ロボットおもちゃをロボットに!?
おもちゃを超えたロボットおもちゃ

 写真は「ロボアクター」というロボットおもちゃ。赤外線リモコンで約60通りの動作をさせることができ,また,簡単なプログラムをくむこともできます。もともとは,「ロボサピエン」という商品名で,日本ではタカラが販売にのりだしています(価格は1万円強)。開発者のマーク・ティルデンはロボット工学への生物工学的アプローチを専門とし,NASAの超小型衛星プロジェクトに協力したこともあるという経歴の持ち主だそうです。
 「ロボアクター」は見たところ「ロボサピエン」と全く同じですが,輸入ルートが違うらしくパッケージやマニュアルもややアヤしげ。とある業者がたくさん買い込んだものの,不良返品続出というワケアリにより,\2,980という捨て値でネットオークションに出していたものを2台購入しました。
 1台めはタッチセンサ(あまり実用的でない)の不具合ぐらいでほぼ完動したのでこれをベースにマイコンと無線機およびセンサを追加して,よりロボットらしくさせようという無茶な計画に着手しました。途中,付属のリモコンを壊してしまったり…いろいろあってもう1台購入しましたが,2台めは基板に修理のあとが見られるなどの粗悪品で,スイッチを入れると初期動作のみであとはウンともスンともいわないため,部品取りジャンクにしました。基板修理のためチップトランジスタをとったり,断線のため右腕を交換したり…と結局2台で何とか1台分になっているという具合です。
 写真手前はパソコンにつないだ無線機で,同じものをロボットのバックパックに搭載しています。試行錯誤の末,何とかパソコンとの双方向通信が可能になりましたが,バックパックがちょっと重くて,まっすぐ歩けなくなったのが悩み。
無線機,マイコン,センサ回路をバックパックに詰め込みました。  おなかに超音波距離センサ,肩に音センサを搭載。
ロボット化プロジェクトのブロック図
コントロール信号の解析
赤外線リモコンが発するシリアルデータを光通信実験器で受信し,オシロで解析しました。
スタートビットに続く1バイトデータであることがわかります。これをマイコンでシミュレートしてバックパックから直接頭の受光部に赤外LEDで送ることに成功しました。
ロボットの心臓部

 ロボットに内蔵の基板です。中央の封入部にマイコン(小さい!)が入っており,裏側にはモータ制御を主とするチップトランジスタがびっしり並んでいます。しかし,全体としては驚くほどシンプルなもので,マイコンの演算に頼ることなく,機械工学面の効率を重視するという開発者の意向がうかがえます。心臓部はまさにブラックボックスで,さすがにこいつと直接やりとりする度胸はありませんでした。
 一時,ここから電力を借用したことがあり,そのとき配線がとれてショートしたために,腕が上がらなくなったりの故障が相次ぎました。チップトランジスタを交換して何とか復帰しましたが,CPUをこわしたら修理は望めませんね。こわいこわい。
バックパック

 バックパックにトランシーバ,PICマイコン,センサ回路の一切を詰め込みました。
@一番奥の最大の基板が,微弱電波利用のデータトランシーバ。RS232Cで入出力をとるようになっています(既製品)。
A中段にPICマイコン+RS232Cおよび赤外線の基板。PIC周辺(写真下)はキット自作。
B一番上に音センサ基板(写真中ほど)。これだけはすべて自作です。
C超音波距離センサの回路は,センサと一体化した既製の小型基板で,おなかについているのですが,また下からデータ回線を引き込んでいます。
D以上にかかる電力は左下の9V乾電池1本で間に合わせています。
 かなりきゅうくつですが,小さいおかずパックに詰め込んで何とかバックパックとしておさめました。
 PICマイコンのプログラミングはアセンブラで行い,秋月さんの開発ボードで書き込みをしています。また,パソコン側のプログラミングはフリーソフトであるActiveBasicを使っています。ひとまず,簡単なデモプログラムやセンサのテストプログラムを実行してみているところです。モータからのノイズ回避に苦労しましたが,何とかロボットの「洗脳」に成功しました。しかし,動作の精度がはんぱなので,センサへの応答にも限界がありますね。