| 白石准のピアノラボVOL.30/白石 准 |
| 場所 |
門前仲町 門仲天井ホール |
日時 |
2002年12月26日(木)19時15分開演 |
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23日アンダンテとほぼ同じ内容。
但し、どんぐりと山猫は、語りつき。
語りがあるのと無いのとでは大違いだ。
アンダンテの弾き語りどちらかというと、紙芝居を見ている感じであった。
白石さんも大変そうだった。弾きながら語るなんて無理な部分もあったろう。
が、高山さんの語りつきだと、映像が動く。どちらかというと、アニメーションが頭に浮かぶのだ。
それは、高山さんの臨場感あふれる語りや、白石さんの『こういうリズムで台詞を言ってください』という指示によるのだろうけれど、でも、全く違うものを見ているようだった。
2月には少人数の楽器で合奏するそう。
今度はどんな色になるんだろう。
それぞれの『どんぐりと山猫』。
楽しそうだ。
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| 白石准のピアノの部屋/白石 准 |
| 場所 |
船橋市北習志野 アンダンテ(喫茶店) |
日時 |
2002年12月23日(月)17時00分開演 |
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北習志野は結構近い。門前仲町より近い。
ということで、行ってきた。100年物のニューヨークのスタインウェイも見てみたかったし。
スタインウェイは、木目だった。思ったより小さい。
終わった後で触らせていただいたのだが、柔らかい弾き心地だった。
第一部は『このピアノの綺麗な音を探してみる』と題し、綺麗な曲のオンパレード。
シューベルトの即興曲OP.90-3。人生を達観してしまったような曲、とのことだが、私には、完備で優しく穏やかな感じがした。
続いてショパンの即興曲嬰ヘ長調。これも優しい曲ではあるけれど、甘美さがないような感じ。綺麗な曲である。
モンポウの『風景』と『内なる印象』を続けて。
風景は11月のピアノラボで聴いたのだが、場所が違うと印象もすっかり変わるのだった。
内なる印象は、風景とは打って変わって心に風景が浮かぶというより、心の中が表れているような気がした。
休憩ではワインか紅茶が振舞われる。
ワインは『キリストの涙』。クリスマス近いからね。
紅茶は『キャラメルティ』。白石さんの飼い猫の名前にちなんで。
後半は、宮沢賢治の童話に白石さんが曲をつけた『どんぐりと山猫』。
金田一郎君という少年宛に山猫から葉書が来るところから始まる。
お話に合わせて曲がつけられ、美しい風景の中歩く一郎、栗の木がはらはらと実を落とす様、滝が流れる様、きのこの楽隊のどっでこどっでこ、リスのこまごまとした動き、うんしょ、こらしょと山を登る様等が心に浮かぶ。
頭の中で紙芝居が繰り広げられているようだった。
弾き語りは、大変そうで、弾くだけ、語るだけ、とした部分もあったとのことだが、納得。絶対無理だって。
今度は語り手つきのものや、紙芝居つきのものを見てみたい。
誰か紙芝居かアニメーションを作ってくれないかなぁ。
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| 生誕400年記念 フランチェスコ・カヴァッリ 宗教曲の夕べ |
| 場所 |
池袋 自由学園 明日館講堂 |
日時 |
2002年12月12日(木)19時00分開演 |
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チェンバロの先生がオルガンとして出演される、というので観に行くことにする。
前々日に予約する、というきわどさではあったが、余裕でチケットが取れた。よかった。
池袋メトロポリタンから5分、目白駅から徒歩7分とのこと、ターミナル駅から歩くより、そこそこの大きさの駅から歩いた方が近いだろう、と踏んで目白から歩くことにする。
住宅街の中を歩き、不安になったところで漸く到着。
6人の歌い手と4人の器楽奏者である。
ソプラノ、メゾソプラノ、カウンターテナー、テノール、バリトン、バスの6人と、バロックバイオリン2台、バロックチェロ、オルガン。
