの中心選手、我那覇和樹選手と中村憲剛選手に今シーズンの強さの秘密を振り返ってもらいます。 NA:(映像/第37節横浜FC戦/J2優勝の場面)今シーズンJ2史上最速で昇格、リーグ優勝を決めた川崎フロンターレ。 *2004年2月宮崎 NA:昨シーズンわずかな差で昇格を逃したフロンターレ。去年のメンバーをベースに、効果的な補強を行い、関塚新監督のもと、昇格を目指し、新たなチームづくりを始めていた。 ケンゴ:「やっぱり、去年勝ち点1ということで、そういう悔しい想いをしたし、やっぱりみんなが頑張ろうというのがキャンプの時からあって…。関塚監督に代わって、このメンバーとかもない、みんなまた同じラインになったし、誰がレギュラーとはなかったんで、みんなモチベーションを高く持ってやってたと思います。」 我那覇:「合宿の時から、自分はチーム内のレギュラーポジションに勝つことを目指してやってきましたけど、レギュラーの保証って言うのは全然なかったし、さっきケンゴも言ったように、みんな同じラインだったんで、そうですね、そのあたりからすごい気合い入ってましたね。」 NA:(映像/第1節サガン鳥栖戦)チームでのレギュラー争いを制し、開幕戦をスタメンで出場した我那覇は、得意の右45度からゴールを決め、その後もゴールを量産し、第1クール7得点、自らの得点パターンを確立する。 *9 我那覇和樹選手 我那覇:「やっぱりFWとして、1つの武器を持っていないといけないと思うので、あそこをもっともっと高めて行けるように、練習を挑戦して行きたいと思いますけどね。」 ケンゴ:「すごいんですよ。その練習と練習の機動っていうか…。勢いとか、あの角度は確実に入ります、ガナは、本当に!」 我那覇:「言い過ぎです…。」 *我那覇選手について 監督:「やっぱり、彼の良さっていうのは、エリアの中の、ホントにフィニッシュの巧さがありますから、まあ、それを生かすための動き出しとかね、そのへんは非常にこう、まあ彼と話しながら、1シーズンやってきましたけれども、非常に良くなっていると思うんですよね。特に、やっぱり、いいブラジル人、ジュニーニョ中心の、マルクスとね、いますからね。そこで遠慮なくね、自分のプレーをするってことが大事なんですけども、それをよくやってくれてるなあという風に思ってます。」 *14 中村憲剛選手 NA:(映像/第15節仙台戦)昨年、フロンターレに入団した中村憲剛は、今シーズン、開幕からコンスタントに途中出場を重ね、第9節に初スタメン、第10節には初ゴールを決めると、レギュラーに定着。しかし、そのポジションはケンゴの慣れ親しんだトップ下ではなく、ボランチだった。 *中村憲剛について 監督:「そうですね、彼は本来トップ下のプレーヤーなんですけども、やっぱり彼の前に出るスピード、それから技術、展開力をですね、それを見た時に、うちでまあ控えにね、いるんじゃもったいないなあというふうに思っていたので、何とかボランチで仕事できないかということで、彼とプレシーズンのキャンプの時から、やってきたんですけども…。」 *トップ下からボランチへ ケンゴ:「開幕から自分自身、ボランチをやりながら、でれるとは思ってみなかったんですよ。第1節から第9節までは、準備期間というか、個人的にフィジカル的にもそうですし、準備をしなきゃいけないなあと思ってて…。チャンスが来たんで、もう思いっきりやりました、そこは…。」 NA:(映像/第16節大宮戦)快進撃を続けるチームに置いて、スタメンを確保したケンゴ。そして迎えた第16節大宮戦は、ケンゴにとって、大きな手応えを掴んだ一戦となった。試合は後半、アルディージャに先制を許す。 ケンゴ:「これ、僕のミスからなんですよね。それで、すごい悔しくて、何をしてでも、自分で取り返してやろうっていう、たぶんそれがこのプレーに移ったんじゃないかと思うんですけど…。」 NA:先制点を奪われた4分後…。 ケンゴ:「ジュニーニョ、ドリブルするだろうって思って、外に広がろうと思ったんですけど、ジュニーニョのドリブルが取られそうだったんで、自分で奪って入っちゃいましたね。あれで外したら、たぶん、確実にジュニーニョに怒られてるんですけど…。去年とかはもう、3-0になってからの4点目とか、試合を決した点というのはなかったので、すごく大きな試合でした。」 我那覇:「やっぱり、ケンゴとはボールが収まるんで、FWとしては、すごくやりやすいですね。信じて動き出せば、出してくれるんで、本当にやりやすいんですけど…。また外人に……」 ケンゴ:「ハ、ハ、ハ…。」 我那覇:「バカバカ出すんで…」 ケンゴ:「そうなんですよね。」 我那覇:「もうちょっと自分にも出してくれって感じなんですけどもね。まあ、それはしょうがないですけどね。」 NA:(映像/第23節水戸戦)大きく溝を開けて臨んだ、第3クール初戦。 我那覇:「子どもが生まれたのはやっぱり自分の力になったし、ゴールを決めることにもなったし…。本当にそれが実現できて嬉しかったです。」 NA:今季2度目となるハットトリックで、自ら祝砲を上げる。昇格を争う上位2チームの直接対決となった、第33節大宮戦。 ケンゴ:「メディアの方々がすごい来ていたので、びっくりしました。等々力に、最初に着いた時とか…。」 NA:勝てば昇格が決まるこの試合、超満員になった等々力競技場には、フロンターレサポーターの落胆の声だけが響いた。アウェイのベルマーレ戦をはさみ、続くモンテディオ戦にも敗れ、ホームでまさかの連敗を喫する。 (映像/第36節水戸戦)そして、歓喜の瞬間…。 *来シーズン J1での戦い 我那覇:「J1上がっただけで満足するんじゃなくって、本当にようやくスタートラインに立てたんで、J1で優勝争いできるようなチームを目指して、まあ簡単には勝たせてもらえないと思うんですけど、自分たちがやってきたサッカーを信じて、ぜひJ1で川崎旋風を巻き起こしたいですね。」 *来シーズン J1での戦い ケンゴ:「まあ、今まで意識したことがない世界だったので、来年J1なんですけど、まあ今もまだあんまり実感湧いてないんですけども、とりあえず楽しみ、不安よりは楽しみ、ワクワクする感じですよね。今年の川崎のサッカーを、来年どれだけJ1で通用するかっていうのを試したいっていう気持ちもするし、個人的にもやっぱり、代表クラスの選手と試合が出来る訳だから、自分の力を計るというか、どれだけ通用するんだっていうのがすごい楽しみにしてます!」 ケンゴと我那覇、監督、そしてNAという構成によって、すごくシンプルで分かりやすく、しかもしっかりとしたストーリー展開でまとめられている。とにかくケンゴはカッコイイし、我那覇も、監督ももちろん素敵な、秘蔵版としての価値十分の番組内容となっています。ぜひ、一見の価値ありです! |