医学生の意見  

 浜松医科大学の学生さん(医学生・看護学生)に、お話をしました。
学生さん達の、質問に答えると言う形でした。
残念ながらその時の質疑について記録がありませんが、
後日、先生よりその時の学生さんたちがまとめた資料をいただきましたので、
それを、こちらには掲載させて頂きます。 


「子どもの死を病院で迎えた親の話を聞いて」 
 
 最も印象に残っている事

@ 「お母さんはとても強い人だと思った」というコメントがあったが、
  すごい悲しみや辛い気持ちがあったうえで、私達に話してくれたと言う事を
  忘れてはいけないと思う。
  強く優しくなろうとしている人なんだと思った。
A お母さんの言葉の中に、ルール・規則はターミナルにおいてそれほど大切ではないと
  あったけど、患者が求めているのは治療ではなくて、心の触れ合いだと思う。
  そのようにして患者を受け止める必要があると思った。看護婦対患者ではなく、
  人間対人間だと思うので、ルール・規則は関係ないと思った。
B お母さんの「ずっと由佳の死にかかわって生きて行きたい」という言葉は心に染みた。
C 由佳ちゃんのお母さんの言葉一つ一つがとても意味のある、かつ考えさせられる言葉だった。
D ロールプレイのクッキーの事例、3人目のナースの態度が目線を由佳ちゃんに合わせて、
  しっかり聞く態度を示して素直に嬉しそうな笑顔でクッキーをほおばった所が
  すごく印象的だった。
  私もそういう時にはこんな反応がとっさに出てくるようになりたいと思った。
  やはりターミナルでは規則なんてない。
  患者さんの心をくみ取って、その場に応じた判断が大切だと思った。
E お母さんの話はすべて忘れずにとどめておきたいほど印象的だったし、多くのことを学んだ。
  ターミナルケアというものは、多くの人が口にするけど、本当に難しいものだし、
  何が患者さんにとってよいのか答えのない、いろいろな問題の繰り返しである。
  まだまだ、患者や家族の気持ちを理解するには私は勉強不足だと思った。
F 子供の死を体験した親の悲しみ・後悔そしてそれと共に生きていこうとする強さを実感した。 
  それと関わっていける看護の責任の重大さ、そしてすばらしさも感じた。
G はっきり言って全部、今日の発表のグループの人達が、
  子どもの死を経験した親と話す機会をもった事をすごくうらやましく思った。
H 印象的だったお母さんの言葉。体験を乗り越えてきた人の強さがでていて心に残った。
I 実際に子どもを亡くした親からの話だったので直接気持ちが伝わってきた。
J プリントのQ&Aのところでの、「兄の反応」のところ。
  私としては、多感な時期に自分より年下の子が死ぬことを体験した兄の事が
  気がかりである。
  子どもであっても、親だけでなく兄弟にも医療者から説明をしてあげることは、
  その兄弟にとっても大切な事だと思った。
K プリントの由佳ちゃんの母親の言葉に子どもにとっての良い看護婦は、
  遊んでくれる看護婦だと書いてあった。死にいく子がその瞬間瞬間を楽しく
  めいいっぱいに生きられるように助けるケアが大切だと思った。
L クッキーの事例で思った事は、どうしてクッキーを食べてくれた事が、
  そんなにうれしいのかと言えば、普段お世話になっている看護婦を自分の力で
  喜ばせることができるんだと実感したからだと思う。
  病気で心も脆くなるだろうから、患児がまわりの人間からいかに愛されて
  必要とされているかを、患児が感じられるような環境を作る事が大切だと思う。
M その子が好きな遊びを一緒にやって自分もすごく楽しんでいる
  「一緒にいて楽しいよ」という姿をみてもらう。
N 死が近い子どもを前にすると、医療者はどうしても逃げ腰になったり、
  何か質問されるのを恐れたりしてしまう。でも子どもに関わらず死の近い人には、
  とにかく多くの時間を一緒に過ごすことが必要と思う。
O 子どもは遊びと発見が仕事だと思います。
  病気でいくら苦しんでいてもその中で楽しみを見つけようとします。
  看護婦は疾病のケアももちろん楽しみも提供すべき。
P 子どもと一緒に絵本を読んだり遊んだりする中で命についてのこと、
  自分の病気の事を教えてあげられたら良いと思う。

子どもの死を病院でむかえた親からみた理想のナースについての学生の意見 
@ 病院で死を迎えるということは、病院にいるナースに何かしてもらいたいし、
  頼りたいと言う気持ちがあるからこそだと思うので、子どものことも当然であるし、
  さらに親のことにも気を配る事の出来るナースが理想であるのではないかと思う。
  ターミナルにとって本人や家族の話を聞いてくれるナースは理想である。
A お母さんの話では、治療を行う技術を身につけたうえで、子どもと遊んでくれる
  余裕が生まれるのでは、とおっしゃっていた。
  親は病院に治療を任せているのだから、きちんとした技術でそれを提供し、
  少しでも子どもを楽にしてくれる看護婦さんを望んでいると思う。
  一方では親は子どもに少しでも苦しみを与えたくないと思っている。
  子どもが笑って話せる看護婦、子どもを楽しくさせてくれる看護婦も大切だと思う。
B 子どもに対して、子ども扱いにして適当に相手をしたり、話しても仕方ないと、
  はぐらかしたりするのではなく、人間対人間としての関係をつくれるナース。
  しっかりと向き合って、話をする事が大切だと思う。話に出てきたように、
  規則にばかりとらわれなくて、普通のことができることも必要だと思う。
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