まずは『Nisi Dominus』から。ソプラノ、メゾ、テノール、バスの4声だ。
声に厚みがあり、美しい。
殆どは2人以上で歌うのだが、1曲だけテノールのソロ。
いやぁ、聞惚れた。高音はのびるし。聴いていると、ほぉっとため息が出る。
さすが、バッハコレギウムジャパンでソロをやっている櫻田亮さんだけある。
ソプラノの小池智子さんは、春に聞いたときは柔らかいどちらかというとアルトに近い声だなぁ、と思っていた。今回も、柔らかいのだが、よく通る声で、今までの認識を改めた。
メゾの穴澤ゆう子さんは、初めて。小池さんと同じく柔らかい声であるが、張りがあり、2人での歌は本当に合っていた。
カウンターテナーの青木洋也さんは、芸大古楽科演奏会以来。高音がいい。
バリトンの春日保人さんは、相変わらず明るい。歌っていて一番表情が豊かだったのは、彼。
バスの小田川哲也さんは、去年のトロレヴァ『奥様女中』以来2回目。まじめな感じがする。
3声のソナタは、弦楽器とオルガンの合奏で、歌はなし。
3つの楽器が全く違うことを弾いているにも拘わらず、まとまって聞こえるのが不思議。
オルガンは、全ての曲に登場、チェンバロと違って押した分だけ音が出るので聞いていると難しそうだ。
後日、『チェンバロは左手命だから右手で譜めくりをするのだけれど、オルガンは逆で、右手を弾き続けるから、譜めくりのときが大変だった』と先生が仰っていた。
そんなことが違うとは、恐るべし、通奏低音。
時々、前に座っているおばさまたちが小声で話したり、拍手が余韻中に始まったり、ということがあったけれど、心が落ち着くひとときだった。
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| CD発売記念コンサート"インサラータ"/ラ・フォンテーヌ |
| 場所 |
サントリーホール 小ホール |
日時 |
2002年12月11日(水)19時00分開演 |
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11/27に発売されたラ・フォンテーヌの新しいCD『インサラータ』発売記念コンサート。
まずは、プラ兄弟のソナタト長調。
2台のオーボエの掛合いが楽しい作品。まるで子供が宮廷の庭で遊んでいるようなイメージがある。
続いてCDに入っている『未開人とフュルスタンベール』。
CDでは三宮さんがオーボエ・ダ・カッチャ(ちょっと弧を描いた普通のオーボエより長いもの)を演奏していたのだが、今回は普通のオーボエだ。
そのせいか、オーボエのソロが華やかなものに変わっていた。
第2楽章のアンダンテは、楽譜に『愛することを知るときに』という文字が刻まれているとの事。
その言葉を聞いてから聴いてみると、こっそりと隠し持っていた宝物をめでている感じにも聴こえる。
水永さんのソロは、彼女のソロのCDより。
スカルラッティのソナタ2曲。
雨だれのように聴こえるK27と、激しいK141。
前半最後の曲は、バッハの『イタリア協奏曲(クリスマスバージョン)』。
途中でクリスマスソングが自然に入り込み、お客様から笑いが漏れる。が、私は、バッハの雰囲気はそのままだなぁ、という気がした。
後半はまず、江崎さん作曲の『オールドアイビー』から。
先日行われた江崎さんのリサイタルでお披露目された曲で、当時は曲名がついていなかったのだが、オールドアイビーに決定した模様。
ヘンデルをジャズっぽくした感じで、ダブルリード2人(オーボエ、ファゴット)のソロが素晴らしい。
続いて、バッハの『最愛の兄の旅立ちに寄せるカプリッチョ(寅さん編)』。
兄が旅立つ→寅さんの連想で、エプロン姿のさくらに扮した水永さん、はげづらをかぶり、たこ社長ならぬいか社長の高群さん、講談師の江崎さん、そうして腹巻をし、帽子をかぶって三宮"寅"満となった三宮さんの寸劇つき。
楽章が終ると寸劇、という感じで、観客は大笑い。
曲の途中に寅さんのテーマ曲が挿入されたり、演奏しない人たちが演技をしていたりと音楽家らしからぬ(?)気もしないでもない。
そんなお遊び付にも拘わらず、友人たちの嘆き、駅馬車の馭者、駅馬車のラッパ等、曲による描写が素晴らしい。
最後の曲は、ラ・フォンテーヌ作曲の『ラ・フォリア』。
主題の曲を繰り返し、発展させ、だんだん早くなり、耐えられなくなりそうなところでプシューと落ち着く感じが繰り返される。
