日本の代表的
     仏教の宗派

1 仏教が日本に伝わるまで

仏教の成立 
⇒⇒⇒小乗仏教(南方に伝わった出家修行を基本とした仏教)⇒⇒⇒⇒大乗仏教⇒⇒⇒中国に渡り宗派仏教となった⇒⇒⇒百済より日本に平安時代に伝承された(北方に伝わった、迷いの衆生に出家者が釈尊の法を説いて、悟りに導く仏教)

2日本の代表的仏教の宗派

仏教の究極の目的は、人間の苦悩を解決して仏陀(真理に目覚めた人)になることであるが、釈尊の入滅後@仏陀になれる時期A仏陀に到達するための手段B数多く(約3000経典)の経典の中でどれを中心にして教えを説くか−−−の相違があり無数の宗派に分かれていった。

歴史の流れにそって発生した代表的な13宗派を紹介しょう。

@律宗 奈良時代

開祖   道宣(中国) ⇒ 鑑真(日本)
総本山  唐招提寺
寺院数  115
教え
 三蔵(経蔵、律蔵、論蔵)の中で律蔵tがもっとも大事で、身、口、意の戒律を厳しく実践すること説いている。

 
A華厳宗 奈良時代

開祖   杜順(中国) ⇒ 審祥(日本)
総本山  東大寺
本尊   毘盧舎那仏(太陽を意味する)
寺院数  61
教え
 華厳経の大方広仏、時間と空間を超えた仏を説いた。「一微塵(極めて小さなもの)中に全世界が反映し、一瞬のうちに永遠の時間が含まれている。」と説き、又「一の中に他の一切を包含すると同じにその一は、他の一切の中に入る」と無尽縁起を理想としている。即ちあらゆるもの一切は、縁によって起き、宇宙の万物は無限に関係しあって、持ちつ、持たれつして生存し、存在している。


B法相宗 奈良時代

開祖  玄奘(中国) ⇒ 道昭(日本)
総本山 興福寺、薬師寺
寺院数  55
教え
 万物唯識を説き、「一切の万法は、私の心から生まれたものであり、私の心を離れては一切の存在はなく、一切の万有が私の心そのものである」と説く。即ち認識を通してのみ一切万物の存在を決定する。認識作用をするものに眼、耳、鼻、舌、身、意の六識のほか未那識(マナシキ)、阿頼耶識(アラヤシキ)が万物認識の基と説き。特に未那識(自我を自我たらしめる意識)と阿頼耶識(無限大のいれもの・すべてを記録するところ・行為が記録され、煩悩の種を作るところ)が基本的な識として、修行によって未那識と阿頼耶識を自覚し、これを空にすることにより悟りを得ようとする教えである。

C真言宗 平安時代

開祖   空海
総本山  金剛峰寺、高野山東寺を中心に約50派に分かれているといわれる。
本尊   大日如来
経典   大日経、金剛頂経
寺院数  12000
教え
 「密教を修める者は、密教の戒律と大乗仏教の戒律を実践しなければならない」と説き、密教ては、仏教は、真実の仏、大日如来の教えであり、この大日如来と心身ともに一体となって修行を実践すれば、この身、このままで仏となることができる(即身成仏)と説いている。

D天台宗 平安時代

開祖   最澄
総本山  比叡山延暦寺 約20派に分かれている。
本尊   釈迦如来
経典   法華経
寺院数  4400
教え   すべての衆生は、仏陀になることができる

E融通念仏宗 平安末期より鎌倉時代

開祖  良忍
総本山 大念仏寺
本尊  十一尊天得如来
経典  華厳経、法華経
寺院数 356
教え
 一人の念仏が万人の念仏となり、万人の念仏が、また一人の念仏に集約されると説いた。これは、法華経の一微塵をとればその中に大宇宙が含まれるし、宇宙は、微塵を含んでいるとの意味に基ずく教えである。一人の念仏があらゆる人の念仏と融通しあって往生浄土を可能にすると説いた。


F浄土宗  平安末期より鎌倉時代

開祖  法然
総本山 知恩院
本尊  阿弥陀仏
経典  無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経
寺院数 8000 (東京の増上寺、長野の善光寺 他)
教え 
 阿弥陀如来の誓いを深く信じ「南無阿弥陀仏」をとなえることによって、どんなおろかな罪深い人でも一切の苦から救われ、明るい安らかな毎日を送ることができ、そのままの姿で立派な人間へと向上し、極楽浄土に生まれることが出来ると説く。

G浄土真宗・真宗 鎌倉時代
 
開祖   親鸞
総本山 西本願寺(本願寺派)、東本願寺(大谷派)他約10派がある。
本尊   阿弥陀仏
経典  無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経
寺院数 22000
教え
 すべての人が阿弥陀仏の本願を信じ極楽に往生したいと願った時に救われると説き、又本願力によって浄土への往生と、往生して、仏となった後、衆生救済のために再びこの世に戻ると説いた。

H時宗 鎌倉時代

開祖   一遍
総本山 清浄光寺、無量光寺、日輪寺、金連寺
本尊   阿弥陀仏
経典   無量寿経、観無量寿経、阿弥陀経中でも阿弥陀経が中心
寺院数  411
教え
 信仰の有無にかかわらず、南無阿弥陀仏という名号をとなえれば、阿弥陀仏が衆生を救ってくれると説いた。


I臨済宗 鎌倉時代
    
開祖  義玄(中国)⇒栄西(日本) 
本山  南禅寺、京都五山(天竜寺、相国寺、建仁寺、東福寺、万寿寺) 鎌倉五山(建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺)
本尊  釈迦牟尼仏
寺院数 5700
教え
 人間生まれそなわっている仏性を修行(座禅)によって見出し、日常の現実生活のなかに自己の宗教的人格を実現することを説き、労働を尊び、座禅を重んじている。

J曹洞宗 鎌倉時代

開祖  道元(永平寺)  蛍山(総持寺)
本山  永平寺 総持寺
寺院数  15000
教え
 ひたすら、座禅に生き(只管打座)、この座禅の姿が仏であると信ずること(即身是仏)、ひたすら座禅することにより、自らの仏性を見出そうとする教え。主な教えは、次の通り
懺悔滅罪−−−はからいの我が身をはじ、おろかさのゆえになせる業を洗う
受戒入位−−−仏の子としてのおきてにしたがい、それを受け、守り、仏としてめざめさせてもらう
発願利生−−−尽きることのない苦悩の世界の救いに身を捧げると誓って人々に奉仕する。
行事報恩−−−毎日の暮らしの実践において、生かされて生きていることを感謝し、そのための行を積み重ねる

K黄檗宗 江戸時代
   
開祖   隠元
本山   万福寺
寺院数  462
教え
 人間生まれながらにして持っている仏心を、座禅行によって自らの力で見出し、仏陀と同様の境涯を体得させる。座禅と日常生活の一挙手一投足をして、仏陀の世界に近づけようとする精進(努力)が大切と説いた。臨済宗の禅と浄土教の念仏を合わせた念仏禅を説き、真言の密教要素も加わった教えである。

L日蓮宗 鎌倉時代

開祖  日蓮
本山  身延山久遠寺 おもなぶん派は、8派ある。
本尊  釈迦牟尼仏
経典  法華経
寺院数 6900
現代の宗派として、創価学会、立正佼成会が著名
教え
 永久不滅の釈迦牟尼仏に帰依し、「南無妙法蓮華経」のお題目をとなえ、積極的な善行を積めば、どんな人でも救われると説いた。個人の救済だけでなく、社会の救済、国家の救済も説いている。



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