刮目してみててね

 新学期が始まってからいく日か経って、今日はちょっと憂うつな身体測定。

 『去年より大きくなった?』とか言うクラスメートの声や……、
 『もしかたらまた太った?』なんて言う違うクラスで親しい友達のそれやら…で
満たされるそんなひと時。

 まぁそりゃあ、去年測った時はさ…まだ入学して一月しか経っていない状態で
測ったからそんなに大きくなって無かったよ……背とか…お尻とか…、おっぱいとかさ…。

 だけど、あたしと同い年の子で背やら胸やらがグラビア・アイドルみたいにおっきく
なっている子もいるし…あたしよりも背が低いのに(『ごめんね』と心の中で謝りながら)
身体つきが大人みたいな子もいるし……。

 あたしはそこにちょっとばかし『カミサマの不公平! えこひいき!!』と感じながら
シミーズと下着のみの姿で自分の番を待っていたの……。

 まさに、裁判の結果を待つ悪人のような感じで…て、違うかも?

 そうしてやってきたあたしの番。まずは身長、そこから体重を測り……そして、
今日最大の難関である、バストの測定がやってきた。アタシの目の前にいる女医さん
(?)が、メジャーを手にしてそれを腕を上げているあたしの脇の下に巻きつける。

 『トクン……トクン…』
 耳元で心臓の音が聞えたような気がする。
 もしかしたら、この音は外に漏れているのかもって思えるくらい大きく感じていて…

 身長の時も体重を測っていた時も座高を測っていた時もあっさりと受け入れられた
ケド、いまやっているバストの測定はすっごく緊張しているの……。

 だって、去年から一年経っているのに去年のままなんて余りにも悲しいもの。

 女医さんがあたしの胸にメジャーを巻いてから、少しして――でも、あたしには長く
感じた『少し』だったケド――心臓の音でいっぱいになっていたあたしの耳に

「……トップ、××センチ。アンダー、××センチ」
 と、女医さんがあたしの今のバストサイズを淡々と、だけどはっきりと…耳に
入ってきた。

 それを聞いて、あたしは最初は信じられなかった。でも…その事をもう一度女医さんに
聞いて、去り際に自分で確認すると……嘘じゃないってやっと信じられたの(担当の女医
さんへ、二度も聞いてしまってすみませんでした)。

 身長も体重も座高もそれ以外の他の処もそうだったけど……胸もちゃんと大きく
なっていたんだもの!!

 身体測定がおわって制服を着け直しながら、あたしの口元は笑みを浮かべていたの。
 心の中で、にいちゃが言っていた言葉を思い浮かべながら。

『男子三日会わざれば 刮目して見よ』

 意味に関しては良く覚えてはいなかったけど、『三日ぶりに会った時はその者は
成長しているハズだから、あなどらずに見ろ』って言葉だったっけ。

 その言葉では『男子』て書かれていたけど、女の子だって当てはまるものだね。

だからね、あたしの事を刮目してみててね……にいちゃ♥

〜END〜

〜執筆者あとがき〜

 今年二発目のシスプリメでのストーリーズであります。
 四月末頃に書き始めて約一ヶ月経ってようやく出た代物です(何?)。
 昨年に比べると少しペースが早いようで(多分)、このまま昨年の四倍は真央坊の
ことを書いて行きたいと思っております。

PS:今回のストーリーズの身体検査のシーンは学生時代の筆者の体験と想像等が
いい加減にブレンドされています。実際のそれとは違う場合がありますがご了承をば。

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