やはりオーボエの掛合いがいい。
アンコール1曲目は、CDのプロデューサーのご結婚を祝って、タンブーランに結婚行進曲、愛の喜び、愛の賛歌等を挟み込んでの演奏。
2曲目は、メインの1曲目に演奏したソナタの第4楽章(メインは第3楽章までだった)。
今回、殆どの曲に手が加えられ、『ラ・フォンテーヌ版』という曲が多かった気がする。
ただのクラシックを演奏するだけでなく、それを発展させ、自分たちらしさを加えていく試みが、もしかしたら『異端』となるかもしれないが、私としては、十分楽しめた演奏会だった。
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| 白石准は癒し系になれるか(爆)/白石准のピアノ・ラボVol.29 |
| 場所 |
門前仲町 門仲天井ホール |
日時 |
2002年11月25日(月)19時15分開演 |
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バッハのシンフォニアの予定が変わった。
後半に子象ババールの物語の弾き語りをする。
ババールというと、そう言えばBSでアニメーションやっていたなぁ、という意識しかない。
やっぱり当日の予約で行くことにする。
ってか、毎回私、当日予約で言っているような気がするわ。
まずは、シューベルト『即興曲 作品90-4』。
ロマンチックで美しいのだけれど、悲しい曲。
続いてサティ『ジムノペディ1,2,3番』。
白石さん曰く、『絵描きが同じモティーフで何枚も描くのと似ているのかな、それ位これらの曲は同じような曲』とのこと。
確かに3曲とも綺麗な和音と不協和音の組み合わせ、それが又美しいのだけれど。
2曲目は観客の一人がピアノの中に頭を突っ込んで(グランドピアノの蓋が開いているので、そこに頭を入れて)聴いた。良かったらしい。
ショパンの『ノクターン15番へ短調作品55-1、17番ロ長調作品62-1』を続けて。
最初の曲も次の曲もロマンチックで、最初の曲は、終るのかな、と思わせておいて終らない感じが又よろしい。
次の曲は愛の喜び、という感じの曲。
スペインの作曲家2人。
まずはアルベニスの『アストゥリアス』。
ギター曲にもなっているそうで、アンダルシア的で情熱的。激しく、右手は『レ』の音を連打する。白石さんは歌いながら弾いていらっしゃった。
休憩前最後の曲はモンポウの『風景1.2』。
風景1は、泉と鐘。森の中に花が咲くようなちょっと開けたところに泉。遠くに鐘の音が・・・、という風景が浮かんでくる。幻想的。
風景2は、湖。湖上を走る風、波が小さくたっている岸辺、鳥が湖上で羽ばたき、飛び立つ・・・、という風景が浮かぶ。
後半はプーランクの『小象ババールの物語』。
白石さんの弾き語りだ。
この曲は、甥っ子、姪っ子達のために作った曲だそうで、物語を語りながら音楽が流れる感じ。
擬音が面白い。
鳥のピヨピヨ、車のクラクション、象の行進など、本当にそんな風景が浮かぶ。
小象ババールは、お母さんに可愛がられて育ちますがお母さんは人間に殺されます。
ババールは何日も歩き、森から町へ出てきました。
親切なおばあさんがババールに服を買ってくれ、一緒に暮らし始めます。
でも、だんだん昔のお友達が恋しくなります。
従兄弟のアルジュールとセレストがババールを探しに来ました。
森ではお母さんたちが心配しています。何もいわずに出てきた様子。鳥が様子を町へ。子供たちを発見します。
<町で遊び、森に帰る事にしました。おばあさんは悲しみます。
子供たちはババールの運転で車で森へ、後をお母さんたちが付いて走ります。
さて、森では象の王様が散歩をしています。が、運悪く悪いものを食べて死んでしまいます。
長老たちは次の王様をどうするか相談していると、ババール達が帰ってきます。
ババールは人間の世界を見て見識が広い、是非王様に!
王様になるババールは最長老のコルネリウスを将軍に任命し、セレストとの婚約を発表します。
2人の結婚式の後の戴冠式も終わり、舞踏会です。みんな楽しそうに、軽々と踊っています。
そうしてお祭り騒ぎも終わり、星が瞬く静かな夜・・・。
ババールの世界に引き込まれる。
音楽と朗読だけの筈が、映像も一緒に頭に入ってくる感じ。
今日は癒し系、というよりも、心が暖まる音楽たちだったような気がする。
(それを癒し系、というのか!?)
