約束
「へい!!っらっしゃい!!」
屋台に幽助の声が響く。
「おっ!!お前らか。」
客は、桑原と雪菜だった。
桑原と雪菜は、よく幽助の屋台に来ていた。
もう、常連であった。
「よっ、来てやったぜ!!いつものやつ、頼まぁ。」
「へいへい。雪菜ちゃんは?」
「あ、私も和真さんと同じもの、お願いします。」
ここまでは、いつもどおりの会話であった。
しかし、2人ともラーメンを食べ終わり少し雑談をし
”さて、そろそろ帰ろうか”という頃になった時
「あ゛!!!!」
桑原が叫んだ。
「ん?なんだ?」
「和真さん・・どうしたんですか?」
「・・・・・・・・・・・・・さいふ・・・・・
・・・・・・・・・・・・忘れた・・・・・・。」
し―――――――――ん。
「あ・・・・浦飯・・・・。あのさ・・・・。」
「2人分で660円だから。」
幽助が意地悪っぽく言う。
桑原が再び下手に出て、
「あのよ・・・・今さ・・・・、お金持ってねーんだ。」
「それで?」
幽助がにやにやしながら聞く。
「つ・・ツケといてくんない?」
「やだ♪」
即答であった。
幽助としては、別にツケててもいいのである。
はっきり言って、桑原はきちんと後でお金を払うだろう。
こういうことに関しては桑原は自分よりはるかにきっちりした性格である。
さらに言えば、ラーメンの1杯や2杯くらいおごってやっても良いと思っている。
ただ、幽助はこんな風にからかうのが好きなのである。
「あの・・・和真さん。私、払います。
660円くらいなら持ってますし・・・」
雪菜がおずおずと会話に入ってくる。
しかし、男桑原、好きな女にラーメンをおごらせることなど
できるであろうか?!
否!!できるわけがない!!!
たとえ、この場しのぎに借りるだけだとしても
情けないではないか!!!
桑原は手のひらを思いっきり広げ、幽助の方に向けた。
「5分だ!!5分待ってろ、浦飯!!!
5分のうちに家に帰って財布持ってくらぁ、文句ねぇだろ!?」
「えっ?!」
別にさっきのは冗談だし・・ツケてもいいんだけど・・・と、
幽助は思ったが、こんな風に勢いづいた桑原を止めることは
できないと知っているので、口には出さなかった。
「じゃぁ、雪菜さん、5分間だけ待っていただけますか?
行ってきます!!!」
そう言ったとたん、桑原はもうダッシュで駆けていった。
あっと言う間に桑原の姿が見えなくなった。
「何か飲み物飲む?」
幽助が口を開いた。
「え?」
「だって、桑原が帰ってくるまで暇だろ?
もう、ラーメン食っちまったし・・・」
「あ・・ありがとうございます。
じゃあ・・・お冷やのおかわりくださいませんか?」
「・・・・水でいいのかよ?別に遠慮なんてしなくていいんだぜ?」
「はい、ありがとうございます!」
幽助は、コップに水を注ぐ。
その時、雪菜が話しかけてきた。
「あの・・・・幽助さん・・・・。」
幽助はコップを雪菜に渡す。
「はい、お水。ん?何?」
「あの・・・・」
雪菜は何故かうつむいてしまった。
「?」
幽助は、訳が分からない。
「雪菜ちゃん?どうし・・・・」
すると、雪菜はいきなり顔を上げ、
「あの・・・飛影さんは人間界には戻ってこないのでしょうか?!」
☆つづく☆
秘密ページ続きものの第1弾。
この話の登場人物は、幽助、蔵馬、雪菜、飛影、躯、桑原です。
(登場の多い順に並べてます。蔵馬と雪菜は同じくらいですが)
個人的には今回のように桑原と幽助の平和な会話が好きなのですが
雪菜と飛影の話になってくると桑原くんいたら話がややこしくなるので
今回は出番ほとんどなしです。
次作をご期待くださいまし(^^;
この兄妹のお話って色んな方が書かれていて、
色んな結末があって……。
すごく好きなんです。
躯と飛影の関係とまた違った”好き”なのです。
また、飛影と雪菜の問題で巻き込まれていく(首を突っ込んでいく?)
幽助と蔵馬も大好きです。(笑)
このお話も何人かの方ご存知だと思いますが
微妙に修正加筆しております。
暇な人はどこが違うか探してみよう……。
この話の感想くださると嬉しいです♪
感想メールお待ちしております。
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