これは、あたしがまだ小学校に入る前に起きた……夢か現実か
わからないことなの。
もし、あたしが書いたことを現実だとして受け止めて、
『お前のせいで夜が眠れなくなった』や『電気代を気にしてしまうくらい夜が怖いの』
て、言ってもあたしには一切責任は持てないので覚悟してね。
さっきも書いていたけど、あたしがまだ小学校に入る少し前の夏休み。
あたしは、パーパとマーマ、そして大好きなにいちゃと一緒にばあちゃ(おばあちゃん)
の実家にいったの。
ばあちゃの家にはおいしいスイカやメロン、トマトがいっぱいなっていて、それで
ついつい思いっきり食べて……そんな夜に『それ』に会ったの。
あたしはふと、夜中にトイレに行きたくなって…近くにいたにいちゃに
『にいちゃ、おきて…』て、言ったけど……いつもとは違って、マネキン人形みたいに
反応がなかったの。
それで、パーパとマーマのところに近づいてみると、ドアの向こう側からすっごく怖い
うめき声が聞こえて来て…それで結局、一人で行くことになったの。
ばあちゃの家のトイレまでの道は暗く、しかも家の作りが古いから一歩足を
踏み入れると『ギシィ…』て音を立ててしまうものだから、それがあまりにも
怖くて、音を鳴らさないようになるべく静かに歩いていたの…….そうやって
ゆっくりと、だけど確実にトイレまで後もうちょっとて時にあたしの目の前で……
白い服を着た見たこともない女の人が現れて…あたしに向けて笑みを浮かべると
……そのまますぅ〜〜っとこっちにやってきたの。それで、あたしは逃げようと
するんだけど……、足が言うこと聞かないどころか…いつの間にか腰が抜けていたの。
『ぶつかる!!』と、声にもならないような『ぜぇ〜ぜぇ〜』と言うような声を上げ、
両腕を顔の前にやってその女の人ぶつかって来るのに耐えようとしているけど……、
いつまで経ってもぶつかってこなくて、それで、つい後ろを見ると…
さっきの女の人は不気味な笑みをこぼして、そのまま向こう側にある
壁をすり抜けたの……。どう考えたって、どちらかが譲らないと通れない程、
狭い廊下なのに……それを何事もなく通り抜けるなんて。
そして、我に返って気付いたら、あたしのパジャマの股のあたりが濡れていたの…。
あの後、ばあちゃにそのことを話たけど…それに関しては何も言ってくれなかったの。
〜END〜
〜執筆者あとがき〜
今回で二作目になるシスプリメ作品は、異色ながらもこの季節にぴったりな
『怪談話』でございます(しかも、彼女のちっさいころ)。
本物の恐怖体験には縁はありませんが、金縛りと悪夢なら何ぼかありますので、
それと一部の怪談話をプラスして書かせていただきました。
途中でやばいものが含まれてますけど……。とにかく、『汝の魂に幸い有らん事を』
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