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| 管楽器と鍵盤楽器のデュオ〜時代を超えてのスーパーライヴ〜/江崎浩司、長久真実子 |
| 場所 |
新宿 朝日カルチャーセンター |
日時 |
2002年11月16日(土)13時00分開演 |
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朝日カルチャーセンターの公開講座。会員以外でも受講できる為、興味津々で行って来た。
午前中は、前日逝った犬のレキの火葬及び納骨をしていたため(近所のペット専用霊園)間に合うかどうかが不安だった。
が、駅からホームまで走り(車掌さんが開けて待っていてくれた)、乗換駅でも走り、結局時間に余裕を持って到着。ふう、疲れた。
公開講座だけあり、まずは楽器の説明。
バロックオーボエとはどんな楽器か、チェンバロ(今回はチェンバロの小型の、スピネットだったのだが)はどんな楽器か。
オーボエは葦で作ったリード2枚を使って音を出すダブルリード楽器だ。
3度低いオーボエ・ダ・モーレ、テナーくらいの音程のオーボエ・ダ・カッチャ等の種類がある。他にもファゴットもダブルリードだ。
チェンバロは、弦を爪ではじく楽器で、ピアノとは似て非なるもの。
白鍵と黒鍵が逆になっているものが多いのだが、それは、白鍵の象牙が高価だったので、という説や、女性の指が綺麗に見えるように、という説があるそうだ。
ヘンデルのオーボエソナタから。
CDにある曲で、ゆーったりした1楽章と、軽快な4楽章。
アリアをオーボエで奏でるという、楽しそうなことをした曲を何曲か。
ヘンデルの『オンブラ・マイ・フ』
スカルラッティ『昇りたり陽はガンジスに』は軽い感じ、チェンバロが可愛い。
ジョルダーニ『カロ・ミオ・ベン』は、メインのメロディーはオーボエなのだが、時々伴奏のチェンバロがメロディを奏で、オーボエはアドリブ的に発展したメロディを奏でる。
スカルラッティ『フロリンド もし誠実あらば』は、時々不誠実でないところがある、とのこと。チェンバロと呼応する部分が楽しい。
続いてはリコーダーの登場。
アルトリコーダー、ソプラノリコーダー、ソプラニーノリコーダーを奏でる。
リコーダーはもtもと、鳥にリコーダーでメロディを覚えさせるため(レコード)作られた楽器とのこと。イタリア語ではフラウト・ドルチェという。
ヘンデルのリコーダーソナタ。ロマンチックな感じのするシチリアーナと軽ーい感じのアレグロ。
ファン・エイクの『天使のナイチンゲール』は、ミーレミドから始まり、うぐいすが本当に鳴いているようだ。
これは、初期バロックのソプラノリコーダーで演奏された。
クープランの『愛のうぐいす』は、ソプラニーノリコーダーでの演奏。
チェンバロの曲をリコーダー用に編曲したそう。本当に鳥が鳴いているみたい。
カーンの『煙が目にしみる』。
CDにもある曲で、チェンバロとリコーダーでロマンチックな曲倍増だ。
ここからは長久さんはピアノへ。
『チャルダッシュ』は、舞曲だけあり、情熱的でダンサブル。もともとバイオリン曲を編曲しているので、リコーダーの指の早さは凄い。
パガニーニの『ポラッカ』。
これももともとバイオリン曲で、音域が広いのだろう、江崎さんはソプラニーノリコーダーとソプラノリコーダーを曲の途中でも誓えての演奏であった。
リコーダー最後の曲はジョプリンの『オリジナルラグス』。
1900年ごろのニューオリンズ、と言う感じの曲。
江崎さんはアルトサックスへ持ち替える。
サックスは、19世紀後半にアドルフ・サックスが作った楽器で、オーボエとは違いシングルリード、胴体が金属で出来ている。
軍隊やオーケストラ用にクラリネットから派生してきた楽器ではあるが、今は吹奏楽やジャズ等に使われることが多い、とのこと。
まずはエルガーの『愛の挨拶』。
もともとはバイオリン曲であるが、サックスのメロディ。
ジャズ風で、ピアノのベースが効いている。
『ミスティ』は、サックスの演奏がかなり派手に思えた。
『クレオパトラの夢』も、やはりピアノのベースが効いている
ゲストの、ヴォーカリスト(元々はリコーダー奏者とのこと)の横田朱乎さんの登場。
まずは『You be so nice come home to』。
柔らかい声で、音域が広く、聴いていて落ち着く。
続いて『枯葉』。
『All of me』は、スキャットがあるが、スキャットの部分も歌詞なのかな、と思わせる感じだった。よくよく聴いて、『違うじゃん、スキャットじゃん』と気づく私。
最後は江崎さん作曲、横田さん作詞の『T氏からの手紙』。
テレマンのメロディを模した曲ではあるのだが、全く別物。
かっこいい曲だった。
1時間半にぎゅっとつまった公開講座、演奏者も大変だっただろうと思う。
ではあるが、こちらは盛り沢山の内容で、堪能できた。
またこのメンバーでのコンサートを期待したい。
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| タブラトゥーラ コンサート |
| 場所 |
高輪区民センター |
日時 |
2002年11月2日(土)14時00分開演 |
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都営三田線、営団南北線の白金高輪駅真上の高輪区民センター。
周りには、銀行もレストランも見当たらない。
ホール内座席は、座りやすく、疲れなさそう。
前から4列目の中央ブロック左の席だ。通路をはさんで隣には幼児の姿が。
エスタンピから。曲が始まって、ウィーン、と音がする。演奏者たちの姿はない。
えっと思うと、下からせり上がってきた。おぉ、素晴らしい。
タルタリア、新しい自転車は、こなれてきているせいか、まとまっている感じがする。
続いて新曲のじゃじゃ(前回はじゃじゃ馬だったのだが、馬が消えた。)、夜に来る人、ノッパララは、聴いていると空想が膨らむ。草原を走る馬の様子、夜、ゆるやかに通る人影、欧州の山あいの草原で男女がくるくる廻って踊っている感じ。
トロキルス、13Cスペインの聖母マリア頌歌も、聞きなれた曲だ。
後半はまず、波多野睦美さんのお歌から
オードは、日本の中世の歌をつけて。
スペインのユダヤのメロディーである薔薇が花開くは、ちょっとアラブっぽいメロディーにも聴こえる。
イギリスのグリーンスリーブスを甦らせたウィリアムズの作曲した子羊を探しては、グリーンスリーブスや、スカボロフェアを思い出させる曲調だ。
17cのイタリアの曲、私は知っているのは、片思いしている男性へ『あなたが好きなあの子はこんな子なのよ』と言う歌。CDにも入っていて、私は結構好きな曲だ。
波多野さん退場の後は、ヘクトパスカル、椰子の木陰でI Love You!、チャンバラ、レセルカーダ。
椰子の木陰で〜は、アンコール曲になるのでは、と思っていたのだが、しっかり本編に再登場。
けだるーい感じの曲がたまりません。
第3部と称してのアンコールは、韓国のアリラン。波多野さんのお歌付。
『アーリランスーリラン』の部分は、楽器の方たちも一緒に歌う。
今月の韓国公演向けの曲だそうだ。
波多野さんの声は柔らかく、彼女の声が聴けるのは嬉しい。
隣のお子様たちも楽しんでいたようで、騒ぐこともなかった。偉い。
次の公演ではどんなことで楽しませてくれるのだろうか、楽しみだ。
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| マエストロはつらいよ/トロヴァトーリ・レヴァンティ第10回公演 |
| 場所 |
こまばエミナース ホール 下北沢 MACA GALLERY |
日時 |
2002年10月22日(火)19時00分開演
2002年10月27日(日)15時00分開演 |
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相変わらず所変われば何処へでも、ということで、2箇所の公演に行って来た。
今回の演目は、チマローザのIl Maestro di cappella(宮廷楽長)と、マルティーニのLa Dirindina(ディリンディーナちゃん)。
まずは宮廷楽長。
ローマに手書きの楽譜が残っているそうだが、ピアノ譜だったため、オーボエ等を演奏する江崎さんが編曲したとのこと。
出演者は、楽器隊と、マエストロ・ディ・カッペッラのみ。
あるお屋敷(お城?)の宮廷楽士団の練習風景だ。
バラバラだった楽士たちの演奏が、まとまっていく様子が描かれている(んだと思う)。
楽器は、リコーダー、オーボエの江崎さん、バロックバイオリンの荒木さん、バロックチェロの頼田さん、パーカッションの神田さん、チェンバロの長久さんのいつものメンバーに加え、バロックホルンの慶野未来さんが参加。
普段は普通のホルンを演奏しており、バロックホルンは今回の公演のために初めて手にしたそうだ。
休憩時間中、私もバロックホルンを触らせていただいたのだが、思ったより軽く、びっくりした。
フレンチホルンはバルブが重いらしい。
登場時、江崎さんの髪型に大笑い。
アフロヘアのかつらをつけていたのだ。
チューニングする時には、耳を隠している部分をめくりながらわざと音を不安定にさせて観客たちを笑いに誘う。
お歌はバリトンの浦野さんだけ。
楽器と浦野さんとの掛合いでお話しが進む。といっても練習風景なので、『こんな感じで演奏してね』『その音はちがーう』という歌詞が多い。
楽士たちの表情も豊かで、見ていて楽しい。
後半はディリンディーナちゃん。
作曲家のマルティーニは、モーツァルトに作曲を教えていた人で、彼の入試の採点をしたりしていたそうだ。
ボローニャの市立音楽図書館にオリジナルの楽譜が残っているとのこと。
日本ではこの公演が初演となる。
出演者は3人。
ソプラノの懸田さんの演ずるディリンディーナ、テナーの谷口さんが演ずるドン・カリッシモ(音楽教師)、カウンターテナーの彌勒君が演ずるリショーネ(カストラート歌手)。
ディリンディーナちゃんは今日も気が抜けた調子でお歌の練習。
先生は何とか自分に注意を向けさせようとしますがうまくいきません。
そこへカストラート歌手(昔去勢された男性の歌い手がいたそうな)のリショーネが登場。
ディリンディーナちゃんにどこぞの劇場で歌ってみませんか、とのお誘い。
先生は激怒し(やきもち?)もう知らん、と出て行ってしまいます。
リショーネとディリンディーナちゃんはお歌と演技の練習。
それを、戻ってきて眺めていたドン・カリッシモは、2人がデキてしまったものと誤解をします。
『私はヒヨコ』『私は去勢されている』とどんなに頑張っても聞く耳を持ちません。
2人は、ドン・カリッシモの執拗な『2人を結婚させる』攻撃を撃退できるでしょうか!?
いやぁ、楽しかった。大笑い。
3人の演技は勿論、ちょっかい出されたお客様含めて芸達者。
そうして、最後は、お客様参加のコーナー。
題して『マエストロと遊ぼう〜』
観客を5等分し、それぞれ、バイオリン、チェロ、リコーダー、オーボエ、ホルンになりきる。
マエストロが、『チェロ』と言ったら、チェロ役の人たちが、手をひらひらさせる。
これを歌詞にあわせてひらひらさせるのだ。
結構楽しい。
相変わらず、観客参加型の素人でも楽しめるオペラで、楽しかった。
次もまた、楽しみだ。
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| 「ブランデンブルク協奏曲」全曲演奏会/バッハ・コレギウム・ジャパン |
| 場所 |
千葉県佐倉市 佐倉市民音楽ホール |
日時 |
2002年10月20日(日)15時00分開演 |
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とにかく、バッハは眠い、というイメージが強く、あまり聴かない。
ではあるが、近所の音楽ホールに来るし、行くしかないだろう、と決意(それほど強いものではないが)。
開演前にチェロの懸田さんがオモテから裏へ通り抜けるのを発見。第3番のみの出演だそうだ。
第1番は、大人数の編成。
ヴィオリーノ・ピッコロという小さいバイオリンや、コルノ・ダ・カッチャという、ナチュラルホルンの一種なんだろうと思う楽器等、不思議な楽器が出演。
コルノ・ダ・カッチャは、ロータリーやバルブがなく、口の操作だけで音を変えるらしい。
ホルンが入るだけで、勇ましい感じの曲になり、同じ曲の中でも、一変して雰囲気が変わるのが面白い。
第2番はトランペットが出演。
高い音を、これもピストンなしで、口だけの動きで音を作る。
かなり早いメロディーもあり、聴いていてうひょぉ、と思う。
第3番は弦楽とチェンバロのみ。
チェンバロのソロが華やかで、聞き入ってしまう。
後半は、時間がなく、結局第4番の第一楽章のみ拝聴し、外に出た。
初めてブランデンブルク協奏曲を聴いたわけだが、全体的に、サロンで聴く音楽のような雰囲気で、食事中に掛かっていたらいいだろうな、と思わせる曲だったように思う。
また、同じ曲でも、楽章が違うとがらっと雰囲気が変わり、聴いていて飽きることはなかった。
今度は全曲ちゃんと聴きたい。
しかし、2時間半、長いよなぁ。
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| LA FOLLIA/江崎浩司10周年リサイタル |
| 場所 |
埼玉県所沢市 松明堂音楽ホール |
日時 |
2002年10月19日(土)15時00分開演 |
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半追っかけしているリコーダー、バロックオーボエ等を吹く木管楽器奏者の江崎浩司さんのデビュー10周年のリサイタル。
共演者は、私の友人(彌勒忠史氏)の主宰しているトロレヴァでもお馴染みの、私のチェンバロの先生でもある長久真実子さんと、ビオラ・ダ・ガンバの風早一恵さん。
風早さんの演奏は初めて聴く。
まずはオーボエの演奏から。
ヴィヴァルディの『オーボエと通奏低音のためのソナタ ハ短調』。
シンコペーションが効いていたり、装飾音が多く華やかだったり、ロマンチックだったり、1楽章ごとに変化に富んでいて、飽きない。
ただ、江崎さんは緊張していたのか(彼がするとは思えないが)1楽章目、音が固かったように思えた。
無言で立ち去り、次はリコーダーに持ち替えて登場、バルサンティの『リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ長調』。
何が始まるんだろう、という期待のこもった感じの1楽章、メロディにすばやいオクターブの上下運動(?)が使われすげぇぜ、と思わせる2楽章、切ない感じの3楽章、軽快でスキップしているかのような4楽章。
しかし、何か違う、何が違うんだろう、と考えていたら、ふと思い当たった。
喋りがない。
ラ・フォンテーヌでは喋りの担当の江崎さんのお話しが全くないのだ。
リサイタルだけあって格好つけているのか!?
フレスコバルディ『カンツォン"ラ・ベルナルティーニア"イ調』は、宮廷というより、ちょっと庶民的な感じの曲。
次のカステッロの『ソナタ イ調』、コレルリ『リコーダーと通奏低音のためのソナタ ハ短調』と続く。
が、一息もなしに続けての披露だった為、聴く方もちょっと疲れが出た。
アダージオは、ロマンチックなけだるい感じの曲達で、セクシーだ。
後半は、歌のメロディーをオーボエで奏でる。伴奏はチェンバロのみ。
江崎さんが編曲したとのこと。
スカルラッティの『フロリンド もし誠実あらば』、ヴィヴァルディ『私はまるで小舟のように』『いとしい人、あなたから離れて』。
3曲とも前向きな気持ちになる曲で、可愛らしく、軽やかな曲だ。
歌のメロディーだけでも違和感は全くなく、曲に集中できる分、曲の美しさが引き立つような気がした。
ヴィルジリアーノの『リチェルカータ"甘い果実"よりニ調』は、伴奏がなく、一人での演奏。
聞惚れた。
最後はコレルリの『リコーダーと通奏低音のためのソナタ"ラ・フォリア"』。3人での演奏だ。
情熱的で、フラメンコのような感じから始まる。
主題を何回も繰り返す変奏曲で、早く演奏したり、ゆっくりだったり、激しかったり、息をつく暇がない。
そもそも、ラ・フォリアという曲、狂気、という意味だそうで、確かに狂気のように思える。
アンコール。
今までバロック音楽をやっていたのが嘘のような、ジャズ風オンパレード。
ヘンデルの曲から江崎さんが作曲した題未定の曲は、大人〜、という印象。
題はアンケートで募集していた。ちゃんといい題名が決まるといいのだけれど。
煙が目にしみるは、ビオラ・ダ・ガンバが、ウッドベース風で、ジャズっぽさが増す。
もう一曲、完全にジャズー、という曲で、チェンバロはピアノ風。
アンコールはどれも普通だったら掟破りと言われそうな感じだが、むしろジャズにチェンバロはありだな、と思わせた。
ピアノよりもあっているのかもしれない。華やかで、ムードがあって。
これから、ジャンルにとらわれず、羽ばたいていくんだろうな、と思わせるリサイタルだった。
これからがまた、楽しみだ。
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| 第544回定期演奏会/日本フィルハーモニー交響楽団 |
| 場所 |
サントリーホール |
日時 |
2002年10月3日(木)19時00分開演 |
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当日突然誘われて、行って見ることに。招待券だったし(これが結構重要だったりする)。
演目は、ブラームス『ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品83』と、シュトラウス『交響詩【ツァラトゥストラはかく語りき】作品30』。
ツァラトゥストラ〜は、有名だけれど、実際に聴いたことがなく、楽しみにしていた。
会場は、前のほうが結構あいていて、私たちは前から10列目の右のほうだったのだけれど、私たちより右側には観客はいなかった。
舞台中央にはピアノがでーんと置かれ、ピアノ協奏曲のピアノは主役なのね、と思わせる。
さて、楽団員が登場し、音あわせが始まった。ピアノの音でのチューニングはあっという間に終る。
指揮者、ピアノ弾きが登場し、いざピアノ協奏曲の始まり始まり。
ホルンのソロから始まる。朝の訪れのような曲。美しい曲だ。
ホルンは柔らかく優しい音色で、もぉ、まさに『これがホルンだよ〜』という音。しかし、どうもオーケストラに違和感を覚える。
第一楽章が終った時に違和感の原因発見。
チューニングがあっていないのだ。
ザンッと終った残響がバラバラで、美しく鳴り響かない。聴いていて、『うぉぉ』とうなりたいほど。
これがうねって心地いいのであればいいんだけれど、その許容範囲を超えていた。
2楽章は苦悩しているか、激情をもてあましているような曲。
第3楽章は静かな曲。チェロのソロのビブラートがかなり大袈裟でちょっと笑う。手の動きが硬いような感じがした。一生懸命やっているぞ、というか。
第4楽章は軽快で、追いかけっこをして遊んでいる感じの曲だ。
結局、爆睡とまでは行かないが、第3楽章、うとうととしている自分がいた。
休憩後は『ツァラトゥストラはかく語りき』。
最初の部分は超有名なのだが、全曲を通して聞いたことがなかったため、聴いてみたかったのだった。
ちなみに、ツァラトゥストラは、ゾロアスター教の開祖らしいのだが、何回書いても記憶できない(泣)。
最初のティンパニの音が硬く聴こえる。もうちょっと響かせてあげても、とも思ったのだが、バチがティンパニの上で一瞬止まって響かないような感じの音だった。
そうして、最初の有名な部分が一旦終る時、悲しいことが起こった。
パイプオルガンとオーケストラの音が全く合っていなかったのだ。
後半のオーケストラたちのチューニングは大丈夫だった。が、ちょっと離れていたパイプオルガンだけ音が違っていたのだ。
悲しい。
弦楽器の5つの楽器たちが、それぞれいくつかのパートに分かれ、少しづつ楽器の数が増えていって演奏される様は、楽しかった。 最初は一列目、次は2列目、という感じで増えていくので、見た目にも美しい。
ここのトランペットやホルンの音は素晴らしく綺麗で、うっとりする。
本当に、他の楽器たちも高ささえあっていれば美しいのに。
それだけが残念な演奏会だった。
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| チェンバロ・リサイタル/水永 牧子 |
| 場所 |
初台オペラシティ 近江楽堂 |
日時 |
2002年10月2日(水)19時00分開演 |
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春に発売されたCDの記念のリサイタル。やっぱり行くしかないでしょう、てな訳で楽しみに見に行ってきた。
登場早々、スカルラッティのソナタ3曲をぶっ続けで演奏。
K208は、丁度自分で練習している曲だったので、勉強になった。
K27、K18が終わると、自己紹介と曲紹介。
緊張していらっしゃるのか、言葉少なだ。
次も続けてスカルラッティのソナタ7曲。
早い曲で短調の曲が多い感じ。
上下の段を使い分けたりして、指使いを見ているのが楽しい。
やっぱり鍵盤モノは左側の一番前が原則だよなぁ。
CDに入っている曲9曲と、入っていない曲が1曲。飽きることがなかった。
続いてはトゥリーナの2つのエッセルチーツィ。
水永さんが留学していた頃のご友人の先生とのこと。無拍子、無調、という感じで、混沌というか、混乱、というか、そんな感じの曲。
まさに現代音楽、という感じの曲だった。
休憩後はル・ルーの組曲第5番。
宮廷で貴族たちが軽々と踊っている感じの曲だ。全体的に軽い感じの曲。
ここで、チェンバロの説明。
夏に出来たばっかりのチェンバロで、音がよく出るとの事。
下の段、上の段、両方を使って、弾いていくのだ。上の段のほうがちょっと小さい音がする。
そのほかに、リュートストップという、弦の振動を止めるものがある。
これは、ちょっとくぐもった音がする。
さて、次はクープランのプレリュード第7番。
大変美しく、ロマンチックな曲。
続いてデュフリのロンド(ニ短調)と、ヴォーカンソン(変ロ長調)。
ヴォーカンソンはモーツァルト風で、元気がいい。
最後はロワイエのスキタイ人の行進。
もう、これは十八番としか言えないだろう。
私が聴くのも3回目だ。
終わるのかな、と思わせつつ終わらない、勇敢な曲調が水永さんの弾き方にマッチして、ぴったり、という感じがする。
アンコールはジャン・フランセの昆虫館からムカデ。
ゾロゾロと歩くムカデ、時々立ち止まって周りを見渡し、また歩き始める感じがする。
バロックから現代まで、ロマンチックなものから勇敢なものまで、楽しい演奏会だった